JR貨物は鉄道貨物輸送の需要に応え、多様なニーズに対応した輸送サービスを提供するため、中長距離区間におけるコンテナ列車新設や輸送力増強を中心としたダイヤ改正を2019年3月16日に実施すると発表した。

  • JR貨物のダイヤ改正では、東京~九州間の輸送力増強も実施

今回のダイヤ改正では、東京貨物ターミナル~神戸貨物ターミナル間で現在運転されるコンテナ列車を福岡貨物ターミナル駅まで延長し、要望の強い東京~九州間の輸送力を増強する。コンテナ列車の運転時刻は東京貨物ターミナル駅23時32分発・福岡貨物ターミナル駅21時51分着、福岡貨物ターミナル駅8時21分発・東京貨物ターミナル駅6時7分着。途中の吹田貨物ターミナル駅・神戸貨物ターミナル駅にも停車する。

東京貨物ターミナル~吹田貨物ターミナル間は26両編成・輸送力130個、吹田貨物ターミナル~福岡貨物ターミナル間は20両編成・輸送力100個で運転。九州方面への延伸により、現行の東京貨物ターミナル~吹田貨物ターミナル・神戸貨物ターミナル間に加え、東京貨物ターミナル・吹田貨物ターミナル・神戸貨物ターミナル~福岡貨物ターミナル間も新たに利用可能となる。現行の東京~関西間に加え、利用の旺盛な関西~九州間のニーズにも応えるという。

大手自動車メーカーの要望にも対応し、名古屋南貨物駅(名古屋臨海鉄道線)から北九州貨物ターミナル駅へ、専用の直行輸送力(往復50個)を新設。東海地区から九州地区への自動車部品輸送を開始し、その返送積付用品の輸送も行う。名古屋貨物ターミナル~熊本間で運転される列車において、稲沢~北九州貨物ターミナル間が輸送区間とされ、名古屋南貨物~稲沢間は名古屋臨海鉄道線・東海道線経由で輸送を行う。

ダイヤ改正ではその他、要望の強い地域間での輸送力増強も実施。東京貨物ターミナル~福岡貨物ターミナル間で運転される列車の東京貨物ターミナル~広島貨物ターミナル間、新潟貨物ターミナル~岡山貨物ターミナル間で運転される列車の金沢貨物ターミナル~岡山貨物ターミナル間、広島貨物ターミナル~越谷貨物ターミナル間で運転される列車の広島貨物ターミナル~相模貨物間にて、コンテナ輸送力を10~15個増強するとのこと。

安全性向上と安定輸送を推進し、輸送品質の向上を図るため、機関車・コンテナの新製・増備も進める。高速・重牽引用の電気機関車EF210形を4両、駅構内入換作業用のハイブリッド機関車HD300形を5両新製するほか、コンテナも両側開きタイプの20D形を2,650個、妻側開きタイプの20G形を1,300個、計3,950個を新製する。