連載『保険なう』では、保険の世界における旬のトピックスをとりあげて、読者の皆さんに知っていただきたい保険の知識を提供します。

5月31日はWHOが定めている世界禁煙デーです。そこで今回は喫煙と保険の関係をはじめ、あまり知られていない保険のトリビアをご紹介したいと思います。

ぜひ保険見直しの際の参考にしてみてください。

死亡保険の中には、非喫煙者だと保険料の割引が適用されるものがあります。理由は各保険会社によって様々だとは思いますが、おそらく非喫煙者のガン・脳卒中・急性心筋梗塞というような三大疾病の発症確率をはじめ、あらゆる病気のリスクが喫煙者よりも低いことが理由ではないでしょうか?

保険商品にもよりますが、中には

・非喫煙者である
・血圧値・BMI値がその保険会社の基準値を満たしている
・優良運転者である

などの点を考慮し、数十%保険料がちがう保険会社もあります。さらっと書きましたが、優良運転者、つまりゴールド免許保持者ということも保険料の割引対象になる保険もあるのです。

女性は知っておきたい! 妊娠すると保険加入に制限がつく!?

「妊娠」というのは特に病気ではありません。なのに、妊娠中の保険加入には制限がついてしまう場合があるのです。

こちらも理由は様々ですが、妊娠中の女性の体は非常にデリケートで、免疫力も低下しています。そのため、病気にかかるリスクも高いと言われてますし、妊娠中の検査で女性特有の病気が発見されることもあるからだと考えられます。

申し込みできる保険がありますが、加入時から1年は保険金が下りないなどの条件付きになる場合があります。つまり、第一子が帝王切開だったとしても、そのときは保険金は下りない可能性があるんです。

いずれにしても妊娠する前に医療保険に加入しておくのが安心ということは言うまでもありませんね。

「心疾患」と「急性心筋梗塞」は違う

よく医療保険の特約で「一時金特約」というものがありますよね。これは、所定の病気になった際に一時金として決められた額が支給される特約です。 このとき、条件の言葉の違いを軽視すると、後々トラブルになる可能性があるので気を付けましょう。

<保険Aの一時金特約で保障される病気>
・がん
・急性心筋梗塞
・脳卒中

<保険Bの一時金特約で保障される病気>
・がん
・心疾患
・脳血管疾患

これらの違いがわかりますでしょうか? AもBもがんに対する保障は一緒ですが、Aの場合は急性心筋梗塞と脳卒中のときしか一時金は出ません。一方Bの方は「心疾患の病気全般」「脳血管疾患の病気全般」と保障範囲が大きく異なるのです。

他にも一時金の支給が一年に一回が限度のものもあれば、制限がないものもあります。

このように、保険の条件はほとんどの方からしてみれば言葉の違いがわかりづらいのでよく確認するようにしてください。

今回は世界禁煙デーにちなんで、非喫煙者の保険料の割引や女性の妊娠時における保険加入の制限、各社特約の条件の違いなど、主に3つのトリビアをご紹介しましたが、ここには書ききれないほど、一般の方は知らないであろうトリビアがまだまだたくさんあります。

しかし、これらのトリビアは知らないまま保険に加入するとトラブルになってしまう可能性もありますので、しっかりとフォローをしてくれる第三者に保険選びを手伝ってもらうのが上手な加入方法といえるのではないでしょうか?

<著者プロフィール>

穴沢ふみ世

保険見直し本舗コンサルティングアドバイザー。MDRT成績資格会員。

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