ユーザーのニーズを引き出し、最適なデータベースを調べ、結果を案内するソフトバンクの「おしらべダイヤル*111」は、人の柔軟性とIT技術が融合したコンシェルジュサービス。リピーターも多く、いざという時には欠かせないサービスだ。では、利用にあたってどのようなことを注意すればいいのか。サービス利用時の注意点を聞いた。

おしらべダイヤル*111を利用する前に

専門スタッフが介在することもあり、料金は1秒3.15円と、通常の通話に比べれば割高。目的もはっきりしないまま、無駄に長話をしているわけにもいかないだろう。

コンシェルジュが答えやすい質問とはどのようなものなのか。ソフトバンクモバイル 情報システム・CS統括本部 カスタマーサービス本部 CRM推進部の佐藤剛氏によると、次の3点だけは、電話をかける前にはっきりさせておいた方がいいという。

「まず1つ目が目的ですが、さすがにこれがないままに利用することはないと思います。明確ではなくてもいいので、ご飯が食べたい、遊びたいというような目的を決めておいてください。次に、場所が分かっていることも必要です。さすがに今いる場所が分からないことはないと思いますが、場所がはっきりしていた方が、検索結果を絞りやすくなります。最後は予算ですが、これもあらかじめ決めておいていただければ、すぐに検索をすることができます」

とはいえ、「おしらべダイヤル*111」はコンシェルジュが売りのサービス。「お客様のあいまいさを解消するサービスなので、あまり目的が明確だと、案をご提案できなくなってしまいます」(佐藤氏)というように、ある程度、コンシェルジュからの回答を楽しむ余裕を持って利用した方が、価格相応のサービスを享受できることは間違いない。

適切な結果に大満足! コンシェルジュとのやり取りをレポート

ソフトバンクからのアドバイスに基づき、実際に同サービスを利用してみた。まず、ソフトバンクのケータイで「*111」をダイヤル。ものの数秒で、コールセンターにつながった。

――(筆者)朝5時まで開いている飲み屋を探しているのですが……

ソフトバンク(以下同)「どちらでお探しですか?」

――池袋の東口です。あと、予算は5,000円ぐらいがいいですね

「ご利用は本日でよろしいでしょうか?」

――あ、そうです。今日の夜です

「そうしますと、いくつか5時まで開いているお店がございます。口頭でお伝えしてもよろしいのですが、詳細はメールで確認された方がよろしいと思います」

――じゃあ、お願いします

「それでは、5分少々お待ちください。結果をメールでお送りいたします」

このような会話が2分10秒ほど交わされ、送られてきた検索結果は3件。1つだけ、なぜか新宿のお店が含まれていたが、残り2件は池袋のもので、ちゃんと朝5時まで開いていた。

検索結果は「ぐるなび」のものだったため、そこから直接お店に電話をかけることも可能。すぐに行動を移せるというのは、やはり便利だ。

検索結果からぐるなびのページにアクセス。クリック1つで電話をかけられるのが便利だ(上画像では電話番号は伏せてあります)

では、複雑なプランを考えてもらうことはできるのだろうか? コンシェルジュならではの力が発揮できるのかを確認した。要望は先ほどよりも曖昧にし、「1. 温泉に行きたい」「2. 明日の12:00出発で日帰り」「3. 温泉の帰りにどこかに寄って遊びたい」と設定した。

――明日、温泉に日帰りで行きたいのですが。池袋から12時に出発する予定です

「日帰りですと、山梨などはいかがですか?」

――では、その辺りでお願いします。あと、周辺でちょっと遊んで帰りたいのですが

「どのようなものがよろしいですか? 例えばテーマパークなどでもよろしいですか?」

――そうですね。それで大丈夫です

「○○温泉というところが、温泉のみ利用できます」

――行きかたも分かりますか?

「電車であればお調べできます」

――はい、電車でかまいません

「日帰りということなので、特急を使って、料金が6,000円弱かかりますが、よろしいですか?」

――はい、大丈夫です

「同じ駅にテーマパークは見つかりませんでしたが、美術館がございます。こういった施設でも大丈夫でしょうか?」

――それもいいですね

「祝日も開いているようですが、実際に電話で確認してみてください」

――はい、分かりました

「では、検索結果をメールでお送りしますので、5分程度お待ちください」

――ありがとうございます

会話は5分20秒程度。5分後に、電車の乗換案内の結果、美術館の概要、日帰り温泉の問い合わせ先へのページにアクセスできるURLが書かれたメールが送られてきた。

乗換案内の結果、美術館の概要、温泉施設の問い合わせ先など、必要な情報が3通のメールで送られてきた。急に明日ヒマになってどこかに行きたい、という時にうってつけのサービスといえるだろう

「遊べるところ」という曖昧な目的だったが、ほぼノープランの状態から明確な予定を立てることができたのだ。日帰りで行ける場所は「箱根ぐらいかな」と考えていたが、もし自分で検索していたら山梨というキーワードは出なかったし、美術館は当初全く念頭になかった。ソフトバンクがいうように、「おしらべダイヤル*111」はインターネット時代のコンシェルジュなのだ。

秋の行楽シーズンの予定をまだ立てていない方も、「おしらべダイヤル*111」を活用してみてはいかがだろうか。