つらいつらい「花粉症」。全国の多くの地域で悩む人が増えるシーズンに突入したようです。毎年悩まされている人も最近デビューした人も、今一度基本をおさらいしておきましょう。医師の甲斐沼孟氏に聞きました。

  • 「花粉症」の基本をおさらい


——花粉症にならないための予防方法はありますか?

花粉症を予防するためには、できるだけ花粉に接しないことが大切です。

そのために、外出時のマスクや眼鏡、帽子の着用のほか、外出後のうがい、洗顔などを行い、花粉を吸い込まないように工夫することが重要です。

毛織物などのコートは、花粉が付着しやすい素材のためにできるかぎり控えて、花粉の舞う季節は、化学繊維のコートを着るなど、花粉が付着しにくい服装をすることで室内に花粉を持ち込こむ量を減らして、花粉を吸い込む量を少なくすることができます。

——親が花粉症の場合、遺伝しますか?

両親の花粉症そのものが子どもに遺伝することはありませんが、アレルギー体質は遺伝することがあります。

花粉症を有しているご両親の子どもは、アレルギー物質への抗体反応が強く出やすく、花粉症になりやすい可能性もありますが、あくまでもその傾向があるという意味合いになります。

——「花粉症かもしれない」と思ったら何科を受診すればよいですか?

花粉症で病院に行くときは、何科を受診すべきなのか、ということに悩まれる方が多いですが、一般的には、花粉症については、内科や耳鼻科、眼科などで治療を受けることができます。

主に内科では、基本的に15歳以上の人が対象の診療科であり、アレルギー疾患である花粉症に関連する症状であっても対応してくれるため、花粉症に悩まされている方は、まずは内科を受診しましょう。

内科の中でも「アレルギー内科」を設置している場合は、より専門的な治療を受けることができますし、アレルギー専門外来では、アレルギーに関する専門医が診療を行っているため、症状が長引いている場合や重度の症状が出ている場合に推奨できる診療科です。

耳鼻科は花粉症の中でも、鼻や耳に関する症状を専門的に診療していて、主にくしゃみや鼻水、鼻づまりなど花粉症の代表的な症状に悩まされている場合には、耳鼻科を受診することもおすすめします。

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