JR東海の紀勢本線・参宮線ではキハ25形2次車の投入が進み、今年3月26日のダイヤ改正をもって、快速・普通列車はすべてキハ25形・キハ75形となる予定。キハ40系をはじめ、国鉄時代からJR発足初期にかけて製造された気動車は運転終了となる。
ダイヤ改正直前の紀勢本線では、以前より本数は減ったものの、キハ48形2両編成の普通列車やキハ11形1両の普通列車(ともに参宮線鳥羽行)を見ることができた。少し前まで紀勢本線・参宮線の主力だったこれらの車両も、間もなく見納めとなる。
キハ40系は国鉄時代の1977年に登場し、両運転台のキハ40形、片運転台で乗降ドアが両開きのキハ47形、片運転台で乗降ドアが片開きのキハ48形が活躍した。現在も全国の非電化ローカル線を中心に活躍中だが、JR東海ではここ数年、武豊線電化にともなうキハ75形・キハ25形の転属、キハ25形の新造などにより、キハ40系の置換えが本格化。旅客営業を行うJR各社の中では最も早く全車引退することになった。なお、JR東海のキハ40系・キハ11形(300番台は除く)に関して、ミャンマー鉄道省への譲渡も進められた。
キハ25形はJR東海の標準型電車313系と似た外観で、同社における「今後の普通気動車の標準型車両」とされる。キハ40系・キハ11形に代わり紀勢本線・参宮線に投入されたキハ25形2次車は、東海道新幹線N700Aのシステムをベースとした振動検知装置を搭載したほか、鹿衝撃緩和装置も標準搭載。車内はロングシートだという。