初めての就活は、何をどうやって進めればいいのかよくわからないという方も多いでしょう。この連載では、インターンシップから就活本番の選考対策まで、就活生の皆さんに知っておいてほしい基礎知識と具体的なノウハウについて詳しく解説していきます。

  • 就活に必要な基礎知識とは

エントリーのタイミングを逃さない

コロナ禍でもいっこうに人気の衰えないインターンシップ。マイナビの調査では8割以上の就活生が「インターンシップに参加したことがある」と回答しています。

※マイナビ 「2023年卒 大学生広報活動開始前の活動調査」より

今回は、インターンシップ参加の第一歩となるインターンシップエントリーの注意点を解説します。

まず、何よりも意識したいのは、エントリーのタイミングを逃さないことです。最近では一年を通してインターンシップを実施する企業が増えていますが、下記のグラフにあるように、特に夏と冬に実施する企業が多くなっています。

8月と9月、そして1月と2月の実施率が高くなっていますが、これらのプログラムのエントリーの締め切りは、おおよそ1ケ月前に設定されています。

  • 出典:マイナビ 「2023年卒 大学生広報活動開始前の活動調査」

ですので、8月に参加したいなら7月中に、9月に参加したいなら遅くとも8月中にエントリーの締め切りがやってくることを意識しましょう。気になる業界や企業のインターンシップがいつ開催されるのか、そしてそれらのエントリーの締め切りはいつなのか、タイミングを逃さないように注意深く情報収集してください。

先入観を持たずに幅広くエントリーする

インターンシップは、自己分析にも仕事研究にも効果がある取り組みです。就業体験してみることで、自分がどんな仕事に興味や関心があるのかが確認でき、その仕事でどんな力が必要とされるのか、また、自分の力がその仕事に生かせるのか、職業適性が理解できます。

たいていの場合は、興味のある業界、気になる企業、将来やってみたい仕事を中心にプログラムを探すことと思いますが、ぜひ意識していただきたいのは、先入観を持たずに幅広い業界や企業のインターンシップを候補に入れることです。

自分には合わないと思っていた業界のインターンシップに行ってみると、自分では気づかなかった業界の魅力を知るきっかけになるかもしれません。また、興味がある企業だけでなく、同じ業界のライバル企業のインターンシップに行くことで、企業の特徴や違いがよりよく理解できます。

選考全落ちを回避する

インターンシップのエントリーで注意したいことの最後は、競争倍率の高いインターンシップばかりにエントリーして選考落ちし、結局どこのインターンシップにも行かない結果になってしまうことです。オンラインで実施するインターンシップが増えてきたとはいえ、インターンシップの受け入れ人数は限られていることが多く、エントリーシートや面接などの選考を通過しないと参加できないプログラムも少なくありません。

繰り返しになりますが、インターンシップでは自己分析にも仕事研究にも役立つ有意義な体験ができます。もちろん、エントリーシートの準備や面接の対策をすることは、就活本場に備えた実践練習にもなりますが、どれだけ準備しても選考もれしてしまって、肝心の職業体験ができなくなってしまっては意味がありません。

「では、いったい何社のインターンシップに応募すればいいの?」と迷ったら、昨年の先輩たちの応募状況を参考にしてみてはいかがでしょうか。

マイナビの調査では、「インターンシップに応募や申し込みをしたことがある」2023年卒の学生は、平均して8.6社のインターンシップに応募したという結果が出ています。

※マイナビ 「2023年卒 大学生広報活動開始前の活動調査」より

平均参加社数が5.0社なので、応募したうちの3.6社は選考を通過できなかったと考えられます。この調査結果からは、選考があるプログラムばかりエントリーしていては、最終的に1社もインターンシップに参加できないリスクがあることがわかります。

  • 出典:マイナビ 「2023年卒 大学生広報活動開始前の活動調査」

インターンシップには、選考がなく、エントリーすれば必ず参加できるプログラムも数多くあります。そのなかで自分の興味がある業界ややってみたい仕事に関連したプログラムを探してみてください。

インターンシップは参加することに意義があります。学業やクラブ活動など、学生生活をおろそかにしてしまっては本末転倒ですが、無理なくスケジュール調整ができる範囲で、幅広い業界の職業体験をすることは、就活準備にも大いに役立つはずです。