本当のことを知りたいのである。恋愛のことももちろんだけど、女性のことをもっと知りたいのだ――。この連載では、松居大悟が、恋愛猛者の女性たちと熱き激論をかわしていきます。今回は、イラストエッセイストの犬山紙子さんとの対談を振り返る反省コラムをお届けします(対談1回目2回目3回目)。

もうここで何を書けばいいのかわからなくなってきた

では一人反省会はじめます。全員集合! いや帰るな帰るな! 復習があるから身につくって学校で教わっただろう! そういうけど、もうここで何を書けばいいのかわからなくなってきました。

でも今更マイナビの人に言えないしな……もう対談とコラムの交互の感じできてるしな……しかもこれ書いちゃったら、次対談する時に、「あの人もうコラムで書くことない人なんだ」って思われちゃうな……。心の声がでてしまいました。反省しましょう。さあ、てめえら、「さあハイヒール折れろ」の反省会だ!!

犬山紙子さんとの対談、あっという間で楽しかった

だんだんと。だんだんとね。だんだん行ける気がしてきましたよ。

犬山さんすごくいい人で、話しててあっという間でした。部屋に入ってきた瞬間からぱあっと明るい雰囲気で、こりゃ美女だわ、と思いました。「負け美女」ではない、というのは衝撃でしたけど。でも美人なのに緊張しなかったし、あっという間で楽しかった。これすごい仕事だなオイ。お金払ってもいいぐらいだよ。

対談に関しても、自分のいい面というか、男の武器として認識すればいいものがわかってきた気がします。あそこまではっきり肯定してもらえることはなかったので、自信になりました。でも自分の武器がわかることが果たしていいことなのでしょうか? わからないからいいんじゃないの? という自問自答はありますが。だって間抜けだってわからないから間抜けなんだよね。でもそんなこと言いだしたらきりがないよ!

犬山さんと対談してる時に思ったのが、ビジネス非モテ問題についてどう考えるかということで、でもやっぱりそういうことをいちいち悩んでてもしょうがないし、よく言われるんですけど、もうあまり考えないことにしましたね。

でもこれは愚かなアレではなく、考えすぎた結果、考えないようにするのが吉とする、というかなり前向きな結果なのです! 立ち上がれ大ちゃん!

最近じゃ女子と話す時も、もう関係ねえやって

ていうか、もうここまでくると開き直ってきましたね。最近じゃ女子と話す時も、もう関係ねえやって、緊張するからつまらないんだと思って、もう野郎友達ぐらいの感覚で話すようにしてます。だいぶ楽になりました。

もちろんモテたいからちょっとうまくいかずに下手くそな感じになりますけど。でもそれも、「あ、今下手くそなかんじになってるな」と気づけているから! それは気づけていない所とは全然違うから!

これは、一人の男としては小さな一歩だけど、モテない男の生き方にとっては、偉大な一歩である! ってね。そんな感じの事を初めて月面に立った人も言ってました。アームストロングこの野郎。

結局、恋愛は宇宙と考え方が近いのかもしれない

「恋愛という宇宙へ……」(イラスト:松居大悟)

結局、恋愛は宇宙と考え方が近いのかもしれませんね。女性という未開の地へ到達するための宇宙ロケットを開発して、自信という名のたくさんの資材を使ってロケットを制作して、でもその資材を作るためには、お金とか学歴とかファッションとかスポーツとか、具体的なくだらねえ材料が必要になって。そしてそれと同時に、無重力訓練やシミュレーション訓練を繰り返すように恋愛映画を見漁って。

いざロケットが出発しても、途中で爆発したり、何かを犠牲にしたり。それでも人は宇宙を目指すという。そういうことなのかもしれませんね。星の数だけ女がいるって言いますしね。星なんて東京じゃあんま見えねえじゃねえかって思いますけどね。でも見えないと聞かされていたけど見えないこともないんだなって名曲もありますしね。

そうなってくると恋が月で愛が太陽なんですかね。そう思うと、愛に触れることなんてできないのかもしれませんね。愛は気づかないうちに浴びていて、手に入る物ではないのかもしれませんね。

ちょっとこれ中学男子っぽいですね。こういうことを考えてるからダメなんですかね。でもこういうの好きなんですよ。

「こういうの好きだけど女子受けしないからやめとこう」なんて考えるのはやめましたよこちらは。ええ。もうどんどんそういうのもさらけだすよ。全然気にしないよ。立ち上がれ大ちゃん!

さて、いい方向に向かってるのか迷っているのかわからなくなってきましたが、自分としてはかなり進んでる気がしてるこの状態。どんどんカオスにしてしまえ!

次回のゲストは大森靖子さん!

そんなわけで次回のゲストは、最近メジャーデビューを発表した音楽界の暴れん坊、大森靖子さんです! 大森さんとはいくつかPVを作ってるのでよく知ってるのですが、マグマのような方です。ボロ雑巾みたいにされてきます! 次回からお楽しみに!

(c)Nobuhiko Hikiji

<著者プロフィール>
松居大悟
1985年11月2日生、福岡県出身。劇作家、演出家、俳優。劇団"ゴジゲン"主宰、他プロデュース公演に東京グローブ座プロデュース「トラストいかねぇ」(作・演出)、青山円劇カウンシル#5「リリオム」(脚色・演出)がある。演劇のみならず映像作品も手がけ、主な作品としてNHK「ふたつのスピカ」脚本、映画監督作品「アフロ田中」、「男子高校生の日常」、「自分の事ばかりで情けなくなるよ」。近年はクリープハイプ、大森靖子らアーティストのミュージックビデオも手がける。次回監督作は映画「スイートプールサイド」2014年公開予定。

構成: 那須千里

タイトルイラスト: 石原まこちん