手塚治虫氏の隠れた名作『新選組』を初映像化するテレビ朝日系“シン・時代劇ドラマ”『君とゆきて咲く~新選組青春録~』(毎週水曜24:15~、14日は24:45~※一部地域を除く)。幕末という混沌の時代を閃光のごとく駆け抜け、はかなく散っていった新選組隊士たちの青春を、流麗な“剣舞”も織り交ぜ、2クール連続放送で描いている。きょう放送の16話では、山南敬助(永田崇人)の謀反と切腹に、かつてないほど大きな衝撃を受け、悲しみに暮れる新選組隊士たちの姿が描かれる。

今回は“隊士たちの兄貴分”原田左之助役の柊太朗、“知勇兼備の侍”斎藤一役の庄司浩平、“天才剣士”沖田総司役の藤岡真威人の3人が、これまでに印象に残っているシーンや、きょう放送される16話の見どころ、互いの役の魅力を語った。

  • 庄司浩平、藤岡真威人、柊太朗

    左から庄司浩平、藤岡真威人、柊太朗 撮影:泉山美代子

それぞれが語る今後の見どころ

――本日久しぶりにお会いされたということで、お互いを見ていかがですか。

柊太朗:皆、夏バージョンになってるんじゃない?

藤岡:さっぱりしてね。

柊太朗:撮影していたときは、髪が長かったから。

藤岡:(庄司を見て)一番変わったね! パーマがかかってるし、色も。

柊太朗:斎藤もチリチリではあったけど、また違う感じだよね。

  • 柊太朗

  • 庄司浩平

  • 藤岡真威人

――この記事の公開日に放送される、16話の見どころを教えてください。

庄司:とんでもない回の後だ。

柊太朗:素敵な回でしたよね、15話。すごく好きです。

藤岡:大切な人である山南さんが急にいなくなってしまって、隊の中でも沖田は特にダメージを受けて、沈んでいるところだと思います。それでも新選組のために何かしたいという思いは消えていなくて、左之助を諭すようなシーンもあるので、あたたかく見守っていただけたら。第一章では、新人隊士同士、中堅隊士同士で動くことが多かったですが、第二章からはその枠組にとらわれず、新しい組み合わせでの掛け合いが増えているので、楽しんでほしいです。

庄司:山南さんの切腹を経て、それでも隊として前に進んでいかなければいけない中ですが、芹沢鴨の暗殺や池田屋事件で少しずつ積み重なってきた違和感がどっと瓦解してしまったのが15話だと思っていて。新之丞や南無之介をはじめ、どうやって生きていくべきか、自分の“誠”とは何だろうと、皆が個々に己と向き合う展開が描かれます。斎藤も、自分が果たすべき役目はあるけど、じゃあ自分の意志はどこにあるんだろうと考えるシーンがあって。藤組(左之助、斎藤、沖田の今作での総称)の2人と関わる場面は減ってしまうのですが、進む方向は同じ。それぞれの生き様に注目してください。

柊太朗:左之助は、このあたりから“バカ組”の筆頭メンバーになって。

藤岡:そうだった!(笑)

柊太朗:いろいろな人たちの退場を乗り越えて、このタイミングで、皆の一番の味方だった山南さんがいなくなって。全員が大きなダメージを受けた藤組にとっても、たくさんのことをもっと深く考えていかないと、と思わされた15話でした。ここから最終話までの一人ひとりの心情の変化を見届けていただけたら面白いんじゃないかなと思います。バカ組組長というポジションが……、って勝手に組長と名乗っていますが(笑)、これからかっこいい姿を見せる布石にできていたらいいなと。

互いの役の魅力を振り返る

――新選組は“同志”という言葉を大切にしていますが、今作を共に作ってきた同志の魅力を教えてください。

庄司:いいよ! いっぱい言いなさい!

藤岡:柊太朗の演じた左之助は……。

庄司:あれっ!?(笑)

藤岡:(笑)。バカ組組長で自由奔放に見える左之助だけど、今話していた通り、これからかっこいいシーンがあるんだよね。台本で読んだだけでも、これまでの左之助と違う顔を見せてくれてすごくかっこいいなって。まだお芝居を見てないので、すごく楽しみなんです。

柊太朗:ハードル上げてるじゃん(笑)。

藤岡:きっと映像で見ると、とんでもなくかっこいいんじゃないかな!

  • 柊太朗

庄司:斎藤と左之助といえば、13・14話でバカ組組長に巻き込まれて、「チッ、僕はバカ組じゃないのに」と不満に思っていたシーンが懐かしいです。今後、直接台詞で気持ちを交換するわけではないのですが、ちゃんと認め合っていることがよく分かるシーンがあるので、お楽しみに。柊太朗だから信頼して演じられて、楽しかったな。柊太朗は、台詞のないところでちょっかいばかりかけてくるので、笑いをこらえるのに必死でした。

柊太朗:楽しかったね。台詞のない部分も注目して見ていただけたら、ここでこんなことをしていたんだって発見もあると思います。ちょっかいをかけていたのは、左之助のキャラクターならやりそうだなという。

藤岡:左之助は一番、遊べる役だったよね。

  • 庄司浩平

柊太朗:斎藤がつんけんした態度で息ぴったりに対応してくれたのも、2クールやってきた信頼関係が築けていたからこそだなと。沖田とはこれまであまり絡みがなかったのですが、これから少しだけあって。

藤岡:そうなんですよ!

柊太朗:そこでようやく、真威人ってこんなにかっこいい沖田をやっていたんだなって実感できました。それも含め、最近、第二章の完成映像を見ていると、皆、こんなことやってたんだと改めて知ることができて。特に山南さんのシーンを見たときは、藤組として、沖田一人しか行かせることができなくて心残りだな、自分もここにいたかったなと感じました。

――ありがとうございます。山南さんの謀反と切腹を経た16話、藤組の3人の展開を楽しみにしています!

  • 藤岡真威人
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  • 庄司浩平

  • 藤岡真威人

■柊太朗
2000年10月27日生まれ、北海道出身。2021年、ミュージカル『テニスの王子様』4thシーズン 青学vs不動峰(石田鉄役)で舞台デビュー、2022年、『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』のイヌブラザー/犬塚翼役でドラマデビューを果たす。近年の出演作に『あざとくて何が悪いの?あざと連ドラ第9弾』、ドラマ『極限夫婦』などがある。
■庄司浩平
1999年10月28日生まれ、東京都出身。2020年『魔進戦隊キラメイジャー』でテレビドラマ初出演を果たす。2022年『Yohji Yamamoto POUR HOMME 22-23AW COLLECTION』でパリコレデビュー。出演作に、ドラマ『絶対BLになる世界VS絶対BLになりたくない男 シーズン2』、『サワコ ~それは、果てなき復讐』、『愛の掛け惨』など。NHK Eテレ『NHK 俳句』にレギュラー出演中。
■藤岡真威人
2003年12月28日生まれ、東京都出身。2020年、SEGAのCMでデビュー。2021年、映画『仮面ライダー ビヨンド・ジェネレーションズ』に、1971年に放送された初代『仮面ライダー』で父の弘、が演じた本郷猛 / 仮面ライダー1号役として特別出演を果たした。2020年9月より『ILOVEみんなのどうぶつ園』で番組ファミリーとして出演。近年の出演作に、映画『SAMURAI SWORDFISH』、ドラマ『恋に無駄口』、『テッパチ!』、『クールドジ男子』など。公開待機作に、映画『八犬伝』(10月公開)がある。