芸能人の離婚が一年中話題となるご時世ですが、実際に日本の離婚率は上昇していて、身近な人達の中にも離婚している人が増えていると感じる時代になりました。そんな離婚時に、気を付けるべきこととして、今回は、離婚時の保険契約の名義変更などについてお知らせします。

どのぐらいの人が離婚しているのか?

厚生労働省の「平成28年度(2016)人口動態統計」によると、2015年の一年間の婚姻件数は約63万5000件です。これに対して同じ年の離婚件数は約22万6000件と、36%に該当する件数になります。

離婚時に、忘れてはいけない保険の手続き

さていよいよ保険についてです。離婚後にお互いの保険契約をどうするのかということは、離婚する前にきちんと話し合い、各種の手続きをすべて完了させてから、その次に離婚届けを出すという順番で行くのが理想的です。なぜなら、離婚後には相手と会う機会が減ってしまうことで、手続きが難航する事例が多いからです。

とくに注意すべき事として、保険の名義変更や保険料振替の銀行口座の変更、その他の手続き等は「現在の契約者」にのみ、手続きを行う権限(契約者が変更請求権者)がある、ということがあります。

例えば妻の保険の契約者が夫になっているケースもあります。妻は、これは自分の保険だと思っていたけれど、蓋を開けてみたら何の手続も出来なかった――、ということになってしまいます。

自分のものだと思っている保険の契約者が、実際には誰になっているのか?これは意外と大きなポイントです。是非一度確認しておきましょう。なぜなら保険は契約者の固有の財産だからです。つまり、保険は「契約者になっている人のもの」、ということを知っておきましょう。

とくに学資保険の契約者名義に注意!

とくにトラブルになりやすいのが、学資保険の契約者変更手続きです。離婚に際して妻が子供を引き取った後も、元夫が学資保険の契約者となったまま、変更手続きが思うように進まないという事例が多くありますので注意して下さい。

(学資保険のお祝い金や満期金は、「子ども」ではなく、「契約者」に支払われます)

離婚する前にしておくべき保険の手続きとは?

具体的に、離婚する際に必要となる手続きにはどんなものがあるのか、一例を紹介します。

離婚前に手続きできなかった場合どうすればいいの?

もしも離婚前に思うように手続きができなかった場合でも、焦る必要はありません。冷静になって、相手が手続きに応じくれるタイミングをゆっくり見極めましょう。焦ったり感情的になったりするのではなく、「お互いに新しい生活を受け入れ、明るい未来に向かって進むために」という、前向きな気持ちを持つことがコツとなります。

<著者プロフィール>


牧山真一

保険見直し本舗 テレマ事業本部 対面事業部中部エリアマネージャー。1979年神奈川生まれ。2009年保険見直し本舗入社後、テレマーケティング事業部にてコールセンター運営に携わる。コンサルティングアドバイザーとしても関東を中心に活動。「最適な保険選びのパートナー」として、これまで個人の保険相談から法人に至るまで数多くの保険見直し、保険相談に対応。