Apple Remoteはもっと"使える"はず

Apple Remoteは"タンスの肥やし"にするには惜しいKOMONOだ

Mac ProとXserveを除く現行のMacintoshシリーズ(以下、Intel Mac)、およびApple TVには、旧iPod shuffleを叩いて延ばしたような形状のリモコン「Apple Remote」が付属している。店頭で購入すれば3,400円というこのリモコン、MENUボタンが付いていることを除くと、操作体系は新旧iPod shuffleとほぼ同じ。iPod shuffleにかぎらず、iPod / iTunesを手にしたことがあるユーザならば、おそらくは手にしたその瞬間から使いこなせてしまうという優れたKOMONOだ。

しかし、当たり前だがIntel MacはAV機器にあらず、目の前にキーボードがある状態で操作するユーザがほとんどのはず。キーボードのホームポジションにある指をリモコンに置き換えるのは不合理、物珍しさが過ぎた頃に気がつけば引き出しの中だとしてもおかしくはない。Apple Remoteが唯一の入力デバイスとなるApple TVはともかく、少々機敏性に欠けるFront Rowの操作性を思えば、レスポンスに優れるMacのキーボードやiPodのホイールのほうが有利なことは確か。

されど、Apple Remoteはワイヤレス。Front RowからアクセスするAV機能以外にも利用できれば、便利に使える場面もあるに違いない。そこで今回は、Apple RemoteのYet Anotherな使い方を通じ、その再評価を行おうという次第。

Apple RemoteをFront Rowだけで終わらせていいのか?

増殖するApple Remoteのお約束「ペアリング」

職業柄一定のペースでMacを購入する筆者、気がつけばApple Remoteが増殖。さて音量を上げようかと[+]ボタンを押すと、近くにあるMacが一斉に反応、Front Rowが起動するという事態が頻発するようになった。

Apple Remoteが2台以上になったときには、Apple Remoteと対応機器を結びつける「ペアリング」が必須だ。作業手順はこちらにあるとおり、赤外線受信機に向けて[MENU]と[→→|]ボタンの同時押しを5秒間続ければOK。これで、そのApple Remoteは他の対応機器に反応しなくなる。解除する場合は、システム環境設定の「セキュリティ」ペインで[登録解除]ボタンをクリックすればいい。TIPSとはいえないほどポピュラーなテクニックだが、念のため触れておこう。

ペアリングが完了すると、このような画面が表示される

ペアリングを解除する場合は、「セキュリティ」ペインの[登録解除]をクリック

Front Rowでは飽き足らないMacユーザへ

最初に紹介するのは、シェアウェアの「CoverSutra」。iTunesのコンパニオンソフトとでもいうべき機能が特徴で、曲のスキップや音量調整など多彩なショートカットキーに加えApple Remoteをサポート、iTunesの操作性が大幅に向上する。アルバムのアートワークがCDのジュエルケース状に表示される凝ったインタフェース、最大50曲のヒストリ機能を備えるなど、iTunes / Front Rowには飽き足りないユーザにはお勧めだ。

曲が切り替わるたびに、このような操作パネルが表示される

機能のカスタマイズはできないが、iTunes / Front Rowの外観に飽き足りないユーザにはいいかも

CoverSutra

開発元: Sophiestication

種別: シェアウェア(14.95ユーロ)、10日間試用可能

「mira」もお勧め

主要アプリケーションのプリセットが多数用意されているので、気軽に使える

iTunesだけではもの足りない、と考える向きにお勧めなシェアウェアが「mira」。システム環境設定のペインとしてインストールされるので、操作は簡単。パッケージのインストール後に再ログインし、あらかじめ用意されたアプリケーションごとのプロファイルをON / OFFすれば、Apple Remoteで操作できるようになる。Microsoft PowerPointやAdobe Readerなど、実用性が高いものも含まれているので、それだけでも利用価値は高い。

SafariやFirefoxなどのWebブラウザを例にすると、[+]と[-]で上下方向へのスクロール、[|←←]ボタンが1ページ分スクロールダウンで[→→|]ボタンが1ページ分スクロールアップ、[|←←]と[→→|]ボタンの長押しは前/次のページへ移動、といった具合。ボタンに割り当てる機能も、そのアプリケーションで定義されているショートカットキーを入力すればOK。任意のアプリケーションを追加登録することも可能だ。

[MENU]ボタンを押すと、アプリケーションのラウンチャーとしても機能する。1度に表示可能なアイテムは3~12、表示スタイルも垂直 / 水平方向のいずれかを選択できる。タスクスイッチや電源ボタンメニュー、DashboardやExposeの起動など、システムアクションを任意のボタンに割り当てることもOK。これでApple Remoteも使えるKOMONOに早変わりだ。

DashboardやExposeの起動を割り当てることも可能

mira

開発元: Twisted Melon

種別: シェアウェア(15.95米ドル、7月4日までのセール期間中は9.99米ドル)、30日間試用可能

今回は、グラフはお休みです