「家事も育児も家計も全部ワリカン! 」バツイチ同士の事実再婚を選んだマンガ家・水谷さるころが、共働き家庭で家事・育児・仕事を円満にまわすためのさまざまな独自ルールを紹介します。第139回のテーマは「子どもの目が悪くなりました」です。

これまでのお話はこちら

第125回「夫婦揃って子どもの行事に行くよしあし」でも書きましたが、息子の目が悪くなっていました……。

私自身とても目がいいので、視力に対する意識がものすごく低いです。どんな使い方をしても視力下がることがないまま、40年以上暮らしてきたので「別に何をしても悪くならないだろう」と、どこかで思っていたんですよね。

最近、私は初めて老眼で「よく見えない」という体験をしました。すごくビックリして慌てて眼科に駆け込んで、視力検査をしたら……裸眼で両目1.5ありました。そう、老眼は近いところにピントが合わないだけで、視力が落ちているわけじゃないんですね。そんなわけで、スマホの細かい文字も離せば大体読めます。

しかし、パートナーは目が悪いです。遺伝的にパートナーの素質を受け継いでいたら、息子の目が悪くなる可能性は高くなりますよね。

また、我が家は息子にタブレットを制限なく見せていました。「子どもにタブレットなどは見せない」というご家庭があることも知っていたのですが……いかんせん、親がスマホ・タブレット・PCとデジタルデバイスにポジティブです。もちろん仕事で使うからというのはありますが、夫婦揃ってちょっとスマホが手放せないほうです。

そんなわけで、子どもに「タブレットばかり見てちゃダメよ」なんて言えません。それに、デジタルデバイスは今後の生活になくてはならないものなので、できれば「デジタルが苦手」にはなってほしくないという気持ちもあって、我が家ではあまり制限をしていませんでした。

そして、我が子は基本インドア。パワーがあり余っていて体を動かさないと……ということがありません。家にずっといて、本を読んだり工作したり、タブレットで動画を見たりゲームをするのが大好きなんです。というわけで、ほとんど「遠くを見る」ことがなく、近い手元のところばかり見て生活していました。

それで何もなければよかったのですが……残念ながら、息子は視力が低下していました。最近テレビで観た特集で、「30㎝以内の場所をずっと見ていると、近視になりやすい」ということをやっていました。つまり、タブレットばかり見ていたら近視になりやすいということなのです。

まさに我が家の生活……! とくに、目が成長中の子どもは影響を受けやすいのだそう。私はいくら目を酷使しても平気だったのは、成長してから酷使してたからなのかな? と思いました。

そこで「目を守る」方法として紹介されていたのが「3つの20のルール」でした。アメリカを中心に推奨されているルールで、「20分画面を見たら、20秒間、20フィート(6メートル)先を見る」。連続して同じ距離を見ると目に負担がかかるので、遠くを見るようにするというものです。

実は6才の息子は「自分の目が悪くなっている」ことを自覚していて、その番組も「これはボクが見るべき番組なので、録画して」と自分から言い出しました。なので、我が家では今は「タブレットを見るときは20分タイマーをかける」という約束になっています。

テレビは30㎝以上先にあるので、テレビに繋がるゲーム機やYouTubeなどもできるだけテレビで見ることを推奨していました。昔は、「テレビを見ると目が悪くなる」と言われていたのに、令和の今は「目が悪くならないために、テレビを見ましょう」って言うことになるんですね……。とはいえ、今のテレビは画面も大きいですし、画質もキレイ。距離をとって見るものですよね。たしかにこちらのほうが目には良さそうです。

と、そのように子どもと約束したのですが……。最初はやる気だったものの、テレビでYouTubeを見ると、リモコンで操作しないといけません。これが子どもにとってはかなり面倒。タブレットでスワイプ操作を先に経験している子どもにとって、リモコン操作はめんどくさいんですね。そして、ゲームも手元でできれば寝っ転がってできます。なので、全然テレビを使ってくれないんです……!

結局、いちいち「画面から目を離して~」「20分タイマーかけたの~? 」と言うはめになっています。目が悪くなっていることを自覚してるからって、やっぱり勝手に自己管理してくれるわけないですよね。子どもの健康管理には、どうしても親の細やかなケアが必要なんだなあと、実感しています。口うるさいお母さんになるのは嫌だったのですが……。

とはいえ、このデジタルデバイスが溢れるこのご時世、周りのママ達に話を聞いても、やっぱり6才以降小学生の早いうちからメガネをかけることになる子はとても多いということでした。あと息子の視力検査をした眼科は小児眼科専門ではなく、特に視力をよくするようなケアはやってなかったので、小児に対応してくれる眼科を受診しようと思っています。

赤ちゃんではなくなって、育児が前よりも大変ではなくなった……? と思っていても、次から次へと課題が出てくるものだなあと実感しています。とはいえ、親も完璧には対応しきれないよなあ、とあんまり凹まないようにしつつ、ケアをしていきたいと思っています。

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著者プロフィール:水谷さるころ

女子美術短期大学卒業。イラストレーター・マンガ家・グラフィックデザイナー。
1999年「コミック・キュー」にてマンガ家デビュー。2008年に旅チャンネルの番組『行くぞ! 30日間世界一周』に出演、のちにその道中の顛末が『30日間世界一周! (イースト・プレス)』としてマンガ化(全3巻)される。2006年初婚・2009年離婚・2012年再婚(事実婚)。アラサーの10年を描いた『結婚さえできればいいと思っていたけど』(幻冬舎)を出版。その後2014年に出産し、現在は一児の母。産前産後の夫婦関係を描いた『目指せ! ツーオペ育児 ふたりで親になるわけで』(新潮社)、『どんどん仲良くなる夫婦は、家事をうまく分担している。』(幻冬舎)が近著にある。趣味の空手は弐段の腕前。