本格的な店を構えたいわけではないけれど、自分の好みのカフェや、仲間と楽しめるカフェができたらいいなぁ、と思っている人、いませんか? 現実的なムズカシイ問題に振り回されることなく、自分のカフェを実現するのは簡単なのです。夢を叶えてくれる「コラボカフェ」を、今回はご紹介します。
「コラボカフェ」とは?
渋谷駅から246を青山方面へ。宮益坂上のちょっと先に「コラボカフェ」の原点である1号店があります。「コラボカフェ」とは、カフェとしての空間を1日単位から利用できるレンタルカフェ。運営事務局が立ち上げられたのは5年ほど前のことで、現在、都内各地や神奈川県、埼玉県、大阪市などに12のレンタルカフェがあり、今後も増えていく予定です。
この5年で利用した人の数は、1,200人から1,300人くらい。20代後半から30代半ばくらいまでのサラリーマン層が比較的多く、土日や休みの日を使ったりして利用しています。レンタルカフェによって違いなどもあるようですが、基本的に朝の8時から深夜0時まで利用可能。ただし、早朝の仕込みなどで6時からの利用もできるとのこと。調理器具や食器などもそろっています。作品の展示や販売もOK。いずれにしてもカフェの趣旨に反しなければ、運営事務局といろいろ相談できます。
利用方法としては、ビジター(非会員)とカフェオーナー会員登録のふたつのパターンがあります。ビジターの場合、保証金(解約時に返還)が2万円、契約手数料が5,250円。会員登録の場合、登録料として年2万1,000円必要ですが、保証金は1万円、契約手数料はかかりません。運営事務局サイトの利用フォームから予約申し込みをして、契約手続きなどを行い、実際にカフェに搬入、営業、閉店搬出という流れになりますが、もちろん、事前の問い合わせや店舗見学も可能です。
月1回オープンの「ジャムマルシェ」訪問
とにかく、実際にお店を見学。ということで、渋谷の「コラボカフェ」でオープンしている「ジャムマルシェ」にうかがいました。ここのスペースは地下1階、約35平米で座席は18席。シックなインテリアでまとめられていて、落ち着いた、アットホームな雰囲気が漂います。
オーナーの安西みゆきさんが、月に1度、ここで「ジャムマルシェ」をオープンするようになったのは昨年の4月から。しかし、その前にもイベント的にレンタルカフェに参加することはあったそうです。
お店の名前のとおり、ジャムのかわいらしいビンが並びますが、すべて安西さんの手作り。ジャム作りはもう10年以上続けています。マンゴーココ、ショコラオランジュ、チェリーミントなどなど、個性的なジャムの数々は、スコーンやシュークリーム、オムレットなどと一緒に楽しみます。ジャム3種類とチーズ・グラスワインが味わえるデギュスタシオンもおすすめ。ジャム、チーズ、ワインの組み合わせに「??」となる人もいるかもしれませんが、これがなかなかのハーモニーを奏でるのです。次回は6月21日(月)のオープン予定なので、ぜひお試しを(詳細はサイト参照)。
スコーン(700円)、オムレット(650円)、シュークリーム(700円)。どれを選ぶか迷ってしまう |
お店を始めるに当たっては、ボタンアクセサリーを作っている四戸(しのえ)佐和さんと、天然石などを使うアクセサリー作家『Hiwa works design』の樋渡(ひわたし)真美さんの協力が欠かせなかったと安西さん。安西さんと一緒にお店で働いているお二人の作品は、お店で展示・販売されています。なお、四戸さんは6月5日、6日と亀戸の「ギャラリー凛」で展示会を開催します。
「ジャムマルシェ」のオープン時間は、12時から17時まで。「月いちで、楽しみながらやっているんです」と安西さんは話します。知り合いのお客など、20代から40代の女性客が多いそうですが、たまたま初めて来店し、リピーターとなる人も少なくないとのこと。レンタルカフェの雰囲気を見にくる人も結構います。
これからレンタルカフェを利用しようとする人にアドバイスは? と安西さんに尋ねると、基本的なものはそろっているとはいえ、食材運びなどはやはりそれなりに大変だそうです。「それから、月によって予約がどんどん埋まっていきますね」。仲間うちのパーティーなどをかねて店をオープンさせることもあるので、「秋から年末にかけては、早めにご予約を」とのことでした。どうです? 今年は、「マイカフェ」やってみませんか?