普及するETCの新たな問題
平成13年に「ETC(Electronic Toll Collection System :エレクトロニック・トール・コレクション・システム、電子料金収受システム)」の一般利用が開始されて以来、高速道路の料金所で停止することなくノンストップで通過できるETCの普及が進んでいます。
国土交通省が発表している「ETC利用率速報」によると、平成24年6月の月間ETC利用率は87.5%に達しています。
しかし、ETCに対応している料金所において、ETCレーン内で開閉バーが開かずに停止を余儀なくされるケースが発生しています。
ETCレーン閉鎖の原因とは?
主な理由として下記の4つが挙げられます。
ETCカードの未挿入による通信トラブル、ETC未搭載およびカード有効期限切れ車両の誤進入
車両接触による事故
路側機器の故障・点検・工事
路側機器の経年劣化による故障未然防止処置
このうち、1の理由によるケースが最も多く、NEXCO東日本によると約570台に1台の割合で発生しているとのことです(NEXCO東日本管内。平成23年3月調べ)。
これを防ぐため、料金所の手前に、ETCカード未挿入「お知らせアンテナ」を設置し、カードの挿し忘れや挿し込み不足などをされた車載器があった場合に、車載器を通して音声や信号音によりお知らせします。
ただし、このお知らせアンテナは車載器の不良や期限切れをお知らせするものではありません。
音声や表示などのお知らせ内容は、車載器の形式によって異なります。また、ETCカードが正常にセットされていれば、音声などによるお知らせはありません。
お知らせアンテナに反応! そんな時は?
車載器から案内があった場合は、カードが正しくセットされていないため開閉バーが開きません。『一般』『一般/ETC』レーンをご利用ください。ETCレーンに入ってしまったら、停止して料金所収受員の案内に従ってください。なお、カードを挿入してから作動するまで数秒かかることがありますので、料金所直前でカードを挿入してETCレーンに入っても開閉バーは開きません。料金所の手前でカード確認などを行うのは大変危険ですので、絶対にやめてください。
自分自身の車両には正常にカードを挿入していても、他の車両のカード挿し忘れや、ETCレーンに誤って進入する車両などにより開閉バーが開かず、前方の車両が停止する場合があり、追突事故を引き起こしてしまいます。
ETCレーンを通行する際には、時速20km以下の安全な速度で、十分な車間距離を取って通行するように心がけてください。
なによりも乗車前にカードの有効期限を確認しておくことと、カードを確実に車載器に挿入するように注意しましょう。