現地時間6月4日午前10時(日本時間5日深夜2時)から始まる、WWDC(Appleが開催する世界開発者会議)基調講演。例年、ここで新しいOSや開発キットが先行発表され、同じ年の9月にそのOSを搭載した新しいハードウェアが登場する、というのが基本的なパターンでしたが、昨年はiMacやiPad Proの新製品、スマートスピーカーHomePodが発表されるなど、新製品発表会の様相も呈してきました。

では、今年は何が発表されるのでしょうか。ネットではさまざまな憶測が飛び交っていましたが、直前になり一転してハードウェアはほぼ発表されず、OSも小さなアップデートに留まるのではないか、という見方も出てきました。さて、どうなるのか……。今のうちに各方面のウワサ話をお楽しみください。

(1)iPhone SEの後継機はけっこう有力候補?

2016年3月に登場して以来、いまだ現役を続けているiPhone SE。そろそろ次が来るのではないかと言われていましたが、今年5月か? という予測が覆ったことから、6月発表→9月発売ではないかというウワサが盛り上がりました。

可能性1:現行SEのスタイルを踏襲

  • 現行のiPhone SEとサイズは同じで、Touch ID(ホームボタン)も搭載。イヤフォンジャックは廃止
  • チップはiPhone 7に搭載されているA10 Fusionチップにアップデート(現行はA9)
  • NFC搭載(Apple Payが利用可能に)
  • ガラス背面で無線充電対応に?

可能性2:よりiPhone Xのスタイルに近く

  • 現行のiPhone SEとサイズは同じで、ホームボタンを廃止した全面ディスプレイ、TrueDepthカメラ(Face ID)搭載のiPhone Xスタイルに
  • これによりディスプレイサイズは4.7〜5インチに(現行は4インチ)

全面ディスプレイについては、iPhone Xと同様にTrueDepthカメラを収める上部の切り欠き(ノッチ)のある保護シートの図面流出が根拠とされていたのですが、ノッチの幅を見るとをそれを収めるには小さすぎるという指摘も。最上位モデルであるiPhone Xに対し、エントリーモデルの役割を果たすSEが Face IDに対応するかどうかは懐疑的な見方が強い模様です。もしかするとAppleはTrueDepthカメラ増産による製造コスト引き下げを目指しているのでしょうか。

  • 現在も現役のiPhone SE。小型端末へのニーズに応え続けてくれるのか?

(2)iPad Proも Face ID対応に?

昨年のWWDCでは10.5インチiPad Proが発表されました。これが今年はさらにアップデートされ、iPhone Xと同じくFace ID対応になるのではないかとウワサされています。

  • 狭ベゼルの11インチ、ホームボタンなし、 Face ID対応のiPad Pro
  • 6月に発表→夏〜秋に発売か
  • 新型Apple Pencilも登場か? 現行と同じ筆圧対応で低価格、ペン先の素材に選択肢が増えるなどの期待も
  • iPad Proを描画ツールと考えた場合、Touch ID廃止は大きな意義がありそうです

(3)HomePodが日本上陸か

昨年のWWDCで発表され、12月に発売を予定しながら2月にずれ込み、価格の高さとSiriの能力不足からイマイチ市場を獲れていないという、Appleのスマートスピーカー「HomePod」。ここらで何らかのテコ入れは行われるものと予想されます。日本での発売は告知されるのでしょうか。

  • 英国のAppleサイトに掲載されたサポート文書にて、対応言語として「日本語、フランス語、ドイツ語」の記載が発見される→日本でも発売間近か?
  • Beatsブランドによる廉価版スマートスピーカーが199ドルで発売される?
  • あるいはApple製のスモール版が登場か?
  • 先日はカナダ・ドイツ・フランスでの発売開始が正式発表。日本発売も待たれます

(4)Retina搭載MacBook Air または廉価版MacBook発表か?

現在もっとも買いやすい価格帯のMacといえば、98,800円(税別)からのMacBook Air。しかしRetinaディスプレイを求めるならMacBookかMacBook Proで、142,800円(税別)から。差は大きいですね。その中間をつくようなモデルが発表されるかもしれません。これ、実は待っている人の多いカテゴリではないでしょうか。

  • 13.3インチRetinaディスプレイ搭載、価格は999ドルからと買いやすいラインのラップトップが登場か
  • 4月に出荷が開始されたIntelの第8世代プロセッサ搭載。これは他の現行モデルにも搭載されるかも

(5)OSはマイナーアップデート。しかし来年に向け巨大な何かが動いている?!

OS系は比較的小規模な変更に留まるのではないかとのウワサ。ただし、これはホーム画面の一新や、写真アプリへのAI搭載、そしてiOSとmacOSのユニバーサルアプリ対応、といった大きなアップデートを来年に控えているためではないかとの見方もあります。

iOS 12

  • NFCチップをサードパーティにも解放か? Apple Pay以外のアプリでも利用が可能になるかも
  • 本体が横向きでも Face IDが使用可能になる。iPadに Face IDを搭載するならこれは必須
  • アニ文字がFaceTimeのビデオ通話中にも使用可能に

macOS

  • iPhoneアプリをMacでも使えるようにする、コードネーム「Marzipan」プロジェクトが進行中とのウワサ
  • ただし、実現は2019年以降になるかも
  • ところでOS名称のネタ切れ問題は大丈夫なのでしょうか?

watchOS 5

  • サードパーティ製フェイス(文字盤)の利用が可能に?
  • 時計表示が常時点灯可能に?
  • 睡眠記録機能に対応?
  • Spotifyの単独再生が可能に?

tvOS

  • Apple独自の動画配信サービス(後述)が開始されれば、それに合わせたテコ入れもアリかも

(6)進捗いかがでしょう?

昨年9月のスペシャルイベントで発表されたワイヤレス充電器「AirPower」。また、各方面のヘッドハンティングなどの状況から、独自のビデオ配信サービスを2018年中に開始するのでは、というウワサも盛り上がりました。そろそろ正式な発表が出る頃でしょうか。

  • AirPowerの発売日、価格などが正式に発表される?
  • これに伴い、ワイヤレス充電対応のAirPodsも登場か
  • 2018年中に、サブスクリプション型の動画配信サービス提供開始のウワサ
  • オリジナル番組制作にもかなりの予算をつぎ込んでいるらしい
  • 並べて充電、効率がいいのか悪いのか……。Apple Pencilも対応してくれるといいのですが

以上、現時点でのWWDC発表内容に関するウワサまとめでした。注目の基調講演は、日本時間6月5日深夜2時スタートです。