東証アローズからの株式実況中継番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重テレビ・ストックボイス)キャスターの鈴木ともみ氏が、月曜~金曜(休日は除く)の東京株式市場を振り返って解説します。

株式実況中継番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重テレビ・ストックボイス)キャスターの鈴木ともみ氏((C) サコカメラ)


経済キャスターの鈴木ともみです。東京株式市場の今週一週間の相場動向についてお伝えします。日経平均株価の今週末(終値)は前週末比-152円44銭となりました。

今週の高値は5月7日(木)の1万9461円08銭、一方、安値は7日(木)の1万9257円85銭。高安の値幅は203円23銭でした。今週は要人発言に振らされやすい相場展開となりました。

では、具体的にこの一週間を振り返ってみましょう。

大型連休明けとなった5月7日(木)の東京株式市場は下落しました。前日の米国市場はイエレンFRB(米連邦準備理事会)議長が米国株について割高だと発言したことから下落しました。その流れを引き継いだ東京市場も朝方から売りが先行し、値嵩株を中心に軟調な展開となりました。オプションSQの算出日を前に、思惑的な動きも見られ、日経平均株価は一時、-273円となる場面もありました。結局、日経平均株価は4月1日以来、約1カ月ぶりに1万9300円を割り込んで大引けを迎えています。TOPIX業種別株価指数は、電力・ガス、保険、石油・石炭、非鉄、ガラス・土石、鉄鋼の6業種が上昇。一方、空運、サービス、精密、紙・パルプ、ゴム、不動産、その他製品など27業種が下落。日経平均株価は反落、TOPIXは3日続落となっています。

8日(金)の東京株式市場は反発しました。欧米市場で長期金利の上昇が一服したこともあり、前日の米国市場では主要な株価指数が上昇しました。その流れを引き継いだ東京市場も朝方から買いが先行し、日経平均株価も上昇基調となりました。後場に入ってからの日経平均株価はさらに一段高となり、中ごろには+166円となる場面もありました。終盤は米雇用統計を前に様子見が広がるなか、やや上げ幅が縮小したものの、結局、日経平均株価は+87円で大引けを迎えています。

TOPIX業種別指数は銀行、水産、空運、その他製品、紙・パルプ、その他金融、保険など27業種が上昇。一方、石油・石炭、鉱業、ゴム、医薬品など6業種が下落。日経平均株価は反発、TOPIXは4日ぶりの反発となっています。

来週の予定です。5月11日(月)には国内で新車販売台数、軽自動車販売台数が発表となります。欧州では、ユーロ圏財務相会合が開かれます。12日(火)には3月分の景気動向指数の速報値が発表されます。13日(水)には4月分の上中旬の貿易統計、3月分と2014年度分の国際収支、4月分の景気ウォッチャー調査が発表となります。14日(木)には4月末の東京都心オフィス空室率が発表となります。

いずれもぜひチェックしておきたいところです。

執筆者プロフィール : 鈴木 ともみ(すずき ともみ)

経済キャスター・ファィナンシャルプランナー・DC(確定拠出年金)プランナー。著書『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊)。東証アローズからの株式実況中継番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重テレビ・ストックボイス)キャスター。中央大学経済学部国際経済学科を卒業後、現・ラジオNIKKEIに入社。経済番組ディレクター(民間放送連盟賞受賞番組を担当)、記者を務めた他、映画情報番組のディレクター、パーソナリティを担当、その後経済キャスターとして独立。企業経営者、マーケット関係者、ハリウッドスターを始め映画俳優、監督などへの取材は2,000人を超える。現在、テレビやラジオへの出演、雑誌やWebサイトでの連載執筆の他、大学や日本FP協会認定講座にてゲストスピーカー・講師を務める。