iOS 13の「Safari」は、外観的に大きなアップデートはないように見えますが、実は地味にいろいろな新機能が追加されています。ヘビーに使う人ほど日々の使い勝手が向上するかもしれません。Safariの新機能をご紹介します。

使いそうなWebページを提案する「スタートページ」

新しいタブを開いたときの「スタートページ」には、「お気に入り」「よく閲覧するサイト」のほか「Siriからの提案」が加わりました。ここには閲覧履歴や他の人からメッセージで受信したリンク、他のデバイスで開いているページなどが含まれます。ユーザーがSafariを開いた際、"使う可能性がありそうなページ"が提案されるというわけです。

  • 日頃はあまり意識しないスタートページも、実は微妙に進化しています

表示形式のカスタマイズをメニューから手早く設定

リーダー表示や文字の拡大・縮小など表示のカスタマイズ機能は以前からありましたが、メニューが整備されより手早く使える形になりました。

  • アドレスバー左端のボタンをタップすると「表示メニュー」が開きます→「A」の文字をタップすると文字サイズを変更できます

  • 「リーダーを表示」にすると、装飾や広告を省いた文字・画像だけの状態になります(リーダー表示に非対応のページもあります)

Webサイトごとに表示設定を固定する方法

常にリーダー表示で読むサイトや、PC表示で使いたいサイトがある場合は「Webサイトの設定」でサイトごとに設定を固定することができます。

  • 「表示」メニューを開き「Webサイトの設定」を選択→このサイトで常に使用したい表示設定をオンに。ページを開くと自動的にこの設定で表示されるようになります

また、プライバシー設定もWebサイトごとにカスタマイズが可能です。頻繁に利用するサイトで安全がわかっている場合は「許可」にしておくと、訪問する度にポップアップが表示される面倒を省けます。

  • Webサイトがカメラ・マイク・位置情報の使用を求める場合の対応を選択

WebページをPDFやWebアーカイブに変換してシェア

Webページを送信・保存したい場合に使う「シェア」機能には、PDFやWebアーカイブ形式(※)を選択できるオプションが追加されました。

  • Webページの「シェア」をタップ→シェアシート上部にある「オプション」をタップ

  • 送信フォーマットを選択して「完了」→送信方法を選択(ここでは「メール」を選択します)

  • 選択したフォーマットの添付ファイルが追加された状態でメール作成画面が開きます。宛先や本文を入力して送信。その他、メッセージやファイルなど様々なアプリと連携できます

※Webアーカイブ形式は、ページを構成するHTMLや画像などをパッケージにしたものです。Safariで開きます。

長いページを上から下まで1枚でキャプチャして保存

上記の方法でPDFにした場合、自動的にページが区切られ複数ページのファイルになります。上から下までを1枚に収めたい場合には「マークアップ」が便利です。書き込みもできるので、Webサイトの校正チェックなどに最適です。

  • シェアシートを上に引き出し「マークアップ」を選択→ページ全体が1枚にキャプチャされます。キャプチャ画面に書き込みをする場合はマークアップツールを使います

  • 「完了」をタップして「ファイルを保存」→保存先フォルダを選択して「保存」をタップ

開いているタブの中から見たいタブを瞬時に探し出す

Safariの検索窓(アドレスバー)は、通常のWeb検索だけでなく「ブックマークと履歴」やページ内の文字列も検索することができます。さらに、新しく「タブに切り替え」が加わりました。ただし、サイト名やページタイトルではなくURLで候補を探すので、ドメイン名を把握していないと使えません。

  • 検索窓にドメイン名の頭から1〜2文字を入力。現在開いているタブの中から該当するタブが「タブに切り替え」に表示されます

ダウンロードマネージャ

Webページで配布されている資料・素材、ファイル転送サービスで送られてきたファイルを、簡単にダウンロード・保存できるようになりました。履歴は「ダウンロードマネージャ」で一括管理、保存先はiCloudドライブなので、他のデバイスでもシームレスに使用できます。

  • Webページで資料等のリンクをタップ→この画面が出たら「ダウンロード」をタップ

  • PDFなど、Safari上で開いてしまうファイル形式の場合はリンクを長押し→「リンク先のファイルをダウンロード」をタップ

  • 右上の「ダウンロードマネージャ」でダウンロード開始。履歴も表示されます。完了したら虫眼鏡のボタンをタップ→保存先の「ファイル>ダウンロード」フォルダが開きます

  • ダウンロードしたファイルをMacから使う場合は、「iCloud Drive」の「Downloads」を開きます

なお、「ファイル」アプリはZIP形式の圧縮・解凍に対応しました。ZIP形式をダウンロードした場合はタップするだけで解凍できます。