石川県のライバル県をランキングでご紹介します。石川県といえば加賀百万石の城下町・金沢をもち、日本三名園の兼六園などの観光地や金箔、九谷焼などの伝統工芸が息づく石川県。
日本海に突き出した能登半島は海の幸に恵まれ、輪島塗の名産地でもあります。今回はそんな石川県にライバル県があるとすればどこなのか、アンケート調査を元にご紹介します。
石川県にライバルの都道府県はあると思う?
石川県にライバルの都道府県があると思うかを聞いたところ、回答は以下のようになりました。
ある…56.9%
ない…43.1%
石川県のライバル県ランキング
石川県のライバルと思われているのは、どの都道府県なのでしょうか。上の質問で「ある」と答えた方に聞き、票の多かった都道府県をランキングにしました。
1位 富山県(41.6%)
2位 福井県(22.0%)
3位 新潟県(6.4%)
4位 京都府(5.8%)
5位 北海道(4.0%)
5位 福島県(4.0%)
7位 青森県(2.9%)
8位 静岡県(1.7%)
ここからは、ランクインした都道府県の概要と、「なぜライバルだと思うのか」について寄せられたコメントをご紹介します。
1位 富山県(41.6%)
石川県のライバル県ランキング、1位は「富山県」でした。石川県の東隣りにあり、同じ北陸地方の富山県。日本一の高さを誇り、戦後最大の電源開発工事として歴史に残る黒部ダムを擁しています。富山県といえば薬売りも有名で、使った分だけ補充して料金を払うスタイルは、富山県発祥とされています。
能登半島に抱き込まれるように広がる富山湾は、「天然のいけす」と呼ばれるほど栄養が豊か。ぶり、ほたるいか、白えびなど多種多様な魚が水揚げされます。それらを存分に楽しめるのが、県内で提供される「富山湾鮨」です。富山湾の旬の地魚と県内産の米を使った鮨を10貫、富山らしい汁物と一緒に提供されます。
ライバルだと思う理由
「近いことと、どちらも新鮮な魚介類がとれるのでライバル視していそう」(58歳女性)
「温泉や観光地で競合していると思うので」(55歳男性)
「北陸は県によってズワイガニの呼び方が違うなど、海産物で競っていると思う」(61歳男性)
「石川県金沢市は北陸最大の都市だと思うが、富山県にも美味しい海産物や北アルプスなど良いところがたくさんあるので」(57歳男性)
2位 福井県(22.0%)
2位は「福井県」でした。2024年3月に、新幹線の石川県金沢と福井県敦賀間が開通。東京駅から直通で行きやすくなったことや、近年の恐竜ブームなどの影響で、福井県は今もっとも注目を集める観光地のひとつです。日本で発掘された恐竜化石の約8割は福井県で見つかっているそう。
石川県に近い日本海沿岸には、約1㎞にわたり断崖絶壁が続く「東尋坊(とうじんぼう)」があり、世界でもまれである見事な柱状節理(ちゅうじょうせつり)が見られる場所として有名です。また、福井県で昔から親しまれる家庭料理は、大判で厚みのある油揚げ。その消費量は全国1位となっています。
ライバルだと思う理由
「福井県は、北陸新幹線の延伸で注目されているから」(28歳男性)
「石川県の隣だし、同じように日本海に面しているから美味しい海の幸が食べられる」(68歳男性)
「石川県金沢市は有名だが、福井県も最近、観光面で猛追している印象がある」(67歳男性)
3位 新潟県(6.4%)
3位は「新潟県」でした。日本海に沿って東西に長くのびる新潟県。長さ日本一の信濃川が県内を流れ、その下流域に広がる越後平野は日本有数の米どころとして知られています。「こしひかり」はその代表的な品種。山間部で育つ「魚沼産こしひかり」は贈答用としても人気です。
米作り以外では、燕三条における洋食器の製造が盛んです。精密で頑丈な調理器具やカトラリー、刃物などは県外でも多く使われています。そして、日本海に浮かぶ佐渡島も新潟県の一部。天然記念物・トキの生息地であり、2024年にはこの島にある「佐渡金山」が世界文化遺産に登録されました。
ライバルだと思う理由
「石川県は新鮮な魚、新潟県は米や牛肉。比較的近い場所にあるのに美味しいものが違うので、ライバル関係になってそう」(25歳女性)
「米どころとして絶対的な存在なので、北陸の県にとっては常にライバルなのでは」(47歳男性)
「日本海に面しているなど似た環境にあるが、たまに信越に区別される新潟県は特別な存在なのでは」(62歳男性)
4位 京都府(5.8%)
4位は「京都府」でした。日本を代表する観光都市、京都。2023年の観光客は約7500万人と過去最高を記録するなど、圧倒的な知名度を誇ります。清水寺や延暦寺、平等院、二条城など17の建物が「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されています。
1000年以上にわたって都が置かれていたことから、伝統文化も発展しました。西陣織や京友禅、清水焼などはその代表的なもの。加茂なすや万願寺とうがらしなどの京野菜も栽培されており、聖護院かぶらを使用した千枚漬けは京漬物のひとつとして製法が受け継がれています。
ライバルだと思う理由
「古都金沢を抱える石川県と、ライバル関係にありそう」(63歳女性)
「観光地としての規模は京都が勝ると思うが、石川県の金沢は京都より静かに雰囲気に浸れる気がして行ってみたいので」(63歳男性)
5位 北海道(4.0%)
石川県のライバル県ランキング、5位は「北海道」でした。東京都の約40倍という広さを誇る、北海道。東日本最大の歓楽街・すすきののほか、赤レンガ倉庫や美しい夜景が楽しめる函館、畑がパッチワークのように連なる富良野、手つかずの自然が残る知床など、魅力的な観光地がたくさん。
北海道といえば、外せないのが新鮮な海の幸でしょう。太平洋、日本海、オホーツク海から、鮭、ほっけ、にしん、かに、ほたて、うになどの海産物が豊かに水揚げされています。それらを使った海鮮丼やちゃんちゃん焼き、石狩鍋などは北海道を代表するグルメです。
ライバルだと思う理由
「石川県がかにの名産地であり、北海道も同じだから」(47歳男性)
5位 福島県(4.0%)
5位には「福島県」も入りました。県内が縦に大きく、会津、中通り、浜通りと3つのエリアに分けられている福島県。白虎隊終焉の地である飯盛山や会津若松城など歴史を感じられる観光地のほか、磐梯山や猪苗代湖などの豊かな自然、「スパリゾートハワイアンズ」などの人気施設があります。
福島県の内陸部では、盆地ならではの寒暖差を生かして果物栽培も盛んです。桃、すもも、梨、柿、さくらんぼなどが栽培されており、全国的にも有名です。会津地方では米作りも盛んに行われ、「コシヒカリ」や福島県オリジナルの「天のつぶ」、「里山のつぶ」などが栽培されています。
ライバルだと思う理由
「ライバルというわけではないが、どちらも地震で大きな被害を受けているので応援したい」(57歳男性)
「石川県にも福島県にも漆塗りの伝統工芸品があるので」(77歳男性)
7位 青森県(2.9%)
7位は「青森県」でした。本州の最北端にあり、周囲を豊かな海に囲まれた青森県。そのひとつ陸奥湾では、八甲田山からのミネラルたっぷりの雪解け水の恩恵を受け、ほたてやいかなどの美味しい味覚が育まれています。日本海側の津軽地方ではりんご栽培が盛んで、その収穫量は日本一。
青森県には奥入瀬渓谷や世界遺産の白神山地があるほか、桜の名所である弘前城には国内外から多くの観光客が訪れます。浅虫温泉や酸ヶ湯(すかゆ)温泉など、秘境ムード満点の温泉地も。毎年夏に行われる「青森ねぶた祭」は東北三大祭りのひとつです。
ライバルだと思う理由
「美味しい海の幸やお酒に恵まれているから」(51歳女性)
8位 静岡県(1.7%)
8位は「静岡県」でした。相模湾、駿河湾、遠州灘に面した長い海岸線をもつ静岡県。日本有数の漁獲量を誇る焼津港や清水港があり、金目鯛や伊勢海老、桜えびなどこの海ならではの海産物も豊富です。そして静岡県は緑茶の年間購入量が日本一。茶の栽培面積や生産量も日本一となっています。
静岡県はサッカーが盛んなことでも有名です。1956年、清水市で全国に先駆けて少年サッカーチームが結成されたことから「日本少年サッカー発祥の地」とされています。また、浜松市を中心にオートバイや自動車、楽器の製造なども盛んです。
ライバルだと思う理由
「石川県の能登半島と、静岡県の伊豆半島が対になっているように見えるから」(40歳男性)
石川県のライバル、北陸地方のなかでも「富山県」に票が集中
石川県のライバル県ランキングをご紹介しました。1位「富山県」、2位「福井県」、3位「新潟県」という結果になりました。あなたのイメージと照らし合わせてみていかがでしたか。
北陸地方の3県がトップ3に並びましたが、得票率では富山県が4割以上と圧倒的な1位に。石川県を象徴する能登半島が富山県側にせり出していることや、北陸の味覚であるホタルイカやぶり、かになどの海産物が富山湾を中心に漁獲されることなどから「ライバル」とする声が多かった様子。
続く福井県は、票では離されたものの2024年に北陸新幹線が延伸するなど、今観光地として注目を浴びている県。北陸地方のなかでもこれからさらに存在感が増してきそうです。新潟県は、北陸地方に入ることがあったりなかったりで、それほどライバル視されているわけではないようでした。
4位以下は、今回の石川県に限らずどの県にとってもライバルとなり得る京都府や北海道がランクイン。また、石川県と同じように被災地として応援したいという声が聞かれた福島県も入りました。
ライバルと思う視点は人それぞれ。あなたの出身地や今住んでいる場所にライバルがいるとすれば、それはどの都道府県なのか考えてみるのも楽しいかもしれません。
調査時期: 2024年10月22日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計304人(男性: 213人、女性: 91人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート