本日「Twitter実名制」というのっぴきならないワードがトレンドに上がっていたのだが、案の定それに対する「Twitterが実名制になったらやめるわ」という、俺たちのお気持ちばかりがヒットし、一向にソースが現れない。
結局イーロン氏の「すべての個人を認証したい」との発言が「【悲報】イーロンマスクTwitterを実名制に変更か!」という、月がキレイをI love you.にするレベルの超訳で拡散されてしまっただけだったようである。しかもその発言自体、最近のものではないという噂だ。
「まさにTwitter」であり、イーロン氏が匿名でしか物が言えないネット呂布どもを俺様のTwitterから駆逐してやると言い出しても何ら不思議ではない。
イーロン氏はTwitterを高度な言論ツールにしたいようだが、マ・ドンソクの写真を加工して橋本環奈にするより、直で環奈を撮りに行った方がまだ早いのと同じで、Twitterを浄化するより、高度な言論ツールを1から作った方がコスパは良いのではないだろうか。
しかしイーロン氏にとっては、今回のように好き勝手に自分の発言を切り取って拡散させてきた低度な言論ツール・Twitterを調教してやることに意味があるのかもしれない。
もしかしたらこれはイーロン氏の壮大な「プレイ」なのかもしれない。我々がAIに七色に光る男根を描かせて大喜びしているのに対し、もはや会社1つ買収しないと盛り上がれないというなら成功者も大変である。
もしくは「プリティ・ウーマン」の可能性もある。果たして我々Twitter民はイーロン氏のジュリア・ロバーツになれるのか、これからも目が離せない。
ヤフコメに大ナタ、電話番号登録が必須に
このように、近々大改革があると言われつつも、今のところ「いつも通り」なTwitterに対し、Twitterとは別ベクトルでネットの極北と言われていた「ヤフコメ」(Yahoo!ニュースのコメント欄)には「電話番号登録(SMS認証)が必須」という大ナタが振るわれたようである。
Twitter民がヤフコメ民を笑う、というのは、語呂さえよければ目くそ鼻くそに匹敵する慣用句になっていたであろう。
しかしスラムの中にも「ここから先は行くな」と言う場所があるように、Twitter民から見てもヤフコメは「全てが憎い時以外は足を踏み入れるな」という認識だったような気がする。
Twitter民も相当すべてを憎んでいる気がするが、ヤフコメはもはや面白動物動画すら憎む勢いであり、ヤフコメで批判的なコメントがつかないというのは「ハドソン川の奇跡」に並ぶ「ヤフコメ欄の奇跡」と呼ばれるレベルで珍しいことだという。
そんなTwitter民すら恐れるヤフコメにいるヤフコメ民とはどんな人間なのか、ネット辞書によると「男性が80%以上 30-50代の男性50%以上で、特に40代の男性が突出して高い 右翼思想、排外主義が多い」そうである。
すでに定義の時点から相当偏っている、これだけでもヤフコメ民たちが並の傾き方ではないことがうかがえる。
私もヤフコメはちょっと見ただけで「ここは残機がいくらあってもたりない」と分かったため、早々に撤退し「見ない」を貫いていたが、ハートが強い人の分析によると「匿名だからこそ、特定の人への誹謗中傷や、特定の国・人種の人に対しての差別発言、ヘイトであふれかえっていた」そうである。
確かにTwitter民は逆に差別やヘイトには厳しく、差別発言をした人間は集団で死ぬまで殴るという正義の人が多い場所である。
同じドブ川でもTwitterはクソとミソを混ぜた結果濁っているのに対し、ヤフコメは純粋な毒素で濁っている印象だ。
Twitterにヤフコメユーザーが移籍するかも?
確かに、私の記事もヤフーに転載されることがたまにあるが、Twitterや他媒体で好意的なコメントがついていた記事でもヤフコメでは批判されていることが多い。
私の記事が今まで大して炎上したことがないのは、そもそも3人ぐらいしか読んでいない、というのもあるが、冗談として書いた部分を冗談として理解してもらえたおかげと言える。
だが、ヤフコメ民にとって「冗談」というのは攻撃する「隙」でしかないのである。
ここまでくると、治安の悪い場所で車を盗まれた人間が「こんな場所に車で来る方がバカ」と警官に怒られてしまうように、誹謗中傷や差別発言をされても「ヤフーに記事を載せる方が悪い」のかもしれない。
ヤフコメをみて気分を害したというのも、台風の日に田んぼを見に行って「死んだぞ、どうしてくれる!」と怒っているようなものなのだ。
つまり「そういう場所」であり、むしろそういう人達のアジトとしてやっていく決意をしているのかと思っていたのだが、やはりこのコンプラ社会にそれはないだろう、ということなのか、ついに電話番号登録制に踏み切ったようである。
ただ、ヤフコメはすでに「そういう場所」として認知されてしまっているので「今更」という意見の方が多いらしい。
だが、今度はヤフコメ民がTwitterに流れてくるのでは、という危惧もあるようだ。
しかし、Twitter自体がどこからか流れてきたものの集合体なので、流れてくるなとは言えないし、すべてを受け入れるのがTwitterがガンジス川と呼ばれる所以である。
それに場合によっては、Twitterを浄化したいイーロン氏とヤフコメ民との世紀の一戦が見られる可能性もある。
だが、その戦の過程でもしTwitterが実名制になってしまったら、我々はどこに流れれば良いのか。おそらく大量のTwitter民を受け入れても良いというSNSは存在しないだろう。むしろTwitter民が来るなら俺は出ていくという人間の方が多そうだ。
懐が深いのがTwitterの良いところである、イーロン氏はどうかそこを狭めないでいただけると幸いである