東証アローズからの株式実況中継番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重テレビ・ストックボイス)キャスターの鈴木ともみ氏が、月曜~金曜(休日は除く)の東京株式市場を振り返って解説します。

株式実況中継番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重テレビ・ストックボイス)キャスターの鈴木ともみ氏((C) サコカメラ)


経済キャスターの鈴木ともみです。東京株式市場の今週一週間の相場動向についてお伝えします。日経平均株価の今週末(終値)は前週末比-333円57銭となりました。

今週の高値は15日(木)の1万7141円98銭、一方、安値は16日(金)の1万6592円57銭。高安の値幅は549円41銭でした。今週は変動する為替市場に振らされた相場展開となりました。

では、具体的にこの一週間を振り返ってみましょう。

13日(火)、東京株式市場は反落しました。連休中の米国市場が大幅に下落したことに加え為替相場が1ドル=117円台後半まで円高に振れたことから、東京市場も朝方から売りが広がりました。日経平均株価が前場に一時、-369円と1万7000円を割り込むなか、投資マネーが株式市場から債券市場に流入し、10年物国債の利回りは、過去最低の0.255%まで低下しました。後場に入ると、為替が円安に振れたことから、輸出関連銘柄を中心に押し目買いが入り、日経平均株価は1万7000円を回復、結局、大引けは高値引けとなっています。TOPIX業種別指数は、海運、医薬品、陸運、空運、サービス、食料品など11業種が上昇。一方、鉱業、保険、その他金融、石油・石炭、小売、ガラス・土石、建設など22業種が下落。

日経平均株価は4日ぶりの反落、TOPIXは3日ぶりの反落となっています。

14日(水)の東京株式市場は続落しました。前日の米国市場が軟調に推移したことから、東京市場は朝方から売りが広がりました。後場に入り、為替相場が1ドル=116円台まで円高が進んだのにつれて日経平均株価の下げ幅も拡大し、終盤にかけて-317円まで下落する場面もありました。結局、日経平均株価は-291円で大引けを迎えています。TOPIX業種別指数は、陸運、空運、鉱業の3業種が上昇。一方、非鉄金属、鉄鋼、保険、石油・石炭、金属製品、卸売、その他製品など30業種が下落。

日経平均株価、TOPIXともに続落となっています。

15日(木)の東京株式市場は反発しました。原油安が一服したことや為替がやや円安に振れたことから東京市場は朝方から買いが先行しました。先物主導で買い戻しが入り、日経平均株価の上げ幅も拡大する展開となりました。後場に入ると一段高となり、日経平均株価は一時、+346円となる場面もありました。

後場の終盤にかけても堅調なまま推移し、結局、+312円の大幅高で大引けを迎えています。TOPIX業種別指数は、ゴム製品、建設、鉱業、紙・パルプ、倉庫、金属製品など30業種が上昇。一方、非鉄金属、証券が下落。鉄鋼が変わらず。

日経平均株価、TOPIXともに3日ぶりの反発となっています。

16日(金)の東京株式市場は反落しました。前日の米国市場が5日続落したことや、為替が円高に振れたことから東京市場も朝方から大幅に下落しました。10年物国債の利回りが過去最低の0.225%まで低下するなか、先物中心に売りが広がりました。後場に入ると一段安となり、日経平均株価は一時、-516円と全面安となる場面もありました。その後は調整一巡感から持ち直し始め、結局、日経平均株価は-244円で大引けを迎えています。

TOPIX業種別指数では、ゴム製品、非鉄金属、電気・ガスの3業種が上昇。一方、海運、その他製品、水産、倉庫、紙・パルプなど30業種が下落。

日経平均株価、TOPIXともに反落となっています。

来週の予定です。19日(月)に国内で11月分の鉱工業生産指数の確報値、12月分の消費動向調査、12月分と2014年分の全国百貨店売上高が発表されます。20日(火)には12月分と2014年分の全国コンビニエンスストア売上高が発表となります。また中国では、10月~12月期のGDP成長率(国内総生産)、12月分の工業生産高と小売売上高が発表されます。21日(水)には日銀金融政策決定会合の結果発表、12月分と2014年分の食品スーパー売上高が発表となります。また欧州ではECB(欧州中央銀行)理事会が開催されます。いずれもぜひチェックしておきたいところです。

執筆者プロフィール : 鈴木 ともみ(すずき ともみ)

経済キャスター・ファィナンシャルプランナー・DC(確定拠出年金)プランナー。著書『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊)。東証アローズからの株式実況中継番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重テレビ・ストックボイス)キャスター。中央大学経済学部国際経済学科を卒業後、現・ラジオNIKKEIに入社。経済番組ディレクター(民間放送連盟賞受賞番組を担当)、記者を務めた他、映画情報番組のディレクター、パーソナリティを担当、その後経済キャスターとして独立。企業経営者、マーケット関係者、ハリウッドスターを始め映画俳優、監督などへの取材は2,000人を超える。現在、テレビやラジオへの出演、雑誌やWebサイトでの連載執筆の他、大学や日本FP協会認定講座にてゲストスピーカー・講師を務める。