例年になく早い桜の開花を迎えた2021年。花粉症の人の中には、いつもよりも早く症状が出始めた人もいるのではないでしょうか。新型コロナの影響で、季節問わず常にマスクを付けるようになった今シーズン。早くからしっかりガードしていていても、容赦なく花粉は襲ってくるようです。
そこで今回は、花粉症に苦しむマイナビニュース会員を対象に「花粉症で辛いこと」についてアンケート。さまざまな症状がある中、何が最もつらいのか、どんな辛い経験をしたのか聞いてみました。
花粉症で辛いこと、1位は「目のかゆみ」
まずは現在、花粉症になっている人に対して「花粉症にかかっているなかで辛いこと」について聞いてみました。
Q.花粉症にかかっているなかで辛いことはいったい何ですか? (複数選択可)
1位 目のかゆみ ―――76.0%
2位 鼻水がたくさん出ること ―――71.8%
3位 くしゃみが連続して出ること ―――59.0%
4位 鼻づまりが続くこと ―――46.5%
5位 鼻のかゆみ ―――35.7%
6位 においや味がわかりにくいこと ―――11.9%
7位 微熱が出てしまうこと ―――11.1%
8位 その他(自由回答) ―――4.4%
「花粉症で辛いこと」について最も多い回答は「目のかゆみ」(76.0%)でした。次いで「鼻水がたくさん出ること」(71.8%)、「くしゃみが連続して出ること」(59.0%)という結果になっています。目のかゆみ、鼻水、くしゃみに苦しんでいる人が多いようです。
Q.花粉症で辛い思いをしたエピソードとして語れる体験はありますか?
次に、花粉症でつらい思いをしたエピソードがあるか尋ねました。
ある ―――62.7%
ない ―――37.3%
「花粉症つらい思いエピソード」を語れると回答した人は62.7%。「ない」(37.3%)よりも圧倒的に多い結果となりました。そこで次は、どのような辛い思いをしたのか、具体的な62.7%エピソードを聞いてみました。
Q.花粉症で辛い思いをしたエピソードを教えてください
「鼻水」がとにかくツライ
男性/40歳
試験を受けるときに鼻水が止まらなくて集中出来なかった男性/59歳
妻との初のデートで鼻水が止まらなかった男性/59歳
営業職時代、鼻のかみすぎで感覚がマヒしてしまい、客先で鼻水が垂れているのに気づかなかったことがあった。契約書に鼻水がダラダラだった男性/64歳
会議や食事会で鼻水が垂れてしまい、カッコ悪いことこの上なかった男性/40歳
バイクの運転中に鼻水が垂れてしまったが信号にも止まらず、ティッシュもなく鼻水を垂らしたまま走行した女性/37歳
ラーメンを食べようとした途端に鼻血が出てしまいすぐに食べられず、店員さんや周りのお客さんも心配そうにこっちをみていました
花粉症の代表的な症状といったら「鼻がつまる」「鼻水が出る」。それだけに鼻水に関するエピソードが多く寄せられました。受験や面接、初めてのデート、仕事の契約、プレゼンや会議など大事な場面に限って、鼻水が流れ出す。鼻水と一緒に、冷や汗もタラーっと垂れてきたに違いありません。
新型コロナ感染予防のため、今はマスクが必須。鼻水が垂れても気づかれにくい現在の状況に、ホッとしている花粉症の人も多いのではないでしょうか。
「くしゃみ」がとにかくツライ
男性/60歳
くしゃみが止まらなかった。 寝ていても、くしゃみで 起きたことがあり、寝不足になったことは、数知れず男性/39歳
取引先に訪問中にくしゃみが止まらなくなってしまい、コロナではないかと疑われた女性/55歳
バスの中でくしゃみが止まらず困った男性/43歳
1分置きくらいにくしゃみがでて接客業なのに仕事にならなかった男性/55歳
葬式の厳粛な空気の中でくしゃみが出そうで困った男性/38歳
学校の合唱コンクールの時にくしゃみが出てしまい会場がシーンとした男性/48歳
くしゃみでコンタクトレンズがとれ無くした
止まらないくしゃみに苦労しているという声も多数。とめどなく流れる鼻水とくしゃみがダブルで襲ってきて、噴水のように鼻水が噴き出る事態に陥ったという人もちらほらみられました。
止めようと思っても止められないくしゃみ、静かにしていなければならない場面に限って出てしまって、周囲からの注目を浴びてしまったという人も。
それにしても、くしゃみの衝撃でコンタクトレンズがとれてしまうとはびっくりです。大事なコンタクトをなくしてしまい、踏んだり蹴ったりですね。
