JR九州は14日、香椎線へ蓄電池電車「DENCHA」(BEC819系)の投入、筑肥線糸島高校前駅の開業、折尾駅の福北ゆたか線・若松線(筑豊本線)のりば変更などにともない、2019年3月16日にダイヤを一部変更すると発表した。
香椎線は西戸崎~宇美間を結び、途中の香椎駅で鹿児島本線、長者原駅で福北ゆたか線と接続する。全線非電化のため、現在は気動車による運転だが、JR九州は若松線に続き、香椎線にも新型の蓄電池電車「DENCHA」を投入する。気動車から架線式バッテリー電車に置き換えることで、二酸化炭素等の排出や騒音を低減でき、ブレーキ時に発生する回生エネルギーをバッテリーに充電させることで、エネルギーを効率的に利用できる。室内照明にLEDを使用するなど、環境にやさしく省エネな車両とされている。
室内照明にはLEDを使用。香椎線の全列車を「DENCHA」とすることにより、乗降口が1両あたり2カ所から3カ所に増え、2両編成の定員が60名増加して280名となるため、乗降りがスムーズになる。所要時間も短縮され、西戸崎~香椎間で平均2分、香椎~宇美間で平均3分の短縮になるという。
筑肥線の新駅、糸島高校前駅は波多江駅から1.2km、筑前前原駅から1.4kmの位置にあり、開業に向けて筑肥線新駅建設促進会と準備を進めてきた。新駅付近に糸島高校が所在し、文教地区としての発展を期待されていること、糸島市内の駅に「糸島」の地名を冠した駅名がなく、この地名を広くPRしたいとの思いもあり、糸島高校前駅に決定したという。新駅開業後の筑肥線のダイヤは別途発表するとしている。
折尾駅では2022年度の完成をめざし、高架切替を進めている。2017年1月の鹿児島本線ホームの高架化に続き、第2弾として若松線のホームが高架化され、現在の場所から約200m移動となる。新たな若松線のホームは「6番・7番のりば」となるため、現行の鷹見口の6番・7番のりばは名称を「(鷹見口)Aのりば・Bのりば」に変更する。
JR九州のダイヤ一部変更ではその他、山陽・九州新幹線「みずほ」の一部列車が新たに久留米駅・川内駅に停車。今春のダイヤ見直し後に出た意見を踏まえた修正も行い、小倉駅での特急「ソニック2号」から新幹線「のぞみ4号」への接続の改善、日豊本線および吉都線での普通列車の増発(平日のみ運転)などを実施する。