表情で損をした経験はないだろうか? 例えば、怒ってないのに「怒ってる?」と聞かれたり、疲れてないのに「お疲れですね」と声をかけられたり、電車の窓に映る疲れた顔の自分にギョっとしたり……。

表情は立派なビジネスツールのひとつ。ビジネスの成功を左右する重要な要素だ。そこで今回、ビジネスを成功に導く表情の作り方を顔ヨガ講師の間々田佳子さんに聞いてきた。

  • 顔ヨガでアピール力UP!

    顔ヨガ講師の間々田 佳子さん

ヨガと言うと、女性的なイメージを持つ人も多いかもしれないが、間々田さんが企業で研修をすると、男性の受講者もとても多いそう。営業職や接客業の人はもちろん、部下が話しかけやすい雰囲気を作りたい管理職の人などもぜひ、参考にしてみてほしい。

そもそも「顔ヨガ」って何?

顔ヨガとは、顔の表情筋を鍛え、ストレッチできる「表情(=ポーズ)」を作ることで表情筋を鍛える「顔のヨガ」のこと。表情筋は小さな筋肉なので比較的効果が出やすく、1日2~3分を1~2週間続けるだけで、変化を感じることができるそうだ。

顔ヨガのポイント

顔ヨガをする上で、簡単だけど大切なポイントが5つある。どのポーズにも共通することなので、最初に覚えておこう。

■呼吸をとめない

特に指示がない場合は、鼻から吸って鼻から吐く"鼻呼吸"が基本。顔のポーズに夢中になり過ぎて、息を止めないように気をつけよう。息を吸うときは新鮮な空気を取り込み、息を吐く時は悪いイメージを全部吐き出す気持ちで、意識してゆっくりと呼吸をしよう。

■ポーズはおもいきり!

ポーズによっては、恥ずかしい表情になることもあるが、思い切り行うのが大切! 筋肉を最大限に伸縮し、固まった表情筋をしっかりほぐそう。

  • 思い切りが大切! 自分の顔が想像以上に動かなくて驚くかもしれない

■使っている表情筋を意識する

初めは、「舌が出ない」「目元の筋肉が動かしにくい」など、自分が想像以上に表情筋を使っていないことに驚くかもしれない。しかし、意識することによって誰でも動かせるようになるものなので、まずは鏡やスマホのインカメラ機能などを利用して、動かしたい筋肉を意識してみよう。

■左右のバランス

身体のヨガと同じで、顔ヨガでも左右のバランスをとることはとても大切。ポーズは必ず左右どちらとも行おう。その上で、動かしにくかったり、たるみが気になったりする方をもう1回行うなど、顔の左右バランスを整えよう。

■いつでもどこでも!?

顏ヨガは道具を使わないため、いつでもどこでも気軽に行える。朝と夜はもちろん、トイレでコッソリ……、大事なプレゼンの前など、日常生活の中で無理なく続けていくことが大切だ。

朝は「しゅわ~の顔」で顔の準備運動をしよう!

顔ヨガが最も効果的なのは、朝起きた時と夜寝る前。人は寝ている時も無意識に顔をしかめていることがあるので、朝起きたタイミングで、顔を一度リセットしよう。

そこで今回紹介するのは、1日の始まりにオススメの「しゅわ~の顔」。「しゅわ~の顔」は、顔の筋肉の伸縮運動になるので、顔の準備運動としても最適なポーズだ。

まずは、鼻から息を深く吸って、顔のパーツを中心に寄せるイメージで、グッと力を入れる。

  • 鼻から息を深く吸って、顔のパーツを中心に寄せるイメージで、力を入れる

次に、全てのパーツを思い切り開く。ポイントは、筋肉をじんわりと、粘っこいイメージで動かすこと。

  • 筋肉をじんわりと粘っこいイメージで動かし、全てのパーツを思い切り開く

最後に口からしっかりと息を吐きながら、顔の力を抜く。

  • 口からしっかりと息を吐きながら、顔の力を抜く

この動作を3~5回繰り返すことで、血行も良くなり、顔のむくみもスッキリするので「昨日は飲みすぎちゃったな~」という朝にも効果的とのこと。朝起きて、顔を洗うついでにでも、ぜひ鏡の前で試してみてほしい。

次回は、夜寝る前にオススメの「ぬくぬくのポーズ」を紹介する。

間々田 佳子


プロのアルゼンチンタンゴダンサーとして活動していた30代後半、体内年齢は20代をキープしながらも顔だけ衰えてきたことに気づき、2010年顔ヨガ講師資格を取得した。現在は、若顔・印象アップ・笑顔レッスン・ビジネスに役立つ表情筋トレーニングなどを延べ2万人以上に指導するほか、メディアや講演等で活躍している。
最新刊「ずぼらさんでも大丈夫! ながら顔ヨガ」も発売中。