第6回 まずはiPadでメモを取ってみよう
GWも明け、ようやく日常の仕事モードに戻りつつある今日この頃。そろそろiPad miniを仕事モードで活用してみたい。いつでも持ち歩けるiPad miniだからこそ、仕事ツールとしてしっかり使ってこそ効果を発揮するのだ。
まずiPad miniに代替してもらいたい仕事ツールはなんだろうか? いつも仕事に持ち出していて必要なものといえばメモ帳、あるいはノートだろう。しかしタブレットは案外、ノートとしては使いづらい。それはキーボードのタッチが微妙でミスタッチが多くなってしまうことや、指先で手書きというのが結構使いづらいからだ。やはりキーボードは外付けを使う方が早いし、手書きをするならスタイラスペンが欲しいところだ。
iPadもiPad miniもBluetooth接続でキーボードを使うことができる。アップルが今、標準で販売しているキーボードもBluetoothであり、これらを接続して使えば良い。また、以前にも紹介したiPad用のキーボードは、iPadと一緒になってそのまま蓋として使える一体型のものが3000円程度から販売されている。持ち歩きを考えるならこれらのキーボードが便利だろう。
せっかくキーボードを使うのなら、メモアプリも選ぶべきだろう。例えば『ATOK Pad』は、日本語変換システムのATOKが利用できる賢い日本語が使えるメモアプリだ。デスクトップPCでATOKを使っていれば、登録単語や学習内容を同期できるので、ちゃんと鍛えた辞書でデスクトップと同じ変換効率が実現できる。ワイヤレスキーボードを接続すると画面の半分を覆うキーボードも表示されなくなるので使いやすさはさらに上がる。また、バックアップをEvernoteに保存できるほか、連携機能でメールやSMS、Twitterへの投稿も可能なので、ATOK Padで書いてEvernoteに保存という使い方が非常に便利だ。
手書きの場合、少し良いスタイラスペンがあるとペンでメモを取るように使えて便利。MetaMojiが発売している『Su-Pen』や、筆圧感知に対応するプリンストンテクノロジーの『Jot Touch』シリーズなどは高価だが納得の描き味だ。オススメのアプリはMetaMojiの『Note Anytime』。フリーハンドですらすらと絵を描くことができ、あとから選択してコピーペーストしたり移動できるのがとても便利。テキストモードではキーボードからテキスト入力も可能で、アドオンを購入すれば手書き文字をテキストに変換したり、書いた文字をそのまま使うなど混在させることが可能になる。
会議の内容やインタビューの内容を「録音メモ」として残しておくという手もある。録音しておけばあとで内容を聞き直すことができ、確実に正しいメモとして残すことができる。ただ録音が長くなってしまうと、実際にポイントと感じたところを探すのにすべて聞き直さなければならない。そんなときに使いたいのが『AudioNote』というアプリだ。このアプリは録音しながらメモを取ることができる。しかもメモを取った時間をマーカーとして利用し、メモをタップすることでメモが取られた部分に直接ジャンプして聞くことができるのだ。会議の間で大事だと感じた部分にはメモを付けておいて、あとでまとめるときなどはこのメモの部分を中心に確認すれば良くなる。
さらに会議中にホワイトボードに書かれた内容や配られた資料は、iPadのカメラで撮影して保存しておこう。『JotNot Scanner』というアプリは紙の書類などを撮影してスキャナでスキャンしたようなファイルにすることができる。斜めから撮っていても正しい位置に修正され、コントラストやホワイトバランスを調整して読みやすくする。ホワイトボードなどスキャナでは保存できない資料も撮影して保存が可能だ。
これらのアプリを使えば、iPad miniが紙のメモ以上の便利さを発揮できるはずだ。標準ではちょっと使いづらいかな……と思っている人はこれらを試してみよう。