毎日3000円以内の支出に収められるよう意識して生活する……それだけで、年200万円の貯金に成功した方がいます。インスタグラマ―としても活躍する、2児の母「かーさん」です。彼女はどのようにして「1日3000円生活」を実現させたのか、節約と貯金の工夫を教えていただきました。
かーさん(35歳)
12歳と7歳、2人の子育てをしながら自営業の夫の仕事を手伝っている。福岡県在住で、年間200万円の貯金を目指して1日3000円生活を実施中。その日常をInstagramやブログでリアルに発信している。
「1日3000円生活」を始めることになったきっかけ
――節約や家計管理を始めようと思われたきっかけは?
若くして子どもを産んだので、普段から先輩ママと関わらせてもらうことが多いのですが、そこで聞いた話がきっかけです。
中高、大学生の子どもを持つママたちの話を聞くと、私が思っている以上に将来お金がかかることがわかりました。実際に必要な金額を聞いたときは、本当に目が飛び出るんじゃないかと思うくらい、びっくりしたのを覚えています。
先輩ママたちは、「もっと子どもが小さい頃に頑張れば良かった。今の私のパート代は一人暮らしの息子にスライドよ」などとぼやいていて、「我が家もこのままではまずい」と感じて、「1日3000円生活」を始めました。
項目別に毎日支出を記録するのは大変だと感じたので、家計簿では1日いくら支出があったかだけを記録しています。毎日記録することで、「1日3000円以内の支出に抑えよう」と意識して生活できています。
――節約や家計管理を意識しはじめる前は、どのようなお金の使い方をしていましたか?
我が家は自営業なのですが、節約を始める前は、入金があれば使えるだけ使い、月末の支払いはいつもヒヤヒヤ…という状態でした。
自炊は面倒だからと、外食三昧。コーディネートも考えずに買いたい服を買って、1回も着ないままにしてしまうことも多々ありました。
とにかく計画性はなく、欲しい物は買っているのに、どこか満たされない毎日でしたね。家計管理をする前は自分のことも嫌いでした。
――最初はどこから家計の見直しを始めましたか?
まずは、自分たちが月にいくらくらいのお金を使っているのか把握するために、3カ月間家計簿をつけてみました。その後は、固定費、保険料、携帯の見直しをしてみると、月に出ていくお金がぐっと減りました。
それから、試行錯誤を繰り返して、今に至ります。今は、前より将来のビジョンができて、仕事も家のことも頑張れるようになりました。前の自分よりも、今の自分の方が断然好きですね。
ポイントは「固定費の見直し」「自作家計簿」「自炊」
――家計管理をされている中で、特に重視されているポイントはありますか?
大きく分けて3つあります。
まずは固定費の見直しです。言われたままに入っていた保険でしたが、公的に受け取れるお金を調べてみると、明らかに保険のかけすぎだったので、不足分を補えるような保険に入り直しました。また、格安スマホに変えたことで、月5,000円以上の節約になりました。あの時の感動は、今でも覚えています!
そして二つ目は、自作の家計簿での家計管理です。以前は本屋さんに売っている家計簿を使っていましたが、しっくりこず、今は自作の家計簿を使っています。仕事と子どもの習い事の付き添いで忙しくて、家計簿に向かう時間はそれほどないため、簡単に続けられる項目分けがない家計簿を使っています。
三つ目は、自炊です。私は6日分の献立を立てて、残りの材料を使い切るまでまとめ買いに行かないと決めています。以前は食材を腐らせてしまうことが多かったのですが、それがなくなり、節約につながっていると感じています。
節約が"つらい"と感じるときはどうする?
――節約生活をしていて、「苦しい」と感じることはありますか?
もちろんあります! 雑誌などで、「頑張らなくても貯まる家計」などの見出しを見ても、未だにピンときません。まだまだ私の修行が足りないのかもしれませんが、一つ一つを紐解いてみても、やはり私の生活には日々の積み重ねがあります。
「帰宅してからご飯を作りたくない」、「片付けもしたくない」、「買って帰りたい」。それでも、頑張って作るんです!
自分が目標を達成できるのは、全て努力の賜物だと思うんです。それでもめげそうな時は、何のために今頑張っているのか、改めて原点に返るようにしています。
また、投稿をみてくださっているフォロワーさんから「かーさんのおかげで頑張れます!」という言葉をいただくことが多いのですが、私もその言葉で頑張れている1人です!
――何のために節約するのか、その原点・目標をはっきりさせることは大切ですね
私の節約の目的は、子どもたちの「やりたい!」を、親として応援できるように、教育費を貯めること。また、子どもたちが巣立った後、主人と2人で旅行に行ったりと老後を楽しむためです。以前は、あんなに不安だった老後が、今は楽しみでなりません。
節約を始めてからは、何よりも自分たちの人生について考えることができるようになりました。生きていくには、お金って本当に大切ですから。
これからも、とにかく「継続と努力」で頑張っていきたいと思います!
***
2020年は無事に目標だった200万円の貯金を達成したという「かーさん」さん。Instagramには、家計管理術以外にも、インテリアや着回し術など、生活に生かせるさまざまな投稿をしておられます。気になったらぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。