第15回 iPad miniと行くミニマムな旅 準備編

「よしっ、箱根に行くぞ!」

そう思い立ったのはほんの数日前。日々追い立てられる締切から逃げ出したかったたまには綺麗な空気を吸いに出かけないとねということで、一泊二日の箱根旅行に出かけることにした。うちには車はないので電車とかバスを駆使しての移動の予定。ホテルの予約とロマンスカーの予約をWebから済ませたiPadianは、仕事の合間を縫ってはいそいそと箱根に行くまでの準備を開始したのであった。

まず荷物。ミニマムを目指す今回の旅行では、とにかく軽さをポイントにしたいということで、普段持ち歩くMacBook Airも、メインカメラのNikon D600も置いていくことに。その代わりを務めるのはiPad mini RetinaディスプレイモデルとNikonのミラーレス一眼カメラ、Nikon 1 J3。消費税が上がる前に駆け込みで購入したこのカメラ、10-30mmと10mm単焦点のWレンズでもとても小さくて軽くてほぼコンデジ状態。カメラとメインマシンをこれらに代え、さらにこのセットだとカメラバッグも小さなタイプでOKになり、結果として機材関係の重さは普段の1/3以下に。これは軽い!つーかやっぱり軽いってのはいいよね。そりゃできることに限りがあるのは事実だけど、ガッツリ撮影旅行ってわけじゃないんだしコレでOK。

普段持ち歩くメインセット(左)と今回のミニマムセット

重量合計はメインセットの6.1kgに対してミニマムは1.7kgと30%以下に圧縮。これだと普通のショルダーバッグ感覚で、iPhone用の充電池を入れてもまだまだ余裕だ

あと忘れちゃだめなのは充電器やアダプタのたぐい。バッテリーの持ちがいいiPad miniでも、もしものときはあるかもしれないし、そもそもiPhoneも同時に持って行ってるので充電器は必要だ。デジカメも同じ。旅先で一番悲しいのはバッテリーが切れて「文鎮」になってしまったデジタル機器。重いだけで何の役にも立ってくれない。例え無駄になるかもしれなくても、充電器類は確実にチェックして持って行きたい。

携行品はカメラ用の充電器、iPad用の充電器、iPhone/iPad用のモバイルバッテリーにケーブル。ここにもちょっとポイントがあって、まずiOSデバイスの充電器はminiに付いてる奴じゃなくてiPad Air用の12Wのもの。こちらの方が充電が速くiPhoneでもiPadでも充電可能。そしてケーブルはmicroUSBタイプのケーブルにmicroUSB-Lightningアダプタを挿したもの。これを使うとアダプターを外して横にあるモバイルバッテリーへの充電も可能になる。他にmicroUSB機器を持っているときも充電できるしね。カメラ用の充電器は仕方ないが、他のものには複数の用途を持たせると荷物は少なくて済む。もうひとつ言うと、モバイルバッテリーは2.1A出力に対応したものを選ぼう。2.1A出力があればiPadにも充電可能だからだ。

充電器類のミニマムな構成。カメラの充電器は予備のバッテリーで間に合う場合もある。ひとつの機器に複数の用途を持たせることがミニマム構成のポイントだ

そして次に情報を集める。Macを使って「箱根 カフェ」でググっては『Evernote』に保存、箱根登山バスの路線図を見つけてEvernoteにコピペとあれこれ情報を詰め込む。もちろん先ほどのホテル情報をロマンスカーの予約番号などもコピペ。Evernoteのいいところはどんな情報でも飲み込むことができるのと、情報を一元管理することであとから検索しやすくなること。例えメールで予約情報を貰っていても、Evernoteにコピーしなおしておくことで、検索先はEvernoteだけで済むようになる。作業がiPad上でなくPC上で行える点もポイント。作業効率はPCを使う方が上だ。

箱根登山バスの路線図をEvernoteに保存。デスクトップのWebブラウザにプラグインを入れておくとワンボタンで保存可能だ

メールで貰った予約情報もEvernoteにコピペ。情報をひとつのまとめておくとあとでEvernoteだけですべての情報を利用できる

またEvernoteの情報はネットにアクセスしないと表示できないのだが、プレミアムアカウントだとダウンロードしておくことができるようになる。これが案外バカにできない。何せ行くのは箱根の山奥。いざ!ってときにケータイの電波がなかったら……なんてことを考えなくていいように、プレミアムアカウントでデータをダウンロードしておこう。

プレミアム会員とビジネスアカウントが利用できるオフラインノートブック。回線が繋がっていないときでも登録したノートをダウンロードしておいて参照できる。行く先のネットワーク状況が悪いときもあるので、これがあると便利

さらに一泊二日の旅行に必要なものは「娯楽」。ロマンスカーでも箱根までは2時間近くかかる。のんびり遊べるコンテンツも欲しいところだ。

まずはiTunes Storeで映画をダウンロード。見損ねていたいろんな意味で話題作の「47 Ronin」がレンタル開始されていたので早速レンタル、ダウンロード。さらにKindleで読みたかった本も購入してダウンロード。

iPad miniで見るだけならフォーマットはSDでもOK。ファイルサイズが半分以下になる。iPadの空き容量にも注意しよう

Kindleにも本(主に漫画だがw)をたくさん。Kindleの場合はアプリ内からはダウンロードできないのでAmazonモバイルアプリなどを利用しよう

ここでのポイントはゲームにしろ映画にしろ、ある程度データ量の大きなコンテンツは行く前に必ずダウンロードしておくことだ。大きなデータはWi-Fiでしかダウンロードできない場合があることや、行き先に「ネット環境あり」と書いてあっても、通信速度が遅い場合は結局出先でダウンロードできない可能性も高い。楽しみたいものはできるだけ行く前に必ず揃えておくようにしよう。

他にも今回、旅行先で使いそうなアプリなどもiPad miniにインストールして出かけることにした。それらに関しては実際に、旅行先で使っているシーンで紹介していこう。

ではいざ、出発!