通勤電車の中でiPhoneを見ていたら、知らない人からいきなりわいせつな写真が送りつけられた……そんな怖い事件が今年6月に発生し、会社員の男が書類送検されたことが報じられました。実はこれまでにも、このような事件が起きるのではないかと危惧する声は一部にありました。

  • 電車の中で、知らない人から突然写真を送りつけられる?!

これはiPhoneの「AirDrop(エアドロップ)」という機能を悪用したものです。AirDrop機能はあなたのiPhoneにも搭載されています。もしかして、自分も同じような被害に遭ってしまうかも?! そうならないために、AirDropの設定を確認しておきましょう。

これだけ確認! 迷惑AirDropを防ぐ設定

まずは被害を防ぐために、これだけは確認しておきましょう。

  • コントロールセンターを開き、左上の枠を**3D Touch**で開く

  • 「3D Touch」とは、通常のタップとは異なり梱包のプチプチをつぶすような感じで画面を押す操作です。正しく押すと本体がプルっと振動します

  • この画面が出たら「AirDrop」ボタンをタップ→「受信しない」をタップ

  • この状態になっていればOKです

これで、知らない人からAirDropで写真を送られない状態になりました。通常はこの設定にしておくことがおすすめです。

そもそもAirDropとは?

ところで、そもそもAirDropとは何に使うものなのでしょうか。正しい使い方を知っておきましょう。

AirDropは、近くにあるiPhone(MacやiPadでもOK)に対して写真などを送信することができる機能です。メッセージやメールとは違い、お互いに電話番号やメールアドレスを知らなくても送受信が可能。また、写真だけでなく動画やURL、メモ、PDFファイルなどさまざまなものを送ることができます。

  • AirDropの仕組みはこんな感じ。モバイル通信やWi-Fiに頼らず、数メートルの範囲にあるiPhoneに写真などを送ることができます。同僚や親戚など大勢で集まって集合写真を撮ったけど、全員の連絡先は知らない…といった場合でもその場でシェアすることが可能です。またモバイル通信を使わないので、送るたび・受け取るたびにギガが減ることもありません

AirDropの正しい使い方

では、正しいAirDropの使い方を説明していきましょう。今回は写真の送受信を例にします。まず、写真を受け取る人のiPhoneでAirDropを受信できる状態にします。

  • 【受け取る人】最初の手順でAirDropボタンをタップ→「すべての人」をタップ

次に、送る側の手順です。

  • 【送る人】送りたい写真を開きシェアボタンをタップ→自分の周辺でAirDropを「受け入れる」に設定している人が表示されます

  • 【送る人】送りたい相手のアイコンをタップすれば送信完了です

最後に、受け取る側がこの写真を受け入れれば完了です。

  • 【受け取る人】受信の通知が表示されたら「受け入れる」をタップ。受け入れた写真は「写真」アプリの中に保存されます

これで完了です。写真の受け渡しが終わったら、AirDropを悪用されないよう最初に紹介した「受信しない」設定に戻しておきましょう。

その他のものの送り方

AirDropでは写真以外にもSafariで開いているページ、メモ、「ファイル」アプリに保存されたドキュメントなど、様々なものを送受信することができます。目の前にいる相手とのスマートなやり取りに活用してください。

  • 打ち合わせ中に「このページ開ける?」と検索してもらうより、開いているページをAirDropで送信

  • 「今の内容メールで送っておくから」より、その場にいるならメモに書いてAirDropで送信

  • 「その書類クラウドから落として」より、ギガを消費せずAirDropで送信