現在テレビ朝日系で放送中の『君とゆきて咲く~新選組青春録~』(毎週水曜24:15~※一部地域除く)は、手塚治虫氏の隠れた名作『新選組』を初映像化するシン・時代劇ドラマ。幕末という混沌の時代を閃光のごとく駆け抜け、はかなく散っていった新選組隊士たちの青春を、本格的な殺陣や流麗な剣舞も取り入れながら美しく描いている。8日放送の第3話は、鎌切大作(前田拳太郎)、深草丘十郎(奥智哉)、南無之介(羽谷勝太)が助けた若者は、南無之介がかつて仕えていた武家の次男・松永新之丞(杢代和人)だった。山南敬助(永田崇人)の温情により、新之丞は壬生浪士組の屯所でしばらく養生することが認められるが……というストーリー。

キャストの素顔に迫るマイナビニュースのインタビュー連載第2回には、深草丘十郎を演じる奥智哉が登場。父の復讐に燃え、剣を握ったことがないにもかかわらず、壬生浪士組に志願した丘十郎の“推しポイント”とは。『君ゆき』キャストのエピソードや、W主演を務める前田へのメッセージも聞いた。

  • 奥智哉

     奥智哉 『君ゆき』メンバーからのニックネームは「おっくん」 撮影:樋川智昭

演じる役の推しポイント

父親の復讐という大きな目的のためだけに生きている少年です。もともと誠実でまっすぐな性格なので、本当に人を斬っていいのかという葛藤に悩む心の揺らぎを見ていただけたらうれしいなと思います。

「新選組新人隊士 桜組」(前田拳太郎・奥智哉・杢代和人・羽谷勝太)の強み・魅力

やっぱりかわいさじゃないでしょうか! かわいさはどこの組にも負けていないと思います(笑)。(庄司)浩平くんが、組問わずフィルムカメラやスマホでオフショットを撮ってくれているので、公開されたときにはぜひご覧ください。でもキャストの中では、実は三浦(涼介)さんがすごくかわいいんですよね。すごみのある芹沢(鴨)を演じているときとは打って変わって、無邪気でかわいい笑顔をされるんです。桜組メンバーでも勝てません。

奥智哉

『君ゆき』の「●●隊長」宣言

僕は「アクション隊長」と名乗りたいです。これからも、丘十郎がいろいろなところで戦うシーンがたくさん出てきます。1話の冒頭で、大作と丘十郎が水辺の上で戦っているシーンは、本当はスタントでやっていただく予定だったのですが、当日に「自分でやりたい」と思い立って。撮影前に道場を借りて練習して、挑戦させていただきました。アクションへの思いは誰にも負けないと思います。

『君ゆき』キャストの面白エピソード

本人が「言っていいよ」と言ってくれたので話しますが、羽谷勝太くんが、本番中におならをしたことがあって。僕が簡(秀吉)くんをちょんちょんと触って、「あの人、誰?」とリアクションするシーンだったのですが、羽谷くんのおならが強烈すぎて、思考が完全に停止しちゃったんです(笑)。もう、ただくさいということしか頭にない状態になって、簡単な動きもすべて飛んでしまいました。羽谷くんは本当に面白い人です。

『君ゆき』キャストのかっこいいエピソード

やっぱりかっこいいといえば、三浦さんですね。芹沢を演じているときは、どこから出しているか分からないような、野太くてかっこいい低音ボイスですが、普段は繊細で色気のある声をされていて、どちらもいい声ですし、そのギャップもすごく素敵。終始、“色気だだ漏れ”な方で、いい匂いもするんです。その正体はハンドクリームだと判明したのですが、大人の匂いがします。

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    「カメラに向かってファンサービスポーズ」をリクエスト

『君ゆき』キャストとのオフエピソード

遊園地に2回行きました。羽谷くんと、上野凱くんと、(永田)崇人さんと行った遊園地では、僕がジェットコースターを怖がっていたら「手を離して乗ると怖くないよ」って崇人さんが教えてくれて。信じてそのまま乗ったらめちゃくちゃ怖くて、完全に嘘でした(笑)。でも、手をバンザイするほど上げて、まっすぐ前を見て乗ると怖さが軽減されるという克服方法を自分で見つけることができたので、そのあと浩平くんと行ったUSJはすごく楽しめましたね。USJは本当に突発的に決まって、ホテルのロビーに集合してから、「今日、どこ行く?」「京都はもういろんなところに行ったよね」「大阪に行ってみる?」「USJ結構近いわ、行けるじゃん」って。即決でした。

あとは、浩平くんと柊太朗くんが御朱印集めが好きということで、ついて行きました。ホテルのロビーに集合したら、「おっくん、これ一日のスケジュールね」って浩平くんが予定を教えてくれたんですけど、もうとんでもないスケジュールで、「マジか!」と(笑)。まず八坂神社に行って、円山公園を散歩して、大仏を見て、高台寺にも行きまして。さらに清水寺、伏見稲荷をめぐって……すごい数の場所を回るなと思いましたが(笑)、楽しかったです。

『君ゆき』に活きている経験

『仮面ライダーリバイス』(21年~22年/テレビ朝日)では、アクションシーンが数回しかなかったので、そのときつかみきれなかったものが『君ゆき』につながって、やっと形になったかなと。以前は、方法は分かっていても自分の体が思うように動かなかったりしたのですが、今作の稽古期間で、お芝居と同じように、アクションにも自分の感情を乗せられるようになった気がします。

W主演・前田拳太郎へのメッセージ

筋トレを教えてください! 僕はジムには行かず、自己流で腕立て伏せをするくらいしか筋トレをしたことがなかったので、筋トレ器具の使い方を教えてもらえれば。胸筋を鍛えたいので、ベンチプレスの使い方が知りたいです。

(C)テレビ朝日

■奥智哉
2004年7月18日生まれ、神奈川県出身。ドラマ『青のSP―学校内警察・嶋田隆平―』『監察医 朝顔』第2シリーズ(21年)などに出演し、2021年9月期からスタートした『仮面ライダーリバイス』では、仮面ライダーオーバーデモンズを演じた。2022年、映画『ラーゲリより愛を込めて』でスクリーンデビューを果たす。近年の代表作に、ドラマ『みなと商事コインランドリー』、『大奥「3代・徳川家光×万里小路有功 編」』、『ラストマン-全盲の捜査官-』、『癒やしのお隣さんには秘密がある』、『十角館の殺人』など。
■『君とゆきて咲く~新選組青春録~』第3話あらすじ
町でならず者たちに囲まれていた若者を助けた、鎌切大作(前田拳太郎)、深草丘十郎(奥智哉)、南無之介(羽谷勝太)。その若者こそ、南無之介がかつて仕えていた武家の次男・松永新之丞(杢代和人)だった。新之丞の実家は安政の大獄の余波でお取り潰しの憂き目にあい、新之丞はやむなく懇意の家に養子に出たものの、厄介払いされ奉公先を探して転々としていたという。最後に行きついたのが会津藩御用達の豪商・鵺野義正(渡辺いっけい)の屋敷だったが、新之丞を邪な目で見る鵺野のもとから逃げ出し、手下たちに追われていたようだ。山南敬助(永田崇人)の温情により、新之丞は壬生浪士組の屯所でしばらく養生することが認められる。再会を喜ぶ南無之介は嬉々として新之丞に尽くすが、新之丞は誰にも言えない葛藤を胸に秘めていた……。