食のスペシャリスト松田氏のiPhoneは?
さまざまな業界で活躍する時代の先駆者。本連載では各界で輝く「気になるあの人」を訪ね、彼らの個性あふれるiPhone生活に迫っている。連載第4回目は、香川県を拠点に農作物の生産、販売、レストラン経営、コンサルタントなど、食に関わる事業を展開するヌーベルジャポン エスペランサ 代表取締役社長の松田正明氏。農業を核とした過疎の村の再開発など、社会事業も展開している同社独自のiPhone活用術に迫ってみた。
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――松田社長がiPhoneを購入したのはいつ?
iPhoneを購入したのは2年前でしょうか。発売とほぼ同時に購入しました。それまではドコモのケータイを使っていましたが、すぐにiPhone一台に切り替えました。もともと新しいものが好きなんです。3GSが出たらすぐに機種を変えましたし(笑)。
――社員全員がiPhoneを利用しているという話を聞きましたが
そうです。主立った社員や役員たちとiPhoneを使って情報をやり取りしています。われわれにとってiPhoneはアイディアの共有ツールなんです。思いついたアイディアを、iPhoneのメールで動画と音声を社員に送れば、企画書やパワーポイントの資料がなくともアイディアを共有できるんです。iPhoneを使うようになってから経営スピードが格段に速くなりましたよ。
――動画を使ったコミュニケーションの利点は?
音声映像のほうが、圧倒的に情報量が多いでしょ。メールだと、どうもリアリティが感じられない。例えばプロジェクトの提案でも、社員の思いや熱意、つまり「パッション」が伝わってくるのは断然に音声・映像を使った時なんです。日々の業務連絡でもそう。動画であれば「おはようございます」の一言からスタッフの体調やテンションが良く分かるんです。
――よく利用するアプリは何ですか?
それほど沢山のアプリは使いませんが、「森田将棋」でよく将棋を打ちます。あと、「セカイカメラ」はよく見ていますね。都内でセカイカメラを使うと、画面いっぱいにエアタグが出てきますが、弊社のある香川県塩江町では、少ないものです。
森田将棋は、家庭用ゲームでおなじみの将棋ゲーム。iPhone/iPod touch版では、難易度を96段階から選択してプレイできる。加えて、対局の棋譜を最大300件まで保存可能なほか、盤、駒、背景のデザインも合計245パターンから選択できる。価格は450円(2010年1月14日現在) |
森田将棋 | ||||
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450円 | 5.7MB | |||
ゲーム | TAITO Corporation | |||
iPhone OS 2.2.1以降 | iPhoneおよびiPod touch |
「セカイカメラ」は、AR(拡張現実)技術を使用した無料アプリ。iPhoneカメラを通して見る空間にエアタグ(付加情報)を付けることができる。任意の場所でセカイカメラを起動すると、その場所に付けられた他のユーザーエアタグを閲覧可能だ |
セカイカメラ | ||||
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無料 | 2.3MB | |||
ソーシャルネットワーキング | Tonchidot | |||
iPhone OS 3.0以降 | iPhone |
――「食」の分野でiPhoneはどのように活用できますか?
活用法は無限にあります。レストランだったらスタッフ同士のレシピの共有など、情報交換には欠かせないしょうね。盛り付け例などは文章で表現されると把握しづらいけれど、動画で見れば一目了然です。文字だけでは伝わらない「ニュアンス」が伝わりますからね。実際、イタリアに住んでいるシェフとはよく動画で情報交換するんです。向こうの市場での食材情報を瞬時に送ってもらって、それで食材の色ツヤを確認して買ったりもしています。
――iPhoneのアクセサリには興味はありますか?
もちろんです。このiPhoneカバーは電気屋で普通に購入したものですが、自分でカバーをつくりたいと考えています。弊社では、「究極の包丁」や「究極の鰹節削り器」など、ものづくりもしています。その技術や想いをiPhoneカバーにも活かせたらと思っています。アルミや木材など、日本や香川の資源を使って付加価値をつけられたら良いですね。
――今後iPhoneとはどう付き合っていきたいですか?
これからも、「パッション・ツール」として、iPhoneを使って自分の熱意や考えを伝えていきたいですね。私は元来、色々な分野に興味があるんです。「食」だけでなく、写真や絵画――ほかにも、紅茶や煎茶にも10年以上関わっています。そういう自分の中に渦巻く情報や好奇心を、iPhoneを使って上手く発信していければと思います。
松田正明 ヌーベルジャポン エスペランサ 代表取締役社長
1960年生まれ。岡山大学大学院にて経営学の研究に9年携わった後、現代アートのアーティストとして独立。その後、2007年の夏に会員制レストランをオープン。シェフの立場から製品開発にも携わり、究極の包丁を発表。地方から世界に通用するブランドを作る! をコンセプトに、2009年に(株)ヌーベルジャポン・エスペランサを資本金5000万円で設立。通販ショップ 究極の薬膳屋を運営。
・究極の薬膳屋:http://new-esperanza.com/yakuzen/
(瀬川あずさ@ゴーガ)
◆株式会社ゴーガ (港区南青山/代表取締役 小山文彦)
自分を追求し、社会に貢献する―このスタイルにこだわりながらウェブコンサルティング、データ分析、ソフトウェア開発などを手掛けるウェブマーケティング企業。
・ホームページ:http://www.goga.co.jp/
◆瀬川あずさ
株式会社ゴーガにてプレスを務める傍ら、フードアナリストやライターとしても活動。各メディアにて情報発信を行っている。
・食いしん坊プレスのブログ:http://segawa.goga.co.jp/
・Azusa's Gourmet Diary:http://ameblo.jp/segawa-azusa/
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