ウィル・スミスが誰かを殴った話で持ちきりだったTwitterは、とあるガジェットブロガーによる「今どき有線イヤホンを使っている奴は全員厄介」という煽りツイートによりイヤホン論争一色となるのだった。
そう担当からネタが送られてきたのだが、正直俺のTLでイヤホンの話をしている奴など一人もおらず、それはお前が厄介なイヤホンユーザーばかりフォローしているからではないか、と思った。
ちなみに私のTLは少なくとも丸2日はスミスの話しかしていなかった。もしかしたら担当のフォロー相手が厄介なイヤホンユーザーばかりなのではなく、私のフォロー相手が強火のスミス担ばかりだったのかもしれない。
その後、確かにイヤホン論争がTLに現れたという人も散見されたので、少なくとも担当の幻覚ではなかったようだ。
Twitter川は氾濫しやすく、世間で大ごとが起こるとすぐその話題一色になってしまうが、それでも日頃の整備で流れてくる話題は違う、ということがわかった。
もしかしたらスミスが誰かを殴った話など一切流れてこず、スミス受賞の映画『ドリームプラン』の素晴らしさを称え、日本映画『ドライブ・マイ・カー』の受賞を祝うだけの美しい川もあったのかもしれない、死ぬまでに一度は見てみたいガンダーラだ。
ちなみにスミス受賞の映画名を言うと、大体の人が「殴ったのは知っているが映画名は初めて知った」と言うので、多くの人のTLにスミスが誰かを殴った話が流れてきたのだけは確かなようである。
有線イヤホンユーザーを立腹させた「偏見」ツイート
そんなわけで俺のところではないどこかのTLを席巻した有線イヤホンの話だ。
なぜ「今どき有線イヤホンを使っているのは厄介」かというと、そのブロガーいわく、有線イヤホンを使っているのは新しい物を嫌う老害か、ITリテラシーが低い情弱か、音質にこだわりが強すぎるサブカルクソ野郎か、欲しい気持ちが成長しすぎて愛することを忘れてわずかな音ずれも許せないせこい人間か、利便性より安さを極端に優先する貧乏人のどれかだ、と言うことらしい。
本人も「完全に偏見」と言ってはいるが本当に偏見である。
しかし、「○○な奴はみんな××」は英語の授業における「ディスイズアペン」同様、炎上講座で最初に習う構文であり、「○○と××にできるだけ人の正気を失わせるワードを入れましょう」というのが最初に出される課題だ。
最近のヒット作でいえば「チーズ牛丼を食っているような奴は」などが挙げられる。
今回の「有線イヤホンを使っている奴は全員厄介」もなかなかの秀作だったようで、私のTLにまでは届かなかったが、結構な論争にはなったようだ。
この言説に怒ったのはもちろん有線イヤホンユーザーである。
「こういうあからさまな煽りにすぐ過剰反応するから有線ユーザーは厄介なのだ」と更なる煽りが起こったことも想像に難くなく、さらにバズったツイートに本人が無線イヤホンレビューの宣伝をブラ下げだすなど、Twitterはいつもの地獄と化し「スミスの雑コラだらけだった俺のTLを返せ」となった人もいるようなので、突然現れたイヤホンという巨人をスミスウォールが防いだ我がTLは優秀である。
逆に見直される有線イヤホンの「良さ」
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有線イヤホンユーザー＝厄介という言い切りが波紋を広げましたね…
だが有線ユーザーにも言い分はある。まず、物理的につながっている以上に強い回線はなく、無線に比べて有線の方が遥かに接続は途切れにくい。
よって絶対に途中で接続が途切れて周囲に音が響きわたっては困るDV（ドスケベビデオ）などの試聴は有線一択であり、むしろ無線を使うやつの方がリスクヘッジを考えない危機管理能力に欠ける人間ばかりだという。
そして、無線イヤホンには有線に比べて「なくしやすい」という欠点がある。あまりにも財布をなくすため、財布を皮膚に縫い付けている人も多いと思うが、有線イヤホンも同様であり、直接電子機器につながっているため無線よりはなくしにくい。
本当になくす奴は接続している本体ごとなくすが、それは有線イヤホンを挿したスマホなどを皮膚に縫い付けることで解決だ。
ちなみにiPhoneにはすでにイヤフォンジャックがない。その理由としては、画面を大きくするためとか防水機能の向上とか色々説があるようだが、Appleのことだから「イヤフォンジャックとかダサい」から取ったという可能性はある。
私はどっちを使っているか、というと無職のひきこもりになって以来イヤホンが完全に無用の長物と化したのでどちらも使っていないのだが、例外としてシチュエーションCDという男性声優が一人エロ芝居をするCDを聴くときは昔使っていた有線イヤホンを使っている。
私が有線ユーザーということで有線イヤホンの分がかなり悪くなってしまったが、○○な奴は××構文は炎上前提で書かれている場合も多いので、あまりムキになりすぎない方が良い。
ちなみに夫は無線ユーザーであり、誕生日にAppleの純正無線イヤホンを所望されたのだがそれが3万円もして驚いた。
無線イヤホンはなくしやすい説どおり、夫はよく無線イヤホンをなくしていたのでそれもなくすのではないかと思っていたが、今のところなくしていない。
しかし、Appleのイヤホンを使うと「謎の耳汁が出る」という理由で使っていないようだ。おそらくApple製品を身につけるに値するスタイリッシュな人間でないと汁が出るように設計されているのだろう。
決して安いものではないので、自分のダサさに自信がある方は、ぜひアレルギーテストをしてからAppleのイヤホンを購入してほしい。
