10~40代の男女から年間200件以上の恋愛相談を受けている内埜さくら先生が、みなさまの恋愛のお悩みに回答する本コーナー。今回は、あいまいな関係の彼の本命になりたい、という女性からのご相談です。
【相談】
さくら先生、初めまして。私は20代半ばの女性で今、あるサークルで知り合った30代の男性に片思いしています。
実は彼とは肉体関係があります。つき合ってもいないのに関係したのは私も浅はかだったと思っていますが、彼に「相性が合わないとつき合えない」と言われ、一度関係を持ってしまい、それからは会うたびです。
先日彼にあらためて気持ちを確認したら、「友達とは違う。だけど現状では、つき合うかつき合わないかと言ったらつき合わないかな」と言われてしまいました。ちなみに、2人で遊びに行くことをデートと言うと、「デートじゃない、お互い時間があるからだ」と言い直されます。
でも私は、思い続けていればいつか彼女になれる日がくると信じたいのです。先生にあきれられてしまうかもしれませんが、よろしければ、アドバイスをください。
【回答】
相談者さんも後悔していらっしゃいますが、恋人同士になる前に肉体関係になった女性を、男性は本命にするケースが少ないのが現実です。その理由は以下です。
■簡単に肉体関係を結ぶ女性は貞操観念に欠けていると男性はとらえるから。そして、貞操観念が欠けた女性に対して「つき合う」という手間を踏む必要性を感じなくなるから
たとえ男性側からアプローチしたとしても、こう感じる男性は意外と多いものです。女性からすれば自分勝手な考え方だと思うかもしれませんが、これが男性の習性だと受け止めてください。男性は、自身の子供を体内に宿せない性です。貞操観念の低いパートナーがもし妊娠したら、「自分の子供ではないかもしれない」という不安を抱えることになるからです。
しかも男性は、いつでも関係を持つことができる相手に対して、手に入れたい=本命にしたいという欲求が起きづらい性です。既に身体の関係という最終段階まで進んだ相手は、男性にとって手に入れたも同然の存在。それが彼女になると、身体の関係だけでは済まなくなり、面倒なことも引き受けなければならなくなります。面倒を背負い込むぐらいなら、今の曖昧な関係を継続したいと思うのは、女性が先に"蜜"を与えたことが原因です。
この現実を踏まえて、相談者さんが本命になるためにできる努力が以下となります。
■女としてのプライドを忘れず期間限定で体以外の魅力をアピールする
体以外の魅力をアピールする方法は、王道ではありますが、彼が自炊をしないのであれば手料理を振る舞うことがオススメです。実際に、軽く見られがちな女性が家庭的な一面を見せて本命になった例があります。ギャップに魅力を感じる人は多いものですが、魅力的なギャップとは悪印象→好印象です。相談者さんは「簡単に体を許してしまった」という悪い一面を彼に見せていますから、悪印象を覆すような好印象を与える一面を彼に見せるといいのです。
そして、女としてのプライドを忘れないことは、期間限定で彼との肉体関係を絶つことを指します。もっとご自分の体を大切にしてあげてください。自分で自分を大切にしてあげなければ、彼からも大切だとは感じてもらえません。彼から私物をもらったときのことを想像してみましょう。
・「これ、安かったからあげるよ」
・「大切にしてたけどあげるよ」
どちらにありがたみを感じ大切に思うか、一目瞭然です。
さらに女としてのプライドは、「引き際を決める」ためにも重要です。彼は実際に、
・友達とは違う。だけど現状ではつき合うかつき合わないかと言ったらつき合わないかな
・デートと言うと、「デートじゃない、お互い時間があるからだ」と言い直す
といった言葉で、ハッキリと「相談者さんは本命ではない」と告げています。「現状では」と濁すのは、結論を先延ばしにして、肉体関係だけを継続しようとしている本音の現れです。
ご相談内容を拝読して、彼を思う気持ちが伝わってきましたが、ご自身の中で決めた期限を過ぎても彼が振り向いてくれない場合は、次の恋を視野に入れましょう。恋愛は双方の気持ちの同調が不可欠で、縁にも左右されます。相談者さんが「もう他にできることはない」と感じられるまで頑張って、それでも彼が現状維持を望むなら、それは縁がなかったということではないでしょうか。
時間の経過はあっという間です。彼を思い続けて30代になって焦って新たな出会いを探すような事態に陥っても、時間は巻き戻せません。ですから、数ヶ月という短いスパンで引き際を決断してみてください。
本命になりたいということで以上のことをお伝えしましたが、実は彼は不誠実な男性です。彼に「相性が合わないとつき合えない」と言われて交際前に関係を持ったとのことですが、相性が合わずに相談者さんが妊娠してしまった場合、彼はどう対処したのでしょうか。女性の身体を思いやることすらできないのに、先に関係を持とうとするなど、不誠実のひと言に尽きる男性です。今はわたしが彼をただ非難していると感じるかもしれませんが、この言動の裏に隠された彼の本性を、相談者さんが忘れないようにしてくれることを願っています
※写真と本文は関係ありません
著者プロフィール
内埜さくら(うちの さくら)
恋愛コラムニスト。2,000人以上の人物取材の経験で磨かれた、鋭い洞察力が武器。著書は『恋がガンガンうまくいく魔法のフレーズ80』(講談社)。無料のメール恋愛相談は年間200人以上の男女が利用、リピーターも多い。相談を休止中の場合もあるので詳細はブログまで。恋愛コメンテーターとして『ZIP!』(日本テレビ)、『スッキリ!!』(日本テレビ)、『ばらいろダンディ』(MX-TV)などのテレビやラジオ、雑誌にも多数出演。