子どもが親の家事に対して文句を言うと、腹立たしくなることはないだろうか。先日、夕食にトン汁を作った。時間をかけて具を煮込んだこともあり、味見をしながらできの良さに満足していた。なのに、食卓に出したとき、娘は言った。「今日はカレーの気分」。「文句があるなら食べないでよろしい!」と言ってしまいそうになった。
娘は洗濯に関するクレームもときどき口にする。一番うるさいのはタオルの硬さだ。柔軟剤を入れずに仕上げたため、ゴワゴワになってしまったタオル。手に取る娘は硬いだのなんだの文句を言って、他のものと取り替えようとするのだ。柔軟剤を入れないと、タオルはごわつきやすい。そんなとき、ナショナルのNA-VR1200Rならば悩みを解決してくれる。なぜなら、「柔らかプラス」コースがあるからだ。こちらはタオルのごわつきを抑えて洗うコースだ。柔軟剤を使ったものと比べると柔らかさは劣るが、娘が文句を言いそうなゴワゴワなタオルにはならずにすむ。普段は柔軟剤を使っていつもと同じやり方で洗濯をする。柔軟剤が切れたときに「柔らかプラス」コースを使うと良いと私は思う。脱水回転数を少なくしているので、洗濯の時間は長くなるがシワが少なくなるというおまけもついている。
初代から続く誰でも快適に使える工夫
量販店の洗濯機売り場では洗濯層と乾燥機が一体になっている物が増えた。両者を別々に購入するのも良いが、迷っている人は乾燥機との一体型がおすすめである。一体になっていれば、洗濯が終わったあと乾燥機に衣類を入れ直さなくても良い。これが大きい。夜寝る前に、衣類をドラムに入れる。朝になると、ドラムの中は洗濯が終わってキレイになった衣類になっている。本当に便利になった。夏、洗濯をしたまま干すのを忘れて衣類が臭くなったことはないだろうか。そんな失敗ともサヨウナラできるのだ。
ぐうたら家で買った機種は、NA-VR1200Rといって、末尾にRがつくものである。シリーズには末尾がLになっているものがある。違いはどこか。ドアが右開きか左開きかである。ぐうたら家の洗濯機置き場は右手に壁や浴室のドアがある。狭い脱衣所で左開きだと、洗濯物が出しにくいのである。もともと、最初にドラムを斜めにしたのはナショナルだ。2003年11月に発売された洗濯機NA-V80がそうだ。ドラムを30度傾けたことで、衣類の出し入れがしやすくなったのだ。誰でもが使いやすいように、という思いが現行機種にも受け継がれている。
NA-VR1200Rよりも、グレードの高いNA-VR2200L/Rは、ミストリフレッシュコースがついている。NA-VR1200Rにはないコースだ。これを選択すると、水を霧状にしたミストが発生して、衣類をリフレッシュさせる。乾いた衣類にミストをムラなくあて、温風で乾燥することでスーツや帽子などの洗いにくいものの消臭やしわ伸ばしをしてくれる機能だ。ズボンなどの座りじわを伸ばすこともできるので、かなり便利な機能である。
メリットがいっぱいのドラム式だが……
価格はマイコミジャーナルの価格情報(3月上旬)で137,785円~。価格帯としては15万円台から17万円台が多く、安くはない。ぐうたら主婦にとって、今回紹介した製品の大きな魅力は2つ。一つは一度衣類を入れたら、乾燥機に移さなくてもいいということ。終了音がなったら、洗濯物が出来上がっているのは、実際に使ってみると思った以上にラクなことである。もう一つは、乾燥機に入れても縮みにくいので、手で干すものがほとんどなくなったこと。これも家事の大幅な時間短縮に貢献してくれる。
そのほか気に入っているのが、音が静かで使う水が少ない点。さらに衣類をこすらないので傷みにくい、といったメリットが挙げられる。そういえば、ドラムが動くのをのぞいていると、ときどき反転していることがわかる。最初は時計回りに回っているドラムが一定の時間を過ぎると、一時止まって反転を始める。これはダンシング洗浄/乾燥方式と呼ばれ、衣類を揺り動かすことで、絡みを少なくし、仕上がりを良くしているのだという。そう言われてみると、この洗濯機で洗うと絡みが少ない。ほぐす作業がないところも、洗濯の作業を少なくしてくれる一因になっている。
ぐうたら家では共用スペースに置く家電を買うときはパートナーに連絡するというルールがある。個人で使うパソコンや携帯電話は連絡不要だ。電話、掃除機、テレビ……など、家族の皆が使う物は連絡が必要なのである。買うのは個々の自由だが、何を買うか相手に伝えておくことになっている。今回、夫はルール違反をして勝手に洗濯機を買ってしまったのだ。私の意向は全く無視で、当初は腹がたった。でも、NA-VR1200Rを使ってみたら、その良さに気づいて怒りはすっかり消えてしまったぐうたら主婦なのだった。