iPhoneに入ってはいるけれど使ったことのないアプリとして「ショートカット」を挙げる方は多いのではないでしょうか。なんだかよくわからないし、難しそう…と敬遠しがちですよね。

でも、こんなふうに使えたら便利だと思いませんか?

※途中で音が出ます

ここでは下記の3種類の動作を実行しています。

  • 玄関に置いたタグでAirPodsに接続→特定のプレイリストを再生
  • 洗面所に置いたタグでPodcastの「NHKニュース」を開く
  • デスクに置いたタグで「今から帰ります」と家族にメッセージ

場所・行動によっていつも決まった機能を使うなら、その場所でiPhoneが自動的に動いてくれたら便利ですよね。ショートカットアプリの「オートメーション」機能とNFCタグを組み合わせることで、それが可能になります。

では、やり方を確認していきましょう。

NFCタグを用意する

NFCタグとは、電子機器がデータを読み書きする無線通信規格「NFC(Near Field Communication)」に準拠したICタグの一種で、簡単に言えばSuicaや社員証のようなピッとかざして使うカードの親戚です。

その心臓部を小さなフダやシールの形にしたものがAmazonや楽天市場などで販売されているので、まずはこれを購入しましょう。ちなみに今回筆者が購入したのはこちらです。

  • 今回購入したキーホルダー型のNFCタグ。1つのタグに1つずつ、オートメーションを設定することが可能です

オートメーションを作成する

ここでは、「AirPodsに接続→特定のプレイリストを再生」というオートメーションを作成してみましょう。

1)「オートメーション」のトリガーにNFCを設定

  • ショートカットアプリを開き、「オートメーション」タブ→「個人用オートメーションを作成」→「NFC」→「スキャン」の順にタップ

  • iPhoneをNFCタグにかざします→読み取られると名前の入力画面が開きます。適当な名前をつけて「次へ」

  • このとき、iPhoneの上部をタグに近づけるのがポイントです

2)アクションを設定

  • 「アクションを追加」→「スクリプティング」→「再生出力先を設定」の順に選択

  • 再生出力先を「iPhone」から「(自分の)AirPods」に変更※。さらに「+」→「メディア」の順にタップ

※選択肢にない場合は先にAirPodsを接続してからやり直してみてください。

  • 「ミュージックを再生」→「ミュージック」をタップして、ライブラリから適当なプレイリスト(アルバム等でもOK)を選択

3)動作条件を設定

  • 「次へ」→「実行の前に尋ねる」をオフにして、「完了」をタップ

これで、このNFCタグにiPhoneをかざした時にこのオートメーションが実行されるよう、設定が完了しました。

オートメーションの活用方法

今回はこのタグを玄関ドアにぶら下げました。家を出る前にiPhoneをかざすだけで、画面を操作せずにAirPodsで音楽を聴き始められます(AirPodsが接続できておらずiPhoneから音が出てしまうことも回避)。

  • 使いやすい場所にNFCタグを設置。いつもの操作がハンズフリーで実行されます

ちなみに、お手持ちの非接触ICカード(電子マネー、会員証、入館証など)をNFCタグの代わりに使うこともできます。本来の目的では無効になっていてもNFCタグとしては認識されるので、使わなくなったカードがあれば試してみてください。

  • オートメーションのお試しは無効になったICカードでもOK。カード側に情報が書き込まれることはありません

ショートカットアプリの基本的な使い方について、詳しくはこちらの記事でご確認ください。