「家事も育児も家計も全部ワリカン! 」バツイチ同士の事実再婚を選んだマンガ家・水谷さるころが、共働き家庭で家事・育児・仕事を円満にまわすためのさまざまな独自ルールを紹介します。第145回のテーマは「息子がメガネをかけることになりました」です。

これまでのお話はこちら

第139回「息子の視力」の回から引き続き、子どもの目の話です。

前から通っていた眼科で視力検査をしたのですが、そこでは「まだ裸眼でも生活できます。生活に支障があるということになったらメガネを作りますからまた来てください」という診断でした。

生まれてこの方、老眼以外で目が見えなかったことがない私……。「そういうものなのかな? 」と思って様子を見ていました。ところが、ママ友に「息子の目が悪くなった」という話をしていたら「視力回復の指南とかなかったの? 」とか、「子どもの視力は一回測っても、違ったりするらしいよ」とか、「小児眼科専門のところに行くといいよ」とアドバイスをもらったので、小児眼科へ行くことにしました。

そして小児眼科の先生のお話によると、本当に小児の視力というのは大人とは違うとのこと。子どもは目の筋肉が柔軟なため、視力検査の時に余分な目の調節をしてしまい、正確な視力が測れないケースがあるということでした。

別の眼科で何度測っても低視力なので、どんどんメガネの度を強くした結果、「頭が痛くなった」と診察に来た子の視力を測り直したら、視力は悪くなかった……というケースもあったのだそう。そのため、子どもの目を精密に検査するためには、目を緊張させない目薬をする必要があるとのことでした。

その目薬は効果が出るのに40分ほどかかるので、別日に検査を行いました。もしかしたら、近視じゃないかも? という望みがちょっとありましたが……その結果は、残念ながら近視でした…。そして「近視は治りません」ということでした。

ママ友から「子どもの場合は視力回復もできるのでは? 」と聞いていたのですが、それは「仮性近視」の場合のようです。仮性近視は、目の緊張によって一時的に近視の状態になることで、点眼薬をしたり目を緊張させないように十分に休めたりすることで回復することもあるようです。ただ、本当の近視+仮性近視の場合は、仮性の部分しか治療することはできないということでした。

現在の息子は、「(仮に大人なら)裸眼で運転免許はとれないけど、生活は裸眼でもできる程度の近視」です。なので、「後はこれ以上視力が悪化しないようにしましょう」というのが小児眼科の先生のお話でした。そのためには、常にピントが合っていたほうが目にはいいので、「メガネをしたほうがいいです」ということで……メガネかけることが決定しました!

ちなみに近視は遺伝的な要素もあるらしく、「ご両親のどちらかが近視ですか? 」と聞かれました。うちの場合は父親が近視なので、近視になりやすいということでした。それでもやはり生活習慣によって視力の低下には差があるということで、外で遊ぶ時間が短くて遠くを見る機会が少ない都会の子どものほうが視力の低下が多いということでした。

ちなみにマンガの中で「目のことがさるころにわかるかな? 」とパートナーが言っていますが、眼科でも先生に「お母さんは目がいいのでわからないかもしれませんが……」と何度か言われました。たしかに、実際「遠くがよく見えない」ということが全然わからないし、メガネを常にかける生活についてもわからないんですよね。

じゃあパートナーが眼科の通院を担当したほうがよかったのでは……? とも思ったのですが、パートナーはタスクを奪い合う時はあるものの、仕事が忙しいとあっさり任せてくるタイプなのでした。まあ、お願いしたらやってくれるとは思うんですが。

とはいえ、私がわかっていないからこそ一緒に眼科に行って、「息子の目が悪い」ということをなるべく意識したほうがいいのかもしれないので、きちんと説明を受けられてよかったと思います。

ちなみに私は自分の目はいいのですが、なぜか幼少期から「眼鏡の男子が好き」なんですよね……。物心ついたときからずっとそうで、きっかけすら思い出せないのですが、パートナーも元夫も"メガネ男子"です。

かといって、息子がメガネをかけることが嬉しいわけではありません。目が悪くならないようにもっと気をつけてあげられたらよかったな、とどうしても思ってしまいます。しかし、当の本人はメガネをかけることにかなりポジティブでした! 「子どもはメガネをかけることを嫌がりますので、慣れるまでは大変です」と小児眼科の先生に言われたのですが、なぜか息子はメガネをかける気満々でした。

早速メガネを作りに行って、息子にメガネを選ばせました。親は口出ししないで本人の好きなメガネを選ばせよう! とショップへ行くまでは思っていたのですが、やっぱり「メガネをかけた顔を見る時間は自分よりも親のほうが長いから、お母さんの意見も聞いて……! 」とリクエストしてしまいました。最終的に親子で話し合って、できるだけ本来の顔がわかる、シンプルなメガネを選びました。

パートナーがメガネをかけたのが小学5年生ごろで、息子の兄(異母兄)もその頃メガネになったということで、早めのメガネデビューにちょっと落ち込んでいたのですが、メガネをかけた息子もとてもかわいかったです……!

親バカ全開ですが、似合うメガネを家族で選び、本人も気に入って毎日かけています。メガネ屋さんからの帰り道、「よく見える~」と言ってニコニコしている息子を見てちょっと安心しました。あとは近視が進まないように、「3つの20のルール」の習慣付けを親子で頑張りたいです。

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著者プロフィール:水谷さるころ

女子美術短期大学卒業。イラストレーター・マンガ家・グラフィックデザイナー。
1999年「コミック・キュー」にてマンガ家デビュー。2008年に旅チャンネルの番組『行くぞ! 30日間世界一周』に出演、のちにその道中の顛末が『30日間世界一周! (イースト・プレス)』としてマンガ化(全3巻)される。2006年初婚・2009年離婚・2012年再婚(事実婚)。アラサーの10年を描いた『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)を出版。その後2014年に出産し、現在は一児の母。産前産後の夫婦関係を描いた『目指せ! ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』(新潮社)、『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』(幻冬舎)が近著にある。趣味の空手は弐段の腕前。