インターンシップの重要性は分かっていても、クラブ活動やアルバイトが忙しくて1社も参加できなかった方、あるいは、何から就活準備を進めればいいのか分からないという方、そんな皆さんのために、この秋から始める就活準備の進め方を解説します。

  • 就職活動を秋から始めるには?

就活準備の最初の一歩。とにかくアクションを起こす

まだ就活準備を始めていない方に意識していただきたいのは、就活準備に向けてとにかく第一歩を踏み出すことです。就活では、行動力や積極性の差が結果に直結します。就活準備の開始は秋からでも遅くはありません。まずは、具体的なアクションを起こすことを意識してください。

ではいったい何から手をつければいいのか。就活準備の基本は、自己分析と仕事研究です。自己分析で自分の特徴や強みを整理し、仕事研究を通じて自分が活躍できそうな仕事を見つけます。そして、どんな仕事であれば、自分の能力を生かすことができて、やりがいを感じながら仕事に取り組むことができるのか⋯⋯その接点を探していきます。

自己分析は、興味・能力・価値観を見つめることからスタートします。どんな仕事に興味があるのか、どんな能力やスキルを持っているのか、どんな仕事ならやりがいを感じられるかの3つの視点で自分を棚卸しします。会社選びや仕事選びの自分なりの基準のことを、「就活の軸」と表現したりしますが、自分の興味・能力・価値観を整理することで、「就活の軸」が徐々に明確になってくるはずです。

また、仕事研究は、自分がどんな業界に関心があるのかを考えます。メーカー、商社、流通、小売などさまざまな業界があるので、少しでも興味を持てる業界があれば詳しく調べていきます。

もちろん、気になる企業、やってみたい職種があれば、そこから調べ始めてもかまいません。いずれにせよ、業界・企業・職種の3つの視点で研究することを意識してください。

インターンシップ・1day仕事体験を通じて自己分析と仕事研究

自己分析と仕事研究の重要性は理解できても、うまく頭の整理ができないという方には、インターンシップや1day仕事体験への参加をおすすめします。参加することで、業界の役割や魅力、仕事で求められる能力が分かり、自分がその業界での仕事にやりがいを感じることができるのか、自分の強みや能力がその仕事で生かすことができるのかが理解できるはずです。

インターンシップや1day仕事体験では、企業の担当者の方が、業界の特徴や事業内容について詳しく解説してくれます。また、その仕事で必要となる能力やスキルについても説明があるでしょう。

さらに、複数日程で開催されるインターンシップであれば社風も把握できるはずですし、1day仕事体験でも社員同士のやりとりや会話を聞いていると、なんとなく職場の雰囲気が感じ取れるかもしれません。

選考の3大テーマの答えを意識して就活準備を進める

自己分析や仕事研究が進んだら、今度はその結果をエントリーシートや面接でどのように表現するかを考えてください。来年3月以降の本選考で大きな関門となるのはエントリーシートと面接です。そのプロセスで自分のことをどう言語化して表現すればアピールできるのかを整理していきます。

インターンシップのエントリーシートも同じですが、就活の本選考では、

(1)自己PR
(2)ガクチカ(学生時代に力を入れて取り組んだこと)
(3)志望動機

の3つは必ず確認されます。これは選考の3大テーマともいえるもので、どの企業でも必ず確認されることでしょう。

もちろん、インターンシップの志望動機の場合、「なぜこのインターンシップに参加したいのか」「このインターンシップで何を学びたいのか」が問われるので、就活本番の志望動機とは少し趣旨は違いますが、自己PRやガクチカは、本選考でもそのまま流用できるはずです。

自己分析では、自分という人間を知ることで「自分にとっての適職を見つける」ことと同時に、「自分のことをアピールする準備をする」意識を持ちましょう。

また、仕事研究では、「なぜこの業界、その企業で仕事をしたいのか」「その仕事でどんな力を発揮できるのか」についてアピールできる材料を探してください。自己分析も仕事研究も、常に本選考のエントリーシートや面接を意識し、それに対する説得力ある答えを見つける努力をしてください。