「定額給付金は何に使いますか」
娘が通う小学校のクラスでは、担任の先生が生徒にこの質問を投げたらしい。
「何と答えたと思いますか」
先日、保護者面談のとき担任に聞かれた。私は無難なところで、「マンガですか?」と答えた。が、ハズレだった。
答えは、「ゲームと宝石」だった。ゲームはわかるけど、宝石という答えは珍しいようだ。変わっている子だと担任の先生は思ったに違いない。が、変わっていることは悪いことではない。などと、面談のときボーっと考えていた。それはそうと、定額給付金。今回紹介する家電は、定額給付金で買うのにちょうどよい商品なのである。
給付額は1人につき12,000円(ただし、基準日において65歳以上の者及び18歳以下の者については20,000円)となっている。ドライヤー、美容器具などもいいのだが、ぐうたら主婦としては、家事の負担をラクにしてくれるものが嬉しい。12,000円前後で買える物という条件で、ぐうたら主婦が目をつけたのは、「バスウォッシャー」である。風呂掃除は誰でも必ずしなければならないもの。しかも、手を抜くと風呂場はカビだらけ。後で、取り除くのに余計な労力がかかってしまう。こまめに、きれいにしておきたい風呂場。わかっているが、きのうはシャワーでざっと流しただけで済ませてしまった。ついつい、いい加減になってしまうのが風呂掃除である。
軽くあてるだけで汚れが落ちる
バスウォッシャーとは、風呂掃除用の電動ブラシである。パナソニックのバスウォッシャー「BH-BB01」は、手元のスイッチをオンにすると、ブラシが回転する。あとは、通常の風呂掃除と同じように、風呂掃除用の洗剤をかける。次に、柄をにぎり本体を支えて、バスタブにブラシをあてる。かなり早いスピードでまわるブラシ。通常の風呂掃除とは違って、ゴシゴシする必要はない。軽くあてるだけで汚れが落ちていく。このブラシは一般の風呂掃除用のブラシと比べて大きい。だが、見た目ほど、重くもなく掃除はラクラクである。あっという間に浴槽の掃除が終わるので、壁や床、それに汚れがつきやすい浴室の溝もついでに掃除したくなる。しかも、柄が長いので、壁を磨くとき高い位置にブラシが届きやすい。ここがいいのである。
もともと、我が家では風呂掃除は娘の担当になっていた。家族が気持ちよく入浴できるのは、娘の働きによるものなのである。娘には家族の一員として、家事の中の一つでいいから責任を持って取り組んで欲しかった。それが彼女の自信につながり、将来の糧になるに違いないと親は信じていたのだ。ところが、小学校の高学年になると何かと忙しい。しかも、知恵がついてくるのである。
「家の手伝いなんかしたくない。なんで私が風呂掃除をしなければならないのか」などと言い出し、風呂掃除をサボるようになった。が、このバスウォッシャーを見るなり、好奇心がくすぐられたらしい。早速、使ってみたいと言う。バスタブにブラシをあてるとき、娘がみせる楽しそうな顔。スルスルっと回転するブラシが汚れを落としていくのが快感なのである。気乗りしない風呂掃除を楽しくしてくれるのがバスウォッシャーである。
かがまないからラクな姿勢で掃除
子どもがお腹の中にいたときに、持っていたらよかったと思うものはいくつかあるが、バスウォッシャーもその一つだ。妊婦になってみて初めて、子どもを産むことの大変さを知った。普段では、思いもよらない困難なことが妊婦にはある。たとえば、姿勢。お腹が大きくなると、かがむのが大変になってくるのである。風呂掃除はかがんで風呂のスミまでブラシをあてなければならない。結構、この姿勢は体に負担がかかるのである。そんなとき、バスウォッシャーがあれば、立ったまま真っ直ぐな姿勢で、しかも力を入れずに掃除が完了する。
奥様が今、妊娠していたとしたら、バスウォッシャーをプレゼントしてみるのはどうだろう。妊婦のつらさをわかってくれる夫に感謝の念が湧かないはずはない。が、すでに、ご主人が風呂掃除を担当しているとしたら、ご自身用ということになってしまうのであるが……。まあ、それなら、なおさら自分の家事負担を減らすという意味でバスウォッシャーは有効だ。
収納はどうするのだろう? と疑問に思う方もいるだろう。使い終わったら、柄の中ほどに吊り下げ穴がついているので、壁のフックにかけておける。
このバスウォッシャーBH-BB01は充電式である。電池残量が少なくなると、柄の部分にある「充電予告ランプ」が点滅する。本体から電池部分を取り外して、充電台に移す。電池残量がゼロのとき、充電時間は約12時間となる。フルに充電する場合、時間がかかるので夜のうちに充電台に乗せておいたほうがいいようだ。
価格はマイコミジャーナルの価格情報(2009年5月7日)で、9,600円~12,800円。一番高い店では給付金では足が出てしまうので、安いところを選んだほうがよさそうだ。また、ブラシ部分は消耗品である。通常のブラシと同様、しばらくしたら、ブラシ部分だけ新しいものに交換する必要がある。ブラシを交換すれば、ずっと使える。このバスウォッシャーは末永く付き合っていける家電なのである。