インターンシップでも本選考でも、就活生にとってエントリーシートは、何かと目の前に立ちはだかる壁に違いありません。とにかくエントリーシートが通過しないことには、インターンシップに参加できないし、本選考では面接のプロセスに進むことができません。
この壁を乗り越えるには、採用担当者が知りたいポイントを理解したうえで、自分の特徴や強みを的確に表現する必要があります。今回は、エントリーシートの基本について確認しましょう。
エントリーシートの役割を理解
企業は何のためにエントリーシートを提出させるのでしょうか。まずはエントリーシートの目的から確認します。
第一の目的は、インターンシップや本選考で書類選考の材料とすることです。面接官が手分けしてエントリーシートを読み込んで、応募者の人柄、個性、長所や短所、業界や企業への理解度を把握します。
さらに、インターンシップであれば、参加意欲について、本選考では、入社後に利益貢献してくれる可能性があるかどうか、一緒に働きたいと思える人物かどうかも確認するのです。
また、エントリーシートの提出には、記念受験を防止する目的もあります。就職情報サイトを活用すれば、気になる企業へのエントリーはとても気軽にできます。そのため、人気企業には万単位のエントリーが集まってきます。
しかし、これらのエントリーの中には、「誰もが知っている企業だからとりあえずエントリーだけはしておこう!」という、言わば記念受験的なエントリーも混じっています。しかし、エントリーシートを作成するには手間がかかりますし、志望動機を書くには企業研究をする必要もあります。このため、志望度が低い学生は結局、エントリーシートの提出をしなくなるのです。
さらに、面接時の資料としても活用されます。
インターンシップで面接がある場合や、本選考では、エントリーシートが通過したら面接のプロセスに進みます。本選考の場合は、3段階程度の面接が設定されることが多いですが、一次面接、二次面接では、面接官が応募者のエントリーシートを手元に置いて、もっと詳しく聞きたいこと、さらに確認したいことを突っ込んで質問します。その上で、応募者の本気度を確認し、自社で活躍する可能性があるか、利益貢献してくれるかどうかを判断するのです。
ここまでが企業がエントリーシートの提出を求める主な理由ですが、面接を通過し、内定が出た後も、入社後の配属先を検討する資料とすることも。日本の多くの企業は内定後に新入社員の配属を決め、その際に、エントリーシートの中身を確認して、できるだけ学生の特性や希望を活かした配属をするわけです。
エントリーシートを通じて自分の魅力をアピールする
エントリーシートは、企業が学生を選考する際にはなくてはならない書類ですが、一方、就活生にとっては自分をアピールする強力なプレゼンツールでもあります。自分の個性や強み、業界や企業に対する理解度を存分に表現し、その企業に対する志望度の高さや仕事に対する熱意をアピールできます。
エントリーシートは、企業が知りたいことに対して「わかりやすく答えていくこと」も大切ですが、同時に自分という人間をどう表現すれば魅力が伝えられるのかも考えて作成しましょう。
では、具体的にどのように表現すれば、説得力のあるエントリーシートが作成できるのか、書き方のポイントについては、次回ご紹介する予定です。