「目のかゆみ」「充血」がとにかくツライ
女性/55歳
朝起きると目ヤニで目が開かない男性/35歳
何かのイベント時や記念日に写真を撮らなくてはいけない日、目が充血していたり目がかゆくなって写真写りも悪くなった男性/40歳
商談中に、目のかゆみで会話にならないことがあった男性/49歳
目がかゆくて、車の運転が辛い男性/51歳
目がかゆくて、頻繁にかいた。目の周囲が荒れた。ものもらいも頻繁にできた
前述のつらい症状アンケートで1位となった「目のかゆみ」。目薬をさしてもすぐにぶり返す強烈なかゆみに、「目を取り出してゴシゴシ洗いたくなる!」という声もよく聞きますよね。五感のうち、視覚から入ってくる情報は全体の9割を占めているといわれますが、それがかゆみによって阻まれると集中力や注意力も散漫になりがち。
アイメイクやコンタクトレンズもあきらめざるを得ないことも多く、おしゃれ好きな女性にとってはテンションが下がる季節ですね。
そのほかにも「ツライ」がいっぱい
男性/43歳
コロナ渦という事もあり周りから嫌な目で見られます女性/52歳
元々、肌が弱いのに花粉の季節になると酷いかゆみと肌荒れのため、ボロボロの肌になったこと女性/47歳
風邪をひいていると思われ、「うつさないで!!」と言われる男性/63歳
花粉症の症状を抑える薬の副作用で眠くなり、勤務時間中に眠ってしまったことがある
上記のほかには、薬の副作用による「眠気との戦い」も多く挙げられました。車の運転中、眠くなったら困るからと、薬を飲まないでいたら、鼻水とくしゃみと涙で、顔中がグシャグシャになってしまったという人も。
また、花粉症は咳やくしゃみのほか、まれに微熱も発生することもあることから、風邪と間違えられたという声もありました。新型コロナが蔓延している現在はなおさら、誤解を生んでしまいそうですね。
花粉症になっていない人にも理解してほしい日々のつらさ
いかがでしたか? 花粉症で苦しんでいる人にとっては、どれも共感することばかりではないでしょうか。目のかゆみ、鼻水、くしゃみのトリプルパンチに苦しむ人も少なくないはず。花粉シーズンの間は、こうした辛さと闘いつつ、仕事や家事・育児もこなす花粉症の人が多くいることがわかりました。
絶え間なく襲ってくる症状に集中力が途切れ、仕事のパフォーマンスが落ちたことを実感している人もいることでしょう。それをストレスに感じたり、自己嫌悪に陥る人もいるようです。花粉症ではない人もこのつらさを理解し、思いやりを持ってお互いをフォローできるようにしたいものです。今回もこちらの結果について、耳鼻咽喉科みやざきクリニックの院長、宮崎裕子さんからコメントをいただきました。
耳鼻咽喉科みやざきクリニック 院長 宮崎裕子さんのコメント
今年はマスクをされてる方が多いので、花粉症で辛いことの第1位は「目のかゆみ」で間違いないようです。眼薬は効果がでにくいため、症状がひどい方はメガネの着用をお願いしています。帰宅してからは眼を洗う「洗眼薬(アイボンのようなもの)」がおすすめです。点眼薬には抗アレルギー薬、ステロイド点眼薬、眼軟膏などがあります。
点眼薬は効果をコントロールしにくいため、内服薬も併用して頂くのがより効果的です。
「鼻水」がとにかくツライ/「くしゃみ」がとにかくツライ
市販薬では自身のアレルギーレベルに合っていない場合があるため、耳鼻科を受診してアレルギー検査を受けることをおすすめしています。内服薬で効果がでない、眠気に襲われてしまうなどがある場合は、レーザー治療や舌下免疫療法などの他の治療もあるので、検討してみてもよいのではないでしょうか。
そのほかにも「ツライ」がいっぱい
花粉症では、咽頭炎や咳も頻回する場合があります。のどから発熱したりと、本年はコロナ感染症と間違えられる方が多いようです。
ほかにも、花粉症皮膚炎にかかってしまう人も多いようですね。洗顔後、保湿剤(ワセリン、ヘパリン類似物質など)や場合によりステロイド剤など使いましょう。今発症してなくてもマスクをつけてガードして頂いた方が今後も発症しにくいようです。
調査時期: 2021年3月8日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 1,025人
調査方法: インターネットログイン式アンケート