『nicola』や『ピチレモン』といった中学生向け女性誌を卒業した女子が必ず一度は通過するというNo.1ティーン雑誌『Seventeen』。榮倉奈々や北川景子といった数々のスターを生み出してきたこの雑誌で、現在カリスマ的な人気を誇っているのが「ゆるカワ系」モデルの桐谷美玲だ。

桐谷美玲
1989年12月16日生まれ。千葉県出身。A型。身長は163.5cm。スリーサイズはB78・W57・H83。2005年にスカウトされ、映画『春の居場所』でデビュー。2006年よりファッション誌『SEVENTEEN』の専属モデルとして活躍する。以降、多くのドラマや映画に出演する。特技はピアノ。オフィシャルブログ「ブログさん

女性、特に中高生の女子は、同世代の女性を評価する際に圧倒的に「センス」を重視する。女優よりもモデルが憧れの対象になるのはそのためだ。キレイなだけではダメ。どんな服を着ているか、どんな小物を持っているか、どんな本を読んでいるか、私生活の過ごし方を含めて全方位的にセンスが問われる。『Seventeen』誌上で、見開きカラーのポラ写真&手描き日記「美玲さんの生活。」を2年にわたって連載している桐谷美玲は、私生活込みのセンスを高く評価されているというわけだ。ちなみに「美玲さんの生活。」は書籍化されていて、既に4万部以上売れている。

そんな彼女が今年、同世代のカリスマ読者モデルからメジャータレントへと飛躍しつつある。まずはスターの登竜門となりつつある「パルコ水着モデル」に佐々木希の後継者として起用され、スワロフスキーが光るセクシーな黒いビキニでポスターに登場。B78、W57、H83のスレンダーなボディーを披露している。さらに4月25日からはテレビ朝日系のドラマ『女帝 薫子』で銀座のホステスを演じ、連続ドラマ初主演を果たす。今後は彼女のチャーミングな富士山型の唇をメディアで見かける機会が一気に増えるはずだ。

「2010 PARCO SWIM DRESS」ポスター画像

データ的な裏付けはないけれど、最近は「同世代の女子はこんなことを考えているのか」とオンナゴコロを勉強したり、読者モデルの水着グラビアを見たりするために『Seventeen』を読む男子高校生が秘かに増えているらしい。つまり『Seventeen』がかつての『Hot Dog Press』の代替品としても機能し始めている可能性があるのだ。だとすれば、同性人気に留まらない、異性からの支持も得たティーンのアイドルが『Seventeen』というメディアから直接登場する、そんな日が近いうちに来るかもしれない。

真実一郎(しんじつ いちろう)

サラリーマン、ブロガー。ケータイサイト『モバイルブロス』、雑誌『Invitation』などで世相を分析するコラムを連載。アイドルに関しても造詣が深く、リア・ディゾンに「グラビア界の黒船」というキャッチコピーを与えたことでも知られる。ブログ「インサイター