JR東日本水戸支社管内の常磐線・水戸線では、3月26日にダイヤ改正に合わせてE531系を20両追加投入し、415系を置き換える。415系は3月25日をもって定期運用を終える予定とされ、ラストランを告げる車内アナウンスなども行われているという。

常磐線・水戸線で活躍した415系。青帯は後継車両E531系にも受け継がれた

現在の415系1500番台は4両編成。2編成連結し、8両編成で運行されることも

常磐線・水戸線に残った415系は、国鉄時代末期から登場したステンレス車1500番台。同時期に製造された211系に準じた外観で、片側3ドア、車内はロングシート。かつて普通鋼製車とともに上野駅まで乗り入れ、10両以上の編成を組むことも珍しくなかった。2階建て普通車(クハ415-1901)も試作された。

2005年から後継車両E531系の投入が始まり、2007年3月ダイヤ改正で上野駅発着の中距離電車がE531系に統一されたことで、415系は常磐線・水戸線のローカル運用が中心に。普通鋼製車はすでに引退し、一部車両はJR九州へ譲渡されたという。残ったステンレス車1500番台のうち、1編成は東日本大震災などの影響で原ノ町駅構内に取り残されたが、震災から5年が経過した今月、651系とともに撤去されたことが報じられた。

なお、JR九州の415系は数を減らしつつあるものの、普通鋼製車・ステンレス車ともに現役で活躍中。ステンレス車1500番台は常磐線・水戸線の車両より明るい青帯を採用している。普通鋼製車の一部車両は大分地区・鹿児島地区で使用される。その他、JR西日本も七尾線用に415系800番台(113系からの改造車)を所有している。