自分がここでTwitterのAPI制限について書かないというのは、俺はすでに殺され別の奴が書いていることを意味する。
そんなわけで恥も外聞もなく生きており、さらに恥を上塗るためにTwitterのAPI制限の話をさせてもらう。
もちろん民度の低いツイ廃のたしなみとして「APIが何だかわからないままイーロンを殺さんばかりに騒いでいる」こと前提だが、理屈ではなく「Twitterが突然見れなくなった」という事実が多くのツイ廃を発狂させ「Twitterは本格的にヤバい」と魂で理解させたのだ。
簡単に言えば、一日に閲覧できるツイート数が無課金ユーザーで1,000ツイート、有料ユーザーで10,000ツイートに制限され、それを超えると「API呼び出しの制限回数を超えました」と表示され、ほぼ何も見られない状態になってしまったのである。
この仕様変更自体大ごとなのだが、それよりもこれだけ大きな変更を「告知なし」で行ったことに対し「Twitterはもうダメだ」と感じたユーザーが多かったようである。
確かに私がやっているソシャゲアプリだって、メンテで使えなくなる時や仕様変更がある場合は、アプリ内や公式アカウントにより事前「告知」がされるものである。
だが、今回の仕様変更に対し、Twitter公式からは何のアナウンスもなく、唯一「イーロンの個人アカウント」から、緩く伝えられるだけであった。
確かに我々零細漫画家の間では「担当がとりあえず作った公式アカウントより作者個人アカの方がよほどまめに告知をしている」というのは良くあることである。
しかし、Twitterという全世界に膨大なユーザーを持つサービスが、木っ端漫画家と同じムーブをしてどうする、という話だ。
さらに激怒するユーザーに対し、イーロンは「Twitterやらずに外に出ようぜ」という、『レディ・プレイヤー1』のオチのようなレスポンスをしてきたため「あの映画が嫌いになりました!」と、流れ弾による死亡者まで出る有様だった。
実際Twitterが見られなくなったことにより外に出たかというと、私は一日中「API呼び出し制限回数を超えました」の画面を表示させ続け「そういやTwitter見れないんだった」と思い出すのに時間を使っていた。
つまり、Twitterが見られなくなったことによりTwitter民はTwitterを見る代わりに「Twitterが見れないことを見る」ようになってしまったのである。
多くの人間を「虚」を見てため息をつくだけのグール化させてしまったことに、さすがのイーロンも自分がやったことがバイオテロであったことに気づいたのか、今回の制限についての説明ツイートを増やしていったようである。
イーロンと後にTwitter側から発表されたことによると、 APIの有料化がデータスクレイピング(外部からの大量のデータ収集)を呼び、Twitterが重くなっていたらしく、スクレイピング行為を行うアカウントを排除する目的で今回の制限をかけた、そうである。
排除が目的のため、事前告知なしでやる必要があり、そのせいで「ごく一部の人に影響が出てしまった」としている。
ごく一部の選ばれし者があまりにも多かったような気がするし、理由はどうあれ、今回のTwitterの挙動を見て「これは突然サ終もありえる」と危機感を抱いたユーザーは多かったようである。
新たな移住先「Threads」登場、だけど続くならTwitterのが良いよね
Twitterがイーロンに買収されて以来「Twitter終了」→「ミクシィに戻るしかない」→「まだTwitterでいいか」という無限ループを繰り返してきた我々だが、今回ばかりは真剣にTwitterから脱出を図ろうとする者が多かったようだ。
さらにループを繰り返すことによりやっとフラグがたったのか、ミクシィ以外の有力な移住先が登場してきたのも大きい。
それが「Threads」である。Facebookやインスタを運営する「Meta」が新しく作り出した「TwitterぽいSNS」だ。
Twitterが終わったという空気になった瞬間「Threadsはじまります」というアナウンスが流れ、その数日後には本当にサービスが開始されていた。
当初からその予定だったのかもしれないが、今ならTwitter難民を大量に取り込めると思い、前倒しで開始した可能性もある。
実際ここ数日Twitterには「Threadsはじめました」というつぶやきがかなり多い。
しかしこれらはほとんどが「俺は死ぬまでTwitterにいるけど、本当にTwitterが死んだらこっちにいるからよろしくな」という「避難所のお知らせ」であり、「TwitterからThreadsに移行します」という引っ越しのお知らせはあまり見かけない。
何故なら、現在のTwitterは無課金でも「また何事もなかったかのように普通に使えている」人が多いからだ。
私もAPI制限でTwitterが見られなくなったのは1日程度であり、それ以降は制限されることなく見れている。私ほどTwitterを開き、エゴサをしている人間が見られているということは、大体の人間が普通に閲覧できているのではないかと思う。
つまり「代わりさえ見つかればTwitterなどすぐ出て行ってやる」ではなく「Twitterが続いてくれるならそれが一番」と思っているユーザーの方が多いということだ。
確かに、Twitterと機能が同じならそれでいいというわけではない。、特に私のように宣伝のためにTwitterをやっている人間は、これまで獲得したフォロワーを捨てなければいけないのは大損害であり、いざとなったら Threadsとは思っていてもTwitterが存続してくれるのが一番だと願っている。
そもそもTwitterのような「住める肥溜め」が一朝一夕で作れるわけがない。
どう見ても汚いし、その汚さに絶望することも多いが、何故か住めてしまい、一度住むと居心地が良くて離れられなくなるような肥溜めはやはりTwitterぐらいしかない。
それも十数年かけてウンコにバズレシピや子供の勇気ある行動、マックで見かけた女子高生の会話などの人工天然水をつぎ足しつぎ足し熟成して作られたものであり、そうすぐに同じものが作れるわけがない。
イーロンが受け継いだのはそれなりの年月をかけてできた秘伝の肥溜めなのである、その自覚を持って、この無形文化財を後世に残して行ってほしい。