いざという時のために加入している保険。あなたはその内容をちゃんと把握していますか? 時間が経つと忘れてしまいがちな保険の内容。前回加入したりに直しをしたりした時期はいつ頃だったのか覚えていますか? 「もしもの時に保障が足りない!」そんなことが起きないように、定期的に自分や家族の保険の内容を確認することが大切です。

「でも、保険はわかりにくいし何をどう確認すればいいのかわからない!」。そう思う人も多いかもしれません。今回は、そんな方々のために私が確認した方が良いと思うチェックリストを公開しますので、保険見直しのタイミングを掴むヒントにしてください。

もしもの時の保障は4項目をチェック!

もしもの時のための保険は大きく分けて4種類あります。「死亡」「医療」「がんなどの生活習慣病」そして「働けなくなった時の保障」です。この4つについてチェックしていきましょう。

□【死亡】死亡保障額は充分か
まずは合計死亡保障額を確認しましょう。前回保険に加入した時期のそのあとに、ライフサイクルの節目や変化があった場合は保障の見直しが必要かもしれません。

<ライフサイクルの変化や節目とは?>
・子どもが社会人になった
・結婚や出産など、家族構成に変化があった
・マイホームを建てた
・定年退職した
・収入額がかなり変わった、など

□【医療】入院時の1日あたりの給付金額は年齢的に妥当か
医療費は、高額療養費制度により毎月一定額以上の医療費はかからない制度になっていますが、入院をした場合には医療費の他に自己負担しなければならない費用もあります。食事代、差額ベッド代、先進医療費などのほか、入院時の日々の生活費(洗濯・テレビ利用料など)も含め、これらは思いのほか費用がかかる場合もあります。特に入院時の費用を大きく左右するのは「差額ベッド代」と「先進医療費」です。

そのため、30歳を過ぎる頃には、医療保険は入院給付金日額が1日1万円の保障を確保する方が安心です。

□【がん・生活習慣病】がんや三大疾病など生活習慣病の保障はあるか、また古いタイプの保険ではないか
がんや生活習慣病への備えはなるべく早めに確保しましょう。特に30歳を過ぎると年々リスクが高まっていきます。

また、最新のがん治療は、入院が短く、通院による長期的な治療を行う方法が中心となっています。そのため、がん保険の内容もこれに対応し、通院治療に対する十分な給付金や、放射線治療など特定治療への給付金、あるいはまとまった一時金給が数年おきに受け取れるなど、現代の長期治療に備えたものにマッチする内容へと変化しています。

古いタイプのがん保険は、入院を重視した内容になっているため、通院保障や一時金保証の一部追加加入や、新しいタイプのがん保険に見直した方が安心です。

□【就業不能となった時】働けなくなった時の保障を確保しているか
医療技術の発展や健康診断の普及による早期発見などにより、現代では昔に比べて重い怪我や病気も治る時代になりつつあります。しかし、そうやって死亡リスクが下がった分、長期治療などにより働けなくなるリスクや、重い後遺症などで働くことが困難となるリスクはむしろ高まっているのです。

ここ数年、これに対応した保険商品が数多く発売されていますので、この機会に保障の確保をしておきましょう。

貯蓄・資産形成のチェックも大切

続いては、貯蓄に関する分野の保険についてチェックしてみましょう。貯蓄タイプの保険商品には、一般的な預貯金にはないメリットもあります。

□【教育費】子どもの将来の教育費を積み立てているか
学資保険は、契約者である親に万一のことがあった時に、その後の保険料の支払いを免除するという特則を付帯できます。これは預貯金にはないメリットです。また学資保険以外にも、終身保険などを活用することで、同様に契約者の保障を確保しながらお金を貯められるというタイプの保険商品もあります。

小さなお子さんがいる方は、比較的教育費が高くない早い段階から積み立てていくなど、早めに準備しておくのがコツです。

□【老後】老後のための資産形成をしているか
老後のための備えは、なるべく早いうちから心がけることが大切です。個人年金保険を活用することで、保険料控除による節税効果が得られるなど、預貯金にはないメリットがあります。

ただし学資保険や個人年金など、保険で貯蓄をする場合、早期に解約をすると返戻金が支払金を下回ることがあるため、損をする場合があります。ですから、最後まで継続できる無理のない金額で始めることが最も大切なポイントです。

まとめ

いざという時に保障が不足して役に立たなければ、「何のために保険に入っていたのだろう……」ということにもなりかねません。この機会に、チェック項目に沿って、自分や家族の保険内容を確認してみましょう。


もしもの時の保障のチェック!
□【死亡】死亡保障額は充分か
□【医療】入院時の1日の給付金額は年齢的に妥当か
□【がん・生活習慣病】がんや三大疾病など生活習慣病の保障はあるか、また古いタイプの保険ではないか
□【がん・生活習慣病】がんや三大疾病の保険が古いタイプのものではないか
□【就業不能となった時】働けなくなった時の保障を確保しているか

貯蓄・資産形成のチェック!
□【教育費】子どもの将来の学費の積立をしているか
□【老後】老後のための資産形成をしているか

<著者プロフィール>


牧山真一

保険見直し本舗 テレマ事業本部 対面事業部中部エリアマネージャー。1979年神奈川生まれ。2009年保険見直し本舗入社後、テレマーケティング事業部にてコールセンター運営に携わる。コンサルティングアドバイザーとしても関東を中心に活動。「最適な保険選びのパートナー」として、これまで個人の保険相談から法人に至るまで数多くの保険見直し、保険相談に対応。