前回の「iPhone 11シリーズ登場後、アキバの中古&白ロムスマホの売れ筋は?」に引き続き、今回は未使用品を含む中古タブレットの売れ筋をイオシス アキバ中央通店に教えてもらいました。

  • イオシス アキバ中央通店のタブレットコーナー

全体の傾向について、同店の高野裕太氏は「Androidタブレットの多くは終息する一方ですね。サムスンやファーウェイなどの一部メーカーが頑張っていますけど、『ちょっと楽しめればいい』と安価な商品を買っていく人が購買の中心になっています。より長く使いたい人にはWindowsタブレットが好まれていますね。別格なのがiPadで、価格的にも性能的にも頭1つ抜けた存在になっています」と解説します。

それを踏まえて、中古タブレット選びのポイントを3つまとめてもらいました。

  • すべての分野で本格的に使いたいならiPadで決まり。入荷数はそれほど多くない。
  • 動画やネットを見たり限定的な用途で使ったりするなら、融通が利くのはAndroid。
  • 価格を抑えつつ長く汎用的に使いたいなら、アップデートが約束されたWindows。

今回も、直近の売れ筋をベスト10まで挙げてもらいました。

※原稿と写真で掲載している価格は、2019年10月16日15:00時点のもの。日々変動しているので、参考程度に見てください。

第1位:完全未開封で7,980円! ファーウェイ「MediaPad T1K 7.0」

一番人気となっていたのは、ファーウェイの7型Android 6.0タブレット「MediaPad T1K 7.0 LTE BGO-DL09」でした。2019年6月のレポートでは2位でしたが、販売価格が2,000円下がったこともあり、秋に入って売れ行きが加速しているそうです。完全未開封品で、税込み価格は7,980円。

「スペックは控えめですが、YouTubeやネットを見るくらいなら十分な性能です。これぐらい安いと『買ってから使い道を考えよう』とレジに来られる方も多いです。完全未開封なので、プレゼント用の人気も根強いですね」

  • ファーウェイ「MediaPad T1K 7.0 LTE BGO-DL09」

第2位:2560×1600ドットの高解像度で人気急上昇の「ARROWS Tab Q584/H」

続く2位は、富士通の法人向けWindows 8.1タブレット「ARROWS Tab Q584/H」。2560×1600ドットの10.1型液晶を備えるのが特徴です。外装傷アリを示すCランク中古品で、税込み価格は1万2800円となります。

「キーボード付きなので2in1パソコンとして使えます。2014年のモデルですが、安いだけでなく超高解像度の画面ということで、注目している人は多いですね」

  • 富士通「ARROWS Tab Q584/H」

第3位:“イオシス史上もっとも売れた”Windowsタブ「ARROWS Tab Q506/ME」

3位は、同じく富士通の10.1型Windows 10タブ「ARROWS Tab Q506/ME」です。前回のレポートでは1位となった人気モデルで、税込み価格は前回から据え置きの9,980円となります。状態はCランク。

「Windows 10を搭載しており、今後も安定したアップデートが期待できるモデルです。6月の時点で“イオシス史上もっとも売れたタブレット”となりましたが、それ以降も記録を更新し続けています」

  • 富士通「ARROWS Tab Q506/ME」

第4位:エントリータブレット需要を引き受ける「MediaPad M1 8.0」

4位は、ワイモバイル/ファーウェイの8型Android 4.4端末「MediaPad M1 8.0 403HW」です。税込み2,980円のCランク品が飛ぶように売れて在庫切れとなったあと、外装傷なしのBランク品を1,000円値下げして税込み3,980円とし、こちらも順調に売れているといいます。

「1位のMediaPad T1K 7.0と似た需要ですが、子ども用や自宅に設置するウェブカメラとして使うなど、いろいろな用途で買っていく人が多いです」

  • ワイモバイル/ファーウェイ「MediaPad M1 8.0 403HW」

第5位:お風呂テレビ用に売れている「ARROWS Tab F-02F」

5位に入ったのは、富士通のAndroid 4.2モデル「ARROWS Tab F-02F」。2560×1600ドットの10.1型液晶とフルセグアンテナを搭載したモデルとなります。税込み価格は、Bランク品が8,980円で、Cランク品は5,980円。Cランク品が抜きん出て売れているといいます。

「Android 4.2時代の古い端末なので、できることは少ないんですが、防水仕様なのでお風呂でテレビが見られるんですね。この一点突破ですごく売れています。意外と男性の人気が高いんですよね」

  • 富士通「ARROWS Tab F-02F」

第6位:スタイリッシュなWindowsタブ「VersaPro タイプVT」

6位は、NECの10.1型Windows 10タブ「VersaPro タイプVT VK16X/TA-N」でした。Cランク中古品ですが、デジタイザーペンが付属しており、税込み価格は1万3800円となります。

「Windows版のARROWS Tabと近い売れ方をしていますね。スタイリッシュな外観を気に入って購入する人は多いですよ」

  • NEC「VersaPro タイプVT VK16X/TA-N」

第7、8位:ここでiPadが登場! 「iPad Air 2」「iPad(2018)」が人気

アップルのiPadは、7位の「iPad Air 2」と8位の「iPad(2018)」が連続ランクインしました。ともに、9.7型液晶を採用したiOSタブレットです。税込み価格は、iPad Air 2が16GBのCランクで2万1800円、iPad(2018)は32GBのBランク品で3万3800円でした。

別格の人気を誇るタブレットながら、順位がこの位置にとどまっているのは、入荷が安定しないことが大きな要因になっているようです。「iPhoneと違ってまとまった数量が入荷することがあまりなく、さまざまなモデルがバラバラに入ってくるんですよね。だからランキング上位には入りにくいんですが、需要だけで見ると実際はもっと上になると思います」

  • アップル「iPad(2018)」

第9位:ハイスペックAndroidタブで根強い人気の「Xperia Z4 Tablet」

9位は、ソニーの10.1型Android 5.0タブレット「Xperia Z4 Tablet SO-05G」です。2015年発売のモデルながら、前回調査でも5位に入ったロングヒットモデルで、中古品の税込み価格は2万4800円でした。

「防塵防水と2560×1600ドットの高解像度、あとはスマホだと発熱の問題が気になる『Snapdragon 810』の性能がフルに発揮できる強みもあります。いまだに評価が高くて、探している人が多いモデルです」

  • ソニー「Xperia Z4 Tablet SO-05G」

第10位:エントリータブの定番の位置「d-tab Compact」&「Qua Tab」

ラストの10位には、NTTドコモのコンパクトタブレット「d-tab Compact」と同じくauの「Qua Tab」シリーズが合同でランクインしました。税込み価格は、d-tab Compact d-01Jの中古品が1万2800円、Qua tab PX LGT31の中古品が9,980円となります。

「これらは型番単位で集計するとバラけてしまいますが、大手キャリアのコンパクトなタブレットということで、いずれも入ったらすぐ売れますね」

  • NTTドコモ「d-tab Compact」とau「Qua Tab」

はみ出し情報…Galaxy Tabのなかでも目立って人気の海外版「Galaxy Tab S6」

ハイエンドタブレットがiPad一強となる流れのなかで、競うのを諦めていないのがサムスンのGalaxy Tabです。そのなかで、入荷すれば即売り切れるという「Galaxy Tab S6 LTE 10.5 SM-T865」の在庫を運良く撮影できました。海外版の未使用品で、税込み価格は9万9800円でした。

「前回紹介したGalaxy Tab S5eよりもさらに売れています。仕様も一段上になっていますし、現行のAndroidタブレットで最高性能を求める人に注目されています」

  • サムスン「Galaxy Tab S6 LTE 10.5 SM-T865」