東京近ブラガイド谷根千編(3) 「tokyobike gallery谷中」から街の魅力を再発見しに出かけよう

----------------------------------------------------------------
近所をブラブラ、略して「近ブラ」。
遠くに行かなくても、家の近くに魅力的なスポットは意外とたくさん見つかるもの。街の老舗店や新しくできたカフェ、ディープな路地裏のお店など、ちょっとそこまで出かけてみては?
----------------------------------------------------------------

谷根千は自転車の似合う街だ。

フラリと入った路地裏に、ちょこんとたたずむ小さな飲食店や雑貨店。その一方で、谷中霊園やたくさんのお寺が点在し、すぐ先には上野公園など開放感あふれる場所も。ブラブラ歩くのも良いが、天気の良い日にゆったりと、ときには颯爽と自転車で巡るのも最高に心地良い。

そんな自転車での楽しみ方を提案しているのが「tokyobike gallery谷中」だ。

東京の新しい楽しみ方「TOKYO SLOW」

「『TOKYO SLOW』――東京の街をゆっくり楽しもうというのをコンセプトにしています。電車だと見落としがちなところ、例えばいつも乗っている路線の駅と駅の間でも、どんなお店があり、どんな街並が広がっているのかわかりにくいですよね。自転車なら知らない道を通ったり、寄り道したりすることで何か新しい発見があるかもしれません。目的地まで最短のルートを目指すばかりでなく、自転車のゆっくりとしたスピードで楽しむ。そんな生活のお手伝いができればと思っています」

と話すのは、tokyobike gallery谷中店長の橋本雅希さん。

店長の橋本さんは文京区出身。根津・千駄木界隈は幼い頃からよく遊んでいたという

tokyobike gallery谷中は、東京発の自転車メーカー「tokyobike」の第1号の直営店。2009年より谷中に出店し、2013年より現在の店舗に移転した。

現在の店舗は、以前は300年以上続く老舗酒屋「伊勢五本店」として使われていた築80年以上の歴史ある建物。立派な大黒柱が残り、天井も高く広々とした店内には、tokyobikeの全車種・全サイズが揃えられ、試乗・購入ができるほか、一部の車種はレンタルサイクルとして利用することができる。

元は老舗の酒屋だったという築80年の店内には、カウンター傍に立派な大黒柱が。tokyobikeの全車種・全サイズが揃い、試乗も可能

入口でひときわ存在感を放っているのは、大きな杉玉。「杉玉は新酒の時期に酒屋が掲げるもの。最初は青々しているものが徐々に枯れて茶色になるため、酒の成熟度が測れるといわれています。現店舗に移転した2013年に、お店も成熟していけたらという思いで掲げました」(橋本さん)

通勤派、休日派…利用者の生活に添ったタイプを提案

tokyobikeの自転車は、全7タイプ。いずれも都内や街を気軽に走れるように設計されているのが特徴だ。

「ママチャリでは少し機動力に欠け、ロードバイクだとちょっと本格的すぎる、マウンテンバイクだとちょっと重い……街を楽しむのにちょうど良いところを目指しています。その中でも通勤に使うのか、休日のみの使用なのかといった用途や、好みのデザインでお選びいただけるように取り揃えています。また、本体に取り付けられたパーツは最小限にとどめ、カゴや泥よけなどはオプションになっています。雨の日は乗らない、荷物は入れないなど、利用される方のライフスタイルに合わせられるようにしています」(橋本さん)

一番人気は「TOKYOBIKE 26」。

「スポーティーすぎず、かつリラックスすぎず、tokyobikeを代表するモデルです。ゆったり乗ったときも安定するし、信号のない直線ならば時速20～30kmとそれなりのスピードも出ます。スポーツバイク初心者の方にもオススメです」(橋本さん)

2015年2月からは、購入者へ向けて、パンクや鍵の紛失などのトラブルに購入から1年間3回まで無料で対応する出張修理サービスを開始。安心した自転車ライフを楽しめるようになった。

代表的なモデルの「TOKYOBIKE 26」(税込6万8,000円)。普段着でも気軽に乗れるとあり、休日用はもちろん、通勤に使用する人も多い


季節の風を感じられる「TOKYOBIKE BISOU 26」(税込5万9,000円)。TOKYOBIKE 26よりもゆったり走りたい方向け	女性でも乗りやすいデザインの「TOKYOBIKE LITE」(税込4万円)。右:すばやく、楽しく街を移動できる「TOKYOBIKE SPORT9s」(税込み7万5,000円)は最もスポーティーなモデル