今年9月に正式リリースされる予定のiOS 12。先日開催されたWWDCにて発表されたiOS 12の新機能のうち、私たちの使い方に大きな影響を与えそうなものをざっくりまとめてご紹介しています。2回目となる今回は、iPhone(iPadも含む)の使いすぎを防ぐ利用時間管理機能「スクリーンタイム」です。
無意識の使いすぎを防ぎ、自分の時間を取り戻そう
みなさん、自分が1日何回iPhoneを手に取り、トータルで何に何時間費やしているか、自分で把握していますか? ゲームやSNSにうっかり時間を使いすぎてしまい、必要なことにかける時間がおろそかになっていませんか? また、お子さんがどう使っているのか、気になる保護者の方も少なくないでしょう。今回、Appleがこの対策に乗り出しました。その大きな一つが、スクリーンタイムです。
スクリーンタイムでは、日ごと/週ごとに各アプリの利用時間を計測。その合計時間や、カテゴリ別の使用状況、通知の受信件数、iPhoneを手に取る頻度といった情報をまとめて表示します。これで自分がどれくらいiPhoneを使っているのかが一目瞭然です。
表示するだけでなく、アプリごとに使用時間の上限を設定することもできます。例えば「YouTubeは1日30分まで」と設定したら、残り時間が少なくなると通知を表示、時間切れになるとそれ以降起動できなくなります。
さらに、就寝時間など指定した時間内は通知が非表示になり、アプリに「使用不可」のバッジが表示されるという「ダウンタイム」も設定できるようになりました(ただし、電話の着信は通知されます)。逆に、特定のアプリについては常に使用できるよう設定しておくことも可能です。
ゲームに夢中になりすぎたり、SNSをダラダラ見てしまうなど、やめようと思ってもつい習慣になってしまっていることを、この機能で制限できます。
子供の使用状況を保護者のiPhoneから管理
スクリーンタイムで管理できるのは、自分のiPhoneだけではありません。お子さんがiPhoneをお使いの場合、ファミリー共有の設定をすることで、保護者がお子さんのiPhoneを管理するのも可能です。
保護者が自分のiPhoneと同様に、子供のiPhoneについても使用状況を把握し、特定のアプリについて使用時間の上限を決めたり、就寝時間は使用できなくなるよう設定することができます。
「おやすみモード」は就寝時だけのものではない
自分が使用時間を気にしていても、アプリからの通知が届くとつい手に取って確認してしまうもの。そのため、今回は通知を非表示にする「おやすみモード」の機能が強化されました。従来は「時刻指定」や手動でオン/オフしていましたが、「1時間」「今日の夕方まで」「この場所を離れるまで」「このイベント終了まで(カレンダーと連携)」という期限を決めてオンにできるようになります。
うまく活用すれば、会議前や食事の際、またしばらく仕事に集中したい場合などに、通知に邪魔される事態を防げます。マナーとしても使いこなしたい機能ですね。
そもそも通知の管理が面倒
おやすみモードを使う以前に、そもそも邪魔な通知が多すぎる……という場合にも便利な対策が追加されます。通知を受け取った際にこのアプリの通知は今後不要だと思ったら、その場で「オフ」や「サウンドを再生しない」と設定できるようになります。これまでのように、「設定」アプリの「通知」機能を開いて管理しなくてもOK。また、各アプリの通知に対してどのように反応しているかをSiriが分析し、自動的に「今後も通知を受け取りますか?」「サウンドを再生せずに受信しますか?」といった提案もしてくれることになります。
これらの機能を活用して使い過ぎを防ぎ、iPhone(iPad)に縛られすぎない時間を取り戻したいですね。