食べることは生きる上で欠かせないこと。ですが、現代人は必要以上の栄養を取り込んで、食べることが逆に不健康を招いているケースは少なくありません。「月曜断食」を提唱する関口賢さんがアップデートした最新版の、誰でも簡単に痩せて健康になれるメソッドを紹介する書籍「10万人以上を痩せさせたダイエット専門鍼灸院が教える 一生太らない生活」(日本文芸社)から、一部を抜粋してご紹介します。
「おいしいものには目がないし、我慢したくないんです」
年齢を重ねても、食事をおいしく食べられることはとても素敵なことですし、自分の口から栄養を摂取できることは、 健康長寿の観点からも大切なことであるのは間違いありません。
しかし、先ほども述べたように、人は食べたもので不健康にもなってしまいます。たとえば、太っている人にありがちな食の傾向として、摂取する栄養素が糖質や脂質が多いものに極端に偏っていて、それらを代謝するのに必要なビタミン類が足りていないということが挙げられます。量はしっかり食べているのに必要な栄養素が不足し、ある種、栄養不足のような状態に陥ってしまっているのです。
患者さんのお話を聞いていると、 肥満で悩む人の多くが、 丼ものやカレーライス、 パスタ、ラーメンなど、炭水化物をメインとした単品メニューを好む傾向があると感じています。こういった食事の問題点は、摂取する栄養素が糖質と脂質に偏ってしまうことと、得てして高カロリーになりがちな点です。栄養素が偏ると代謝に必要な栄養が不足して太りやすくなってしまいますし、摂取カロリーが消費カロリーを上回れば、当然ですが太ります。
肥満はメタボリックシンドロームや生活習慣病を招く最大の要因ですから、この問題を見過ごすわけにはいきません。ただ、誤解しないでいただきたいのは、こういったものを食べるのが悪いわけではなく、問題なのはその頻度。週末にご褒美として食べるくらいなら、摂取した分のエネルギーを余らせることはほとんどないと思いますが、平日に3回も4回も食べているようだと食べた分のエネルギーを使い切ることができず、じわじわと体重は増えていってしまうでしょう。
「そんなこと、 頭ではわかっているけど、 食べたくなっちゃうんです」
ここまで読んで、そんな感想を持たれた方もいるのではないでしょうか。ちょっと厳しい言い方にはなってしまいますが、その言い訳をしてしまう時点で、デブ舌になってしまっている可能性は高いです。
デブ舌というのは、味の濃い食べ物やこってりした食べ物こそがいちばんおいしいと感じてしまう味覚のこと。デブ舌の持ち主になってしまうと、素材を活かした料理や出汁を効かせたような薄味のおかずでは満足ができず、砂糖や塩、ケチャップ、マヨネーズなどの調味料をがっつり使った甘辛こってり味に魅力を感じるようになってしまうのです。
だから、頭では野菜系メニューなどがいいとわかっていても、味を感じる舌や脳が拒否してしまい選べないのです。栄養の偏りを正そうと思ってどれだけ心に強く誓っても、問題の根っこは意思ではなく味覚にあるので、いつまで経っても「わかっちゃいるけどやめられない」状態が続いてしまいます。
「どうやったらデブ舌じゃなくなりますか?」
その答えもやはり、断食なのです。 1日3食、人によっては午前や午後のおやつ、食後のデザートなどもあるでしょう。絶えず何かを口に入れている生活では、味覚をリセットする暇がありません。断食によって胃腸だけではなく、舌の感覚もリセットする時間を持つことで、味覚は正常化されていきます。
舌の味を感じる味蕾の細胞は、10日〜2週間程度で生まれ変わると言われています。そして嬉しいことに、週1夜断食の変化として、真っ先に気づきやすいのが、何を隠そう味覚の変化。10日を待たずとも、早い人なら夜断食をした翌朝から味覚の変化に気づきます。
一定の空腹時間をとった後の食事では、味覚が敏感になっていて、いつもと同じ味付けを濃く感じたり、甘ったるく感じます。するとそれが「いつもこんなに甘いものを食べていたのか」という気づきになり、食生活が変化するよいきっかけにもなっていきます。
週1夜断食を続けるうちに、甘辛こってり味を欲しない自分に自然と変わっていくので、食べたいものを我慢するというストレスもかかりませんし、体が必要な栄養素をたっぷり含むヘルシーな料理がおいしいと感じるようになります。
本連載は、 「10万人以上を痩せさせたダイエット専門鍼灸院が教える 一生太らない生活」より、一部を抜粋してご紹介しています。
「10万人以上を痩せさせたダイエット専門鍼灸院が教える 一生太らない生活」(日本文芸社)
著者:関口賢
若い頃は痩せていたのに、年齢を重ねるにつれて太ってきたり、健康診断の数値が悪くなっていく人は多くいます。内臓脂肪によるぽっこりおなかだけでなく、生活習慣病などの病気に発展したり、最終的には寝たきりになってしまうかも。本書は、10万人以上のダイエットに貢献してきたダイエット専門鍼灸院代表の著者が、お金も時間もかからず、週1回夜に断食をするだけでダイエット効果があり、驚くほど体調もよくなって、健康診断の数値も改善し、痩せた後も食事量が勝手に正常化されてしっかり体型や体調をキープできる「週1ずぼら夜断食」を紹介しています。Amazonや楽天ブックスで好評発売中。
日本文芸社 公式サイトhttps://www.nihonbungeisha.co.jp/book/b626890.html