待機児童が多い中で、希望の保育園に子どもを入れるのは至難の業

認可保育園の申込書は、一般的には希望順に数件の保育園名を記入する様式になっています。第1希望から全てを埋めても10件以下という自治体が多いようです。都市部では依然として保育園に入りづらい状況が続いていますから、少しでも多くの園に申し込んで可能性を上げたいところですが、前述の通り現状では数件にしか申し込みできない仕組みになっています。よって、この欄に保育園名を書き込む際は、あなたにとって少しでも入りやすそうな園を厳選して記入しなければいけません。

比較的入りやすそうな園を選別する方法

まず、これまでの過程で作成した「保育園リスト」に、役所ヒアリングで入手した「過去の入園者の指数情報」(連載第10回を参照)を追記します。文章をシンプルにするために、ここからの解説では、保育園リストは「リスト」、過去の入園者の指数情報を「過去指数」と表記します。

リストの中から、自分の指数(連載第9回を参照)よりも過去指数が低い園を全て抜き出します。次に、同じくリストから今後新たに募集を開始する園(新設される園)を抜き出します。

ここまでで抜き出せた園は、過去の実績から見て比較的入りやすい園と言えますので、まず申込書の希望欄に書き込みます。

待機児童が多い保活激戦区では、ここまでで抜き出せる園が1件も無いことも珍しくありません。その場合は、自分の指数と同じ過去指数の園を全て抜き出します。さらに、同じ指数の園だけで申込書の希望欄が全て埋まらない(まだ記入できる枠が残っている)場合、もしくは今までのプロセスで該当する園が無い場合は、自分の指数により近い園から抜き出して記入します。

こうすることで、少しでも入りやすそうな園に絞って希望欄を埋めていく事ができます。ちなみに、新設される園を優先した理由は、新設園は進級児童がいないので全クラスで定員分の募集枠が設けられるため、既存園に比べて入りやすい傾向があるからです。

最後に、意外にもよく聞くのが「入れる園があったのだけど、その園は自宅から遠すぎて通えない。どうしよう! 」という声。このように、もし審査に通っても結局は通えないもしくは通わない園であれば申し込みしても意味はないので、通える園に絞って記入してくださいね。

※画像は本文と関係ありません。

著者プロフィール

株式会社ここるく 代表取締役 山下真実
「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起 業家。
投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。また、広範な情報収集と体系立て た理解をモットーとした独自手法による保活情報や両立アドバイスも人気で、「実践的で分かりやすい」と雑誌等でも監修多数。
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