米Appleのメディア向け発表会を来週に控え、各方面でiPhone 6や"iWatchらしきもの"の噂が盛り上がっていますが、何が出るにしても新しいiOSがリリースされるのは間違いないでしょう。これは新しいiPhoneを買った人だけでなく、現行のiPhone 5/5S/5CおよびiPhone 4Sでも利用することができます。
iOS 8で何が変わるのか、6月に行われたカンファレンスで予告された内容からざっくりおさらいしてみましょう。
iOSの機能向上
通知センター
メッセージ通知への返信や、Facebookの書き込み通知に「いいね」をつけるなど、アプリを開かずに操作が可能に。
Spotlight(検索)
端末内のアプリやメールだけでなく、未インストールやWikipedia、ニュース、レストランや映画上映など、様々なジャンルの検索が可能に。日本国内ではどこまで対応されるか、まだ不明。
キーボード
文脈による予測変換を強化し、相手によって語彙の使い分けも判断。また、サードパーティ製キーボードの利用が可能になるので、良いツールが出れば日本語変換への不満も解消されるかも。
Apple純正アプリの機能向上
メール
左右フリック操作で既読/未読や削除などの操作が可能に。カレンダーに入力する予定にメールの内容を添付するなど、細かな機能が充実。メールボックスの検索機能向上にも期待したいところ。
メッセージ
グループメール機能を強化し、スレッド単位でユーザー管理や通知設定が可能に。新たに、簡単操作で音声・映像によるメッセージ送受信ができる「Tap to Talk」機能を搭載。これはいかにもiWatch向けですね。
写真
日時、場所、似たシチュエーションなど、写真の検索機能を向上。露出やカラーバランスなど、編集機能が大幅に強化されますが、そうなると別に提供されている「iPhoto」の立場は……?
iOS 8の新機能
ファミリー共有機能
端末上で「ファミリー」を設定すると、写真・カレンダー・リマインダーや、iTunes Storeで購入した音楽・映画・本などを共有可能に。子供のデバイスの位置確認や購入承認機能など、子供のスマホ利用のセキュリティ管理対策も。ニーズは大きそうです。
iCloud Drive
バックアップや一部のファイル共有で使われているiCloudより、もっとフレキシブルに利用できるクラウドストレージ。メールの添付ファイルの扱いや、複数のドキュメントの操作などが便利になるかも。
Continuity
「継続性」という名の通り、iPhoneへかかってきた電話にiPadやMacで応答が可能。もう電話は手に持たなくてOKということですね。書きかけのメールや書類などもシームレス共有され、他のデバイスですぐに続きの作業を行えます。
以上、主な機能をピックアップしてみましたが、見えてくるのは複数のデバイスがより柔軟に連携し、メールやメッセージや仕事の書類作りといった目的にあらゆる方向から接触が可能になる構造。iPhoneをiPhone単体で使うよりも、MacやiPadと併用するとより便利になるという、うまい組み立て方ですね。
実は今回のiOS、夏頃に一般向けのパブリックベータが提供されると予告されていたのですが、どうやらそれは無かった様子。正式版はいつリリースになるのか、イベントでの発表が待たれます。