「家事も育児も家計も全部ワリカン! 」バツイチ同士の事実再婚を選んだマンガ家・水谷さるころが、共働き家庭で家事・育児・仕事を円満にまわすためのさまざまな独自ルールを紹介します。第205回のテーマは「子どものケアも分担したい」です。
我が家は、なるべく家庭内のタスクを夫婦で分けるようにしていますが、子どもの世話となると母親である私にタスクがよりがちです。子どもの体調管理は私のほうが気がつくので、自然と私がやるようになっています。とはいえ、基本的には自分が子どもを病院に連れて行ったりすることにストレスはありません。
なのですが……学校での健康診断の結果が来ると、どうしても私は凹んでしまうのです。一番落ち込むのは視力検査の結果です。うちの息子は小学校入学前の視力検査で、近視が発覚。入学と同時にメガネをかけています(第145話参照)。
世間的にも子どもの視力低下が問題になっていて、ママ友の中でも子どもの視力を低下させないために「ゲーム・タブレット禁止」のおうちも少なくありません。そんな中、我が家はゲームもタブレットもOKな家庭です。ただルールを守って使うということになっていて「デジタルデバイスチケット制」を導入しています。
と、一応は対策しているものの、視力低下が進行しています。子どもの視力低下防止に「適度な紫外線」がよいとも言われていますが、うちの息子は母親に似てインドアボーイ。休日は全然外に出ず、基本的にデジタルデバイスを見ています。これじゃダメか……! とは思うものの、私自身は「何をやっても目が悪くならなかった」タイプなので、日常生活においてどうしても視力に対しての意識が低く、対策を徹底できていません。そして、息子の視力検査の結果を見ては凹む……というサイクルです。
でも、私だけが凹むのもおかしな話! パートナーも同じ立場のハズ! ということで、なるべく一人で抱え込まないよう、「子どもの通院」のタスクをパートナーにもやってもらうようにしています。
そして、視力と同じくらい「病院で診察を受けて下さい」のお知らせを見て凹むのが歯科検診。「親の歯磨き指導が悪いから……」と責任を感じてしまうからです。小学生になると「もう小学生だから」と親が仕上げ磨きをやめてしまい、低学年で虫歯が増える傾向があると聞いて以来、低学年のうちはまだ続けることにしています。
だけど、やっぱり「診察を受けて下さい」のお知らせが来ちゃうの、がっくり凹みます。パートナーはそのお知らせにそこまで凹まないタイプなので、日々の仕上げ磨きと歯医者へ行くというタスクを全部任せることにしました。
なのですが……当日パートナーは酔っ払ってしまって、結局私が連れて行きました。とりあえず日々の仕上げ磨きと予約はしてくれたので、だいぶ心持ちとしては楽でしたが。診察の結果は、新しい虫歯があるわけではなく、すでに治療した歯の再チェックということだったので、それもホッとしました。
これで終わればよかったのですが。今度は耳鼻科検診でまた「受診してください」の紙が……!! 学校で耳鼻科検診があるのがわかっていたのに、耳掃除をするのを忘れていたのです。がっくり。これは自分でもやらなきゃ~って思っていたのに忘れていたので、「やっちゃった……」とさらに凹みました。
「耳垢栓塞」と検診で言われた場合は必ず受診が必要で、きちんと耳鼻科で取ってもらわないと外耳炎等の原因になるそうです。なので、すぐに耳鼻科を予約して受診しました。そしてこれはパートナーに行ってもらいました。パートナーは「別に耳掃除すればいいんだから、凹むことないじゃない」って感じなのですが、どうしても「ちゃんとケアできてない……」と凹んでしまいます。
耳掃除については「しすぎはよくない」「しなくていい」説もありますが、個人によって差もあるようです。我が家は月1回くらいの頻度で麺棒で拭き取るのが丁度いいね、と決めたのですが、その頻度だとつい忘れちゃいがち。
息子に「お母さん忘れちゃうから、耳掃除してって自分からも言ってね」とお願いしたのですが「くすぐったいから嫌」だそうです。サボテン、多肉植物の水やりも私は忘れてしまうので、カレンダーアプリでお知らせが来るように設定してあります。それと同じように耳掃除もスケジュールに入れておこうと思いました。
子どものケアって、本当にいろいろと細かくやることがあるな……と思います。今回、一学期の学校検診で「受診してください」3連発をもらってしまい、がっくり凹みましたが、そういった細かいタスクを一人で抱え込まず、なるべくパートナーと共有してやっていきたいと思っています。
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著者プロフィール:水谷さるころ
女子美術短期大学卒業。イラストレーター・マンガ家・グラフィックデザイナー。
1999年「コミック・キュー」にてマンガ家デビュー。2008年に旅チャンネルの番組『行くぞ! 30日間世界一周』に出演、のちにその道中の顛末が『30日間世界一周! (イースト・プレス)』としてマンガ化(全3巻)される。2006年初婚・2009年離婚・2012年再婚(事実婚)。アラサーの10年を描いた『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)を出版。その後2014年に出産し、現在は一児の母。産前産後の夫婦関係を描いた『目指せ! ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』(新潮社)、『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』(幻冬舎)が近著にある。趣味の空手は弐段の腕前。