WWDC22で発表されたiOS 16の新機能には、定番アプリの使い勝手向上ポイントが多く含まれました。今回は日常的な使い方に影響しそうな機能をまとめてご紹介します。
共有アルバムよりも自由度の高い「写真共有ライブラリ」
「写真」アプリに、新たに「写真共有ライブラリ」機能が追加されます。自分のアプリ上のライブラリとは別に、iCloud上に設置された写真ライブラリを最大6名で共有できるというものです。
特徴は、共有しているユーザー全員が写真を追加・編集・削除できること。カメラで撮影したら直接「写真共有ライブラリ」に保存することも可能で、「アルバム」をシェアする以上にシームレスにメンバー間での写真共有が可能になります。
効率化・ミス防止に役立つ「メール」の便利機能が強化
「メール」では、メールの「送信予約」「送信の取り消し(10秒以内)」「添付ファイルの忘れチェック」、また指定のタイミングで対応を促してくれる「リマインド」が使えるようになります。すでに別のメールクライアントでこうした機能を活用している方も多いと思いますが、iOS純正「メール」アプリで弱かったこれらの点が強化された格好です。
また、検索機能が大幅に見直されます。検索窓を開くと最近共有された添付ファイルやリンクを表示。さらに検索窓に入力を始めると1文字ごとに検索候補が表示され、これまでよりも検索が手早くできるようになります。
「メッセージ」は送信後の訂正・取り消しが可能に
「メッセージ」では、送信済みメッセージの編集や取り消しがで可能になります。誤変換、誤送信を後から訂正できるから、間違えて送ってしまっても慌てなくて大丈夫。また、一度開いたメッセージを「未読」(=通知あり)の状態に戻せるので、返信忘れの防止にも役立ちます。
iPhoneで「アクティビティ」計測が可能に
Apple Watchを持っていなくても、iPhoneだけで「フィットネス」アプリのアクティビティリングで活動量の計測がきるようになります。歩数や移動距離、ワークアウト系アプリの運動記録などから推定消費カロリーを算出。毎日の運動管理、ダイエットアプリの消費カロリー入力などに役立ちます。
その他の期待したい機能
パスワードに代わる個人認証「パスキー」
Webサイトやアプリの個人認証として、パスワードの代わりに使用される固有のデジタルキー「パスキー」の採用が始まるようです。iPhoneの場合はTouch IDやFace IDが認証に用いられ、MacやApple TVなどとも同期。他社製デバイスからでも、iPhoneがあればパスワード入力なしにWebサイトやアプリへのサインインが可能になります。
タブグループをさらに強化した「共有タブグループ」
エンジニアなど、Safariで大量にタブを開く人にとって便利な「タブグループ」が、さらにユーザー間でグループごと共有できるようになります。オンラインミーティングなどで資料になるWebページをまとめてシェアしたい場合などに便利です。
音声入力の強化
音声入力の使用中、カーソルを動かしたりやテキスト入力欄を移動するには一旦音声入力を終了する必要があります。iOS 16ではこれがよりシームレスにできるようになります。音声入力をしながら改行キーを押したり、変換候補を選択することも可能。また、絵文字も音声入力できるようになります。