全国的にワクチン接種が始まって以来、感染者を国外追放、もしくは抹殺しているのでは、というレベルで感染者数が激減し、そろそろコロナもオワコンかと言われていたが、流石の我々も「連休明けに感染者激増」と言う無限ループにハマっていることには気付いている。
おそらく正月明けにまた感染者が増えるのだろうな、と思っていたが全くその通りになっているようだ。
我々からすれば「コロナがなかなか去らない」でも、コロナにしてみれば「解散後に何度も『やっぱカラオケ行くから戻ってこいよ』とLINEが入る、締まりのない飲み会に参加してしまった」というただの災難なのではないか。
ともかく、まだコロナ生活は完全に終わりそうもないが、コロナ前とコロナ後で大きく変わったことと言えば、マスク常用、そしてリモートワークの普及である。
どうやらリモートワークはもはや常識になったらしい
である、と言い言ってはみたが、コロナが現れてから約二年、私は完全無血の無職である。
その間「社会」というものに1ミリも触れていないため「今、人間の間でリモートワークが流行っているよ」と三軒隣のマウンテンゴリラさんに聞いた程度なので、実際リモートワークがどの程度普及しているのかは全く知らない。
だが私の担当たちが軒並み、会社に在籍し社会保険と厚生年金に加入したまま、無職の特権である「出社しなくていい」を享受している「やはりコロナはクソですわ」な状況を鑑みるに、都心の大手は大体リモートワークを取り入れているのではないかと思われる。
では田舎はどうかというと、田舎に住んでいながら都会以上に謎である。
ひきこもりはネットばかりやっていて近隣と全く交流がないので、海外のコンビナートが爆発したという事故は知っていても、隣の家が燃えたのは知らなかったりするのだ。
田舎は人口が少なく、ナチュラルボーンソーシャルディスタンスなので、都会ほどリモートが進んでいないのは確かだろうが、少なくとも都市部ではコロナでかなりリモートワークが普及したと思われる。
出たての頃は賛否あったリモートワークであったが、蓋を開けてみると調査によっては90%もの人間がリモートワークにより仕事の成果が上がった、または変化があったと答えているらしい。
しかしこれは「10秒に1回Twitter見ちゃうし、仕事効率的にはリモートはクソ」と言ってしまったら、10秒に1回Twitterを見られる神環境を奪われる恐れがあるため嘘でも「リモートで仕事が最高に捗るようになりました」と言っている人間が90%なだけではないかと思うが、働き方としてリモートワークが画期的であることも確かだ。
リモートワークの利点は、いつどこにいても仕事ができると言う点だ。
逆に「いつどこにいてもネットさえあれば仕事をさせられてしまう」と言う最悪の結果を招きそうな気もするが、移動が困難な人でも働けると言うのは大きな利点である。
そしていつどこでも働けると言うことはすでに「住んでいる場所は関係ない」と言うことだ。
Yahooだけが太っ腹なのか、それとも世の中が変わるのか
そんなわけでYahoo! JAPANが今年4月より「指示された日の11時までに出社できる距離」に定めていた社員の居住地を「日本国内ならどこでもOK」にするというニュースがあった。
飛行機通勤も可で最大15万円/月の通勤費も支給するという。
通勤費だけで私の会社員時代の月給を超えてしまっているので、ぜひ入社したいと言いたいところだが、私の居住地から東京までどんなに安くても往復3万はかかるので、20日通勤したとしたら45万程度足が出る計算だ。
これではYahooの社員ではなくただのJALの太客である。
もちろんそんなことをするわけはなく、業務のほとんどはリモートで行い、出社は月に数回のみを前提とした、居住地の自由化であろう。
わざわざ高い通勤費まで払って地方住みの社員を雇うメリットはあるのかと言うと、有能な人材を幅広く採用できると言うメリットがあるのだそうだ。
有能な人材であれば自ずと都心に出てくるだろうと思うかもしれないが、地方の人間が都会に出て働くと言うのは、能力や気概だけではなく、財力やそれを許す家庭環境も必要であり、それがないために就職したい企業を断念というのは珍しくないだろう。
片や、どんな人間でもアメリカに生まれれば大体英語が喋れるようになるのと同じで、東京に生まれさえすればどんなボンクラでも「上京」と言う難関を越えずに東京の企業に就職することができる。これは大きな格差である。
よって住居地の自由化は地方と都会の就職格差是正の大きな一歩になると思われる。
それ以前に企業的にもオフィス費用やら何やらで、「リモートの方が経費がかからなくて良い」のかもしれない。
実際、リモートワークにより1秒に10回Twitterが見られるようになったのは最高だが、日中の電気代などが上がったのだけは玉に瑕という意見も多いようだ。
確かに、仕事に使うパソコンなどは会社持ちでも、それを使う電気代なんかを支給しているホワイト企業はまだ少ないように見える。
しかし、外に出るとコンビニに寄ったり、日々の電気代よりよほど金を使ってしまう場合もある。
だがもちろん在宅になったことにより、通販やサブスク利用などで散財が増えたと言う人もいる。
結局、中と外どちらが金がかかる、ではなく「中だろうが外だろうが使う奴は使う」と言うことなのではないだろうか。