インターンシップや就活本番の選考プロセスとして、グルディス(グループディスカッションの略)を取り入れている企業が数多くあります。この選考を突破できなければ、インターンシップに参加できず、就活本番でも次の選考ステップに進むことはできません。
今回は、グルディスを苦手と感じている方に向けて、うまく進めるためのポイントを紹介します。
グルディスの流れを確認して、まずは役割分担を決めよう
グルディスとは、5~6人でグループを作り与えられたテーマについて議論して結論を出す選考方式のことです。
グループワークとの違いを気にする方もいますが、明確な違いはないようで、発表用のスライドを作ったり、企画書を作成したりするなどのワークを取り入れる場合を、グループワークと呼んで区別することが多いようです。
グルディスを実施する目的は、「グループの中でどんな役割を果たすか」「協調性やコミュニケーション能力のレベル」を確認すること。参加メンバー全員が協力して1つの結論を導き出すことが重要なので、強引に議論をリードしたり、自分ばかり発言したり、逆にあまり発言しないのはよくないです。
具体的な進め方ですが、人事担当者からテーマの説明を受けてスタートしたら、まずは自己紹介をし、各人の役割を相談。そして、全体のタイムスケジュールを決めてから、ディスカッションを進め、時間内で意見をまとめて発表の準備をします。最後は代表者を決めてグループごとに発表して終了、という流れです。
役割に固執せず、しっかり自分の意見を発信しよう
グルディスの基本的な役割は4つです。司会役、書記、タイムキーパー、そして発言者です。役割を決める際は「固執しすぎないよう」に注意しましょう。
目立ちたくて司会役にこだわる人が多かったり、逆にあまり目立たないように書記を希望する人が重複したりして、参加者の希望がぶつかることがあります。そんなときは、あまり強く自己主張せずに、相手に譲る気持ちや余裕を持ちましょう。
役割にばかりこだわっていると、「協調性がない人」と判断されてしまう可能性があります。
まれに、人事担当者から「役割は決めないでください」と指示が出ることがありますが、そんな場合は、それぞれの役割は固定せずに協力し合って進めましょう。
注意してほしいのは、役割に善し悪しはない、ということ。また、口数が多いからプラスの評価がされるというわけではありません。口数が少なくてもポイントとなる場面でしっかりと自分の意見を述べることができれば大丈夫です。
他の参加者に気を配りつつ、グループ全員の知力を結集
ディスカッションのテーマは、企業ごとにさまざまです。業界や企業が直面する課題や、地域創生など時事問題についての具体的な解決策や、「タイムマシンがあったらどの時代に行く?」といった正解がないテーマが出されるケースもあります。
さて、グループディスカッションで面接官はどこを見ているのでしょう。重要なポイントは、他者との関係性で見えてくる特質と、個人としての能力の2つの視点があることです。まず、他者との関係性の中で見えてくるのは、「積極性」や「協調性」、「リーダーシップ」などです。
グループ全体の動きを見ていると、自ら積極的に発言しようとしているか、自分の意見に固執したり、他者の意見を頭ごなしに否定したりしていないか、議論の流れを作って正しい方向へ導こうとしているか、などが確認できます。次に個々人の発言内容からは、論理的思考力、知識、発想力など、個人としての能力が分かります。
いずれにせよ、グループ全員の知力を結集して結論を出す……そんな意識で臨みましょう。グルディスはとにかく慣れが重要。インターンシップのプログラムとして導入されるケースも多いので、インターンシップで実践経験を重ねておくと就活本番でも落ち着いて参加できるでしょう